今回は「週刊少年サンデー」で連載中の大人気ファンタジー「葬送のフリーレン」から、帝国の特殊部隊「魔導特務隊」について解説します。
魔導特務隊とは帝国最強の魔法使いたちで組織された特殊部隊。
純粋に魔法使いを狩ることに長けた猟犬で、その実力は七崩賢最強「黄金郷のマハト」でさえ警戒していたほどです。
126話から始まった帝都での任務において本格的にそのベールを脱いだ魔導特務隊。
本記事ではそんな彼らの概要と強さ、メンバーや因縁のある者たちについて解説してまいります。
「葬送のフリーレン」魔導特務隊とは?
魔導特務隊とは魔法使いで構成される帝国の特殊部隊で、一言で言うなら帝国最強の魔法使いたちです。
戦争に特化した魔法使いを多く抱える帝国が、反乱を防ぐために組織した対魔法使い専門の特務機関。
影なる戦士を始めとして、そうした特務機関の噂は数えきれないほどありますが、帝国が公式にその存在を認めているのは魔導特務隊だけです。
目に見える抑止力であると同時に国防戦力の一翼。
侵略側に魔法使いがいないことはまずありえないため、反乱鎮圧だけでなく国境警備なども担当しています。
なお帝国はかつて大陸の大部分を支配した統一帝国の流れをくむ大国で、その魔法教育と繁栄には人類の魔法の開祖・大魔法使いフランメが大きく関わっています、
「葬送のフリーレン」魔導特務隊の強さ
魔導特務隊は帝国最強の魔法使いたちですが、先に登場した一級魔法使いは大陸最強の魔法使いたち。
帝国は大陸の中の国の一つに過ぎず、普通に考えれば実力は一級魔法使いの方が上と思えますが、ことはそう単純ではありません。
魔導特務隊は純粋に魔法使いを狩ることに長けた猟犬。
それは魔法使い同士の戦いに特化しているということであり、総合力では一級魔法使いの方が上であっても、魔法使いという時点で魔導特務隊との相性は最悪です。
互いに手の内が見えない初見同士の戦いなら、一級魔法使いであろうと相当不利な戦いを強いられることになるでしょう。
また魔王直下の大魔族七崩賢において最強とされた「黄金郷のマハト」も96話で、
『国境を警備する魔導特務隊を相手にしながら、帝国の国防結界を解除するのは、俺とソリテールが組んだとしても流石に骨が折れる』
と評しており、魔導特務隊の技量は人間の魔法使いだけでなく大魔族にも通じるものであることが示唆されています。
「葬送のフリーレン」魔導特務隊のメンバー
フラーゼ(隊長)
魔導特務隊の隊長はフラーゼという高齢の女性。
かつて黄金郷と化す前の城塞都市ヴァイゼに査察のため訪れたこともあり、グリュックとも面識がありました。
その際にマハトは「彼女はこの城塞都市ヴァイゼを滅ぼせるだけの力を持っています」と評し、グリュックに殺害を提案。
結局グリュックはその提案を却下しましたが、フラーゼがマハトにさえ脅威を抱かせる実力者であったことは確かです。
見た目は垂れ目の物腰柔らかそうな女性でしたが、グリュックの人物評は「面倒でやりにくい悪党」「狡猾な女狐」。
相当に性質の悪い女傑のようです。
作中では神話の時代から生きる大魔法使いゼーリエの死をイメージできる一人であることが示唆されており……
カノーネ(副隊長)
魔導特務隊の副隊長はカノーネ。
長い黒髪と切れ長の瞳が特徴の若い女性で、隊長のフラーゼとは対照的に真面目で気苦労の多い立場にあるようです。
陰謀の渦中にある魔導特務隊の中にあって誠実な振る舞いが目立ち、グリュックやデンケンに対する態度も真摯。
任務には忠実ですがあまり陰謀には乗り気でないのか、一度は捕まえたユーベルたちとも無理な交戦はせず、見逃したことも。
ノイ
カノーネと行動を共にすることが多い若い青年隊員。
その実力は高く、一度は1対2でユーベルとラントを捕縛したほどです。
ただ純粋な魔法の技量というより、魔法使いの認識のズレをついた初見殺しがその本領。
スタンダードな質量攻撃を得意としますが、物質操作と魔力の流れにズレがあるため、魔法使いにとっては戦いづらい相手となっています。
魔力操作を封じられた状態からでも反撃し、相手の視覚や魔力探知を封じる術を持っています(単独に見えて他の魔法使いが隠れて援護している可能性も?)。
ヴェーク
若手隊員その2。
詳細は不明ですが、ノイよりは幾分若く落ち着いている印象です。
「葬送のフリーレン」魔導特務隊との因縁
宮廷魔法使いデンケン
帝国の宮廷魔法使いであり、大陸魔法協会の一級魔法使いでもあるデンケンは、魔導特務隊とは微妙な関係です。
デンケンとカノーネとのやり取りからすると公式の立場はデンケンの方が上。
ただ魔導特務隊は任務上の機密事項を盾にデンケンに隠れて色々やっているようで、デンケンは特にフラーゼを警戒していました。
魔導特務隊が宮廷魔法使いであるデンケンであっても容易に手出しできないだけの権力と実力を備えていることは間違いありません。
ラント
一級魔法使いラントは、魔導特務隊隊長フラーゼと因縁があることが示唆されています。
128話では幼いラントと彼を庇うように杖を持つ祖母、そして家に押し入るフラーゼの姿が回想シーンで描かれていました。
ラントの話ではその後も祖母は生存しており(5年前に別の理由で死亡、老衰?)、祖母が殺されたというわけではないようですが、彼が何らかの理由で魔導特務隊に追われる立場にあったことは確かなようです。
ゼンゼ
一級魔法使いゼンゼは魔導特務隊に顔を覚えられるほど恨まれているそうです。
顔に似合わず武闘派のゼンゼは魔導特務隊と相性が良いようで、これまで何度も魔導特務隊と衝突し、一人も殺さず打倒している模様。
ユーベルらが捕えられた時も、助けに行くかと平然とした顔で乗り込もうとしていました。
魔導特務隊の手の内を熟知しているということなのか、それとも単純に魔法の相性が良いということなのか……
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