今回は言わずと知れた大人気漫画「呪術廻戦」から、前日譚における黒幕「夏油 傑(げとう すぐる)」ついて紹介したいと思います。
ここで言う夏油は、前日譚および過去編で登場する夏油傑のこと。本編に登場する額に傷痕のある胡散臭い男とは別物ですから、そこは注意してくださいね。
それでは本物と偽物の違い、そして本物の夏油傑の魅力について語っていきましょう。
呪術廻戦、夏油傑ってそもそもどんな奴?(ネタバレ注意)
基本プロフィール(声優含む)
誕生日 | 2月3日(享年26歳) |
所属 | 特級呪詛師(独自の一派を形成) |
趣味・特技 | 格闘技 |
好きな食べ物 | 蕎麦(ざる) |
苦手な食べ物 | 無し |
ストレス | 呪霊を取り込むこと |
声優 | 櫻井孝宏 |
夏油傑とは最悪の呪詛師として、前日譚及び過去編(コミックス8、9巻収録)に登場したキャラクターです。
本編で登場した額に傷痕のある方は、夏油傑の肉体を乗っ取った偽物ですので、ここでは区別して扱わせていただきます(大事なことです。詳しくは後述)。
元々は五条悟の同期で、日本で4人しかいない特級術師の1人という非常に優秀な人物だったのですが、過去のある出来事を切っ掛けに非術師を皆殺しにして呪術師だけの世界を作ろうと願い、呪詛師となってしまいます。
そんな夏油の願いが前日譚「東京都立呪術高等専門学校」で百鬼夜行を引き起こすのですが、その内容はここでは割愛させていただきます。
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非術師を皆殺しにするという過激な思想の持ち主ですが、とても仲間想いで一派の呪詛師とは互いに家族のように大切に思い合っていました。
実際、夏油一派