今回は「週刊少年サンデー」で連載中の大人気ファンタジー「葬送のフリーレン」から、魔導特務隊隊長「フラーゼ」について解説します。
フラーゼとは帝都編で登場した帝国魔導特務隊の隊長。
既に老婆と言える年齢の女性魔法使いですが、その技量は凄まじく、魔力の精密操作に関してはフリーレンすら凌ぎ、かつて七崩賢「黄金郷のマハト」すら脅威と認めたほどの使い手です。
謀略にも長け、その目的や意図は謎だらけ。
本記事ではこれまでに判明したフラーゼのプロフィールや過去、強さや登場話を中心に解説してまいります。
目次
「葬送のフリーレン」フラーゼのプロフィール
基本プロフィール
フラーゼは126話から始まった帝都編において登場した帝国魔導特務隊の隊長です。
外見は小さめの丸眼鏡をかけた、理知的な雰囲気の老婆。
クールで感情を表に出さず、近しい者にも腹の底が見えない策謀家です。
若かりし頃には黄金郷となる前の城塞都市ヴァイゼを訪れたこともあり、領主であるグリュックからは「狡猾な女狐」「実に面倒でやりにくい悪党」と評されていました。
名前の由来はドイツ語で「決まり文句、慣用句」。
魔導特務隊とは?
フラーゼが率いる魔導特務隊とは魔法使いで構成された帝国の特殊部隊で、一言でいうならば帝国最強の魔法使いたちです。
帝国は戦争に特化した魔法使いたちを多く抱えており、魔導特務隊はその反乱を防ぐために組織された対魔法使い専門の特務機関。
非公式にはそうした組織は影なる戦士など他にも存在しているとされていますが、公式に存在が認められている組織は魔導特務隊だけとなっています。
ゼーリエ率いる大陸魔法協会、その一級魔法使いは大陸最強の魔法使いですが、魔導特務隊は対魔法使い戦に特化しており、その戦闘力は一概に優劣が付けれません。
関係者の発言からすると序列は宮廷魔法使いであるデンケンの方が上のようですが、実際の政治力ではフラーゼに軍配があがる模様。
部下たちからは色々な意味で畏怖されており、副隊長のカノーネは表向きフラーゼに忠実ですが、言動の端々からフラーゼに対する不満が滲んでいます。
「葬送のフリーレン」フラーゼの強さ(魔法)
現時点でフラーゼの具体的な戦闘シーンはありませんが、フラーゼは作中最強格の魔法使いであることが示唆されています。
まず一級魔法使いと互角以上に渡り合う魔導特務隊の精鋭たちを率いているという時点で弱い訳がありません。
約半世紀前、黄金郷となる前の城塞都市ヴァイゼを訪れた際には、七崩賢「黄金郷のマハト」が脅威を感じ「彼女はこの城塞都市ヴァイゼを滅ぼせるだけの力を持っています」と発言してグリュックに殺害の提案をしたほど。
更に139話ではフリーレンが気づかないほど精緻で薄い高域魔力探査で帝都全域を覆うという離れ業を見せていました。
状況次第にもよるでしょうが、大魔法使いゼーリエを殺しうる存在、と考えてよいでしょう。
戦闘スタイルなどは不明ですが、魔導特務隊の部下ノイはユーベルの戦い方というか感性がフラーゼに似ていると評していました。
「葬送のフリーレン」フラーゼとラント
フラーゼは一級魔法使いラントと因縁があることが示唆されています。
ラントには五年前に亡くなった祖母がいるのですが、128話の回想では祖母とラントがフラーゼに襲撃を受け、交戦していると思しきシーンが描かれていました。
そしてラントが一級魔法使いになったラントがゼーリエに願った魔法は「家族の遺体を探す魔法」。
これを素直に読めば、ラントの祖母は何らかの理由でフラーゼに殺され、その遺体の場所も分からなくなっていた。
ラントはその祖母の遺体を探すために一級魔法使いとなり、祖母の遺体を発見して故郷の村に弔った。
ラントは今でもフラーゼや魔導特務隊に恨みを抱いている、ということになるのでしょうが……
「葬送のフリーレン」フラーゼの登場話(初登場)
フラーゼの初登場は前述したラントの回想シーンが描かれた128話。
この時のフラーゼにセリフはなく、また名前も不明の謎の老婆でした。
フラーゼの名前と彼女が魔導特務隊の隊長だということが判明したのは130話。
こちらも回想シーン内でのみの登場で、グリュックが半世紀前に会ったフラーゼの思い返して語っています。
実際にフラーゼが登場しセリフを発したのは139話。
カノーネの報告を受けて指示を下し、カノーネに何らかの圧をかけている様子が描かれていました(カノーネを疑っている?)。
142話では皇帝と対話。
フラーゼが皇帝から宮廷魔法使いのデンケン同様に信頼されていること、またデンケンとは水と油で方針が異なることが語られていました。
「葬送のフリーレン」フラーゼの目的は?
フラーゼたち魔導特務隊は普段は反乱鎮圧や国境警備などを担当していますが、影なる戦士の指揮官レーヴェによりゼーリエ暗殺が企図された建国祭の間は、帝都で治安維持や貴族の護衛などを担当しています。
その意図については部下たちにも知らされておらず、部下たちも困惑していました。
フラーゼが何故このような行動に出ているのかは不明。
普通に考えればレーヴェたちによる騒動を防ぐための行動でしょうが、しかしだとすればゼーリエの護衛に動く一級魔法使いに不利な行動をとっているのは少し不自然。
フラーゼもまたゼーリエを邪魔に思い、排除しようと考えている可能性があります。
レーヴェは「この世界から魔法を無くす」ため、フラーゼは「帝国の、永遠なる魔法の繁栄」のために動いており、両者の目的は対立しているように見えます。
ただ、レーヴェだけでなくフラーゼも目的のためにはゼーリエが邪魔だと考えている可能性はあり、その真の目的は未だ謎に包まれています。
言葉だけ聞くとフラーゼの目的はフランメのそれ(=誰もが魔法を使える世界)と似通っており、ゼーリエと敵対する理由はない筈ですが……?
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