今回は「ONE」先生原作の大人気作品「ワンパンマン」から、その圧倒的な肉体強度と数々の名言でファンを沸かせた「超合金クロビカリ」について解説したいと思います。
クロビカリははち切れんばかりの筋肉を黒く光らせるマッスルヒーロー。
その肉体強度はS級の中でも突出しており人類最高峰。
ヒーロー協会内でも「頂点」の一人に数えられる実力者です。
しかしその圧倒的な肉体強度と裏腹に、メンタルは極めて脆く、ガロウ編では心を折られヒーローを引退するすることに。
本記事ではクロビカリの強さと弱さ、その名言や引退後の姿を中心に、その魅力を深掘りしてまいります。
「ワンパンマン」クロビカリってどんな奴?(声優含む)
基本プロフィール(年齢、身長、体重、ランキング、声優など)
年齢 | 27歳 |
身長 | 235cm |
体重 | 250kg |
好きなもの | 非公開 |
嫌いなもの | 非公開 |
趣味 | 非公開 |
ヒーローネーム | 超合金クロビカリ |
ランキング | S級11位 |
声優 | 日野聡 |
クロビカリは鍛えられた肉体一つで怪人に立ち向かうS級ヒーロー。
名前の通り、ボディビルダーの究極系とも言える黒光りした筋骨隆々の大男です。
自分の肉体に絶対の自信を持っており、ややナルシストの傾向はありますが、S級ヒーローの中では比較的常識人。
S級に突っかかるアマイマスクを宥めたり、タツマキやシルバーファングといった実力者をきちんと立てたりと、ゾンビマンや童帝ほどではありませんが中々苦労していました。
一方、実力的にはS級でも5指に入りますが、筋トレに熱中し過ぎて普段はあまり働かないためランキングは11位に留まるなどマイペースな一面も(S級設立前はC級最下位だったことも)。
また同じマッスル系のぷりぷりプリズナーとは何か通じあうものがあるのか、「クロちゃん」「プリズナーさん」と呼び合い、比較的仲が良いようです。
実は虚弱な少年だった過去
実は元々クロビカリは幼少の頃、虚弱体質で運動が苦手でした。
そのため勝負事では負け続きで、常に自分に自信を持てずにいたそうです。
そんなクロビカリの転機は15歳の誕生日に両親からプレゼントされた3kgのダンベル。
ダンベルは少しずつ重さを増し、数年後には片腕で50kgを持ち上げるように。
そして200kg、500kg、1トン、2トンとその肉体は力強さを増していき、いつしか数字では表しきれないレベルに達していたのです。
孤独な戦いに勝利したクロビカリは大いなる自信を育むことに成功しました。
その後クロビカリはヒーローとなり、いつしか自分の100%の力をぶつけられる好敵手を探すようになるのですが……それは彼がそう思い込んでいただけ。
クロビカリは筋肉でその身を武装したものの、その本質は気弱だった少年時代となんら変わってはいなかったのです(詳細は後述)。
「ワンパンマン」クロビカリの強さ(強い? 弱い?)
肉体強度・スペック的にはS級でも五指に入る実力者
クロビカリはスペック的にはS級でも五指に入る実力者です。
タツマキはぶっちぎりのトップとして、それに続くのがパワーのクロビカリ、スピードのフラッシュ、技のシルバーファングの3人でしょうね。
クロビカリが突出しているのは、そのパワーと圧倒的な肉体の頑強さ。
災害レベル「鬼」以下の怪人ではその身に傷一つつけることはかなわず、同じS級ヒーローであっても彼にダメージを与えられる者はほとんどいません。
またその肉体から繰り出される攻撃力も凄まじく、「超合金」の名を冠する技の数々(ようは力任せのパンチやキック)は、多くの怪人たちを一撃で爆散させています。
スピードも決して鈍重というわけではなく、災害レベル「竜」の阿修羅カブトにもスピード負けしないとされており、本当に肉体的なスペックでは隙がありません。
自分より弱い相手としか戦えない精神的な弱さ
クロビカリの肉体は人類の限界を超え、サイタマ先生やタツマキのような規格外を除けば、まさしく無双のパワーを手にしています。
そんなクロビカリの唯一の弱点は精神的な弱さ。
彼は自分では己の100%の力をぶつけられる好敵手を求めていたつもりでしたが、実際のところ彼が欲していたのは勝敗の定かではない戦いではなく、ただ「気持ちの良い勝利」でしかありませんでした。
クロビカリが敵と戦えるのは、彼が己の筋肉に絶対の自信を持っているからこそ。
言い換えれば、敵が自分より弱いと確信しているから、自分が絶対に安全だと確信しているからに過ぎなかったのです。
トレーニングによって肉体的な限界を超越した、という点ではサイタマ先生に(その技のネーミングセンスも)似通っていますが、その精神性はまさに対極にあると言えるでしょう。
「ワンパンマン」クロビカリの活躍と名言、引退後
圧倒的な強さに裏打ちされた数々の名言
クロビカリはその圧倒的な肉体強度に裏打ちされた数々の名言でファンを沸かせてきました。
その有名なセリフをいくつかここで紹介していきましょう。
クロビカリが最初にその理不尽さを露にしたのが、怪人協会編でヒーロー協会本部内に怪人が侵入し、宣戦布告してきた際のこと。
寄生型の怪人は鋼鉄並みの強度を持つドリルで、警護に回っていたクロビカリを攻撃しますが、彼の肉体には傷一つ引きません。
「何を言ってるんだか……」
「鉄が鍛えた生身に敵う訳がないだろう」
怪人を両手で潰し、心底呆れた様子で呟いていました。
その後、本部に侵入され動揺する幹部たちを落ち着かせようとするクロビカリ。
「注目!」
「どうだ?」
「俺の筋肉を見て少しは落ち着いたか?」
……まあ、取り敢えず呆気にとられた幹部は騒ぐのを辞めました。
その後、怪人協会本部での決戦。
そこでクロビカリは敵の怪人・蟲神と対決します。
クロビカリの目指す究極は昆虫の強さ。
クロビカリはそれを体現したという蟲神に動揺しつつも、その強さを体感したいと攻撃を受け続けます、が……
「想像以上に想像以下だった」
蟲神はクロビカリに傷一つ付けられません。
「だいたいお前昆虫怪人のくせに」
「黒光りしていないじゃないか」
「ガッカリだ」
その言葉に激昂する蟲神ですが、反撃に出たクロビカリのジャブ一発でその身体は爆散。
クロビカリの強さを強調するかませ犬でしかありませんでした。
ちなみに、リメイク版では変更されていましたが、原作版ではこの時激昂した蟲神にクロビカリがこんな言葉をかけています。
「打撃で俺にキズを付けるなんて無茶だ」
むしろ敵を案じるような言葉選びのセンスが、実にクロビカリらしくて良いですね。
ガロウ編で心を折られヒーローを引退、ネオヒーローズのトレーナーとなるが……
クロビカリは怪人協会本部で人間怪人ガロウと対決します。
当初はガロウを圧倒していたクロビカリでしたが、際限なく成長し続けるガロウに次第に押されはじめ、敗北の予感が彼の脳裏をよぎります。
無双の筋肉を手にして初めて経験する「勝敗の掴めない闘争」。
クロビカリは久しく忘れていた「恐怖」を思い出し、身がすくみます。
妨害が入って戦いは中断されますが、恐怖を思い出したクロビカリは既に戦える状態ではありませんでした。
その後、原作版ではぷりぷりプリズナー、リメイク版ではアマイマスクの叱咤もあって一度は立ち上がり、再び怪人に立ち向かったクロビカリ。
しかしやはり自分より強い者との本当の戦いにその心は耐えられず、怪人協会編終了後はヒーローを引退してしまいました。
ここから先は原作ネタバレになりますが、クロビカリは引退後、新たなヒーロー組織「ネオヒーローズ」に移籍し、そこでトレーナーとして活動することになります。
クロビカリの実力を惜しんで、ぷりぷりプリズナーなどは熱心に現役復帰を勧めていますが、彼の決意は固いようです。
とは言え、引退したとはいえクロビカリほどの実力者がそのままフェードアウトできるはずもなく、彼の周囲には火種が燻っています。
今後クロビカリはどうなっていくのか、果たして彼に再起の道は残されているのか……
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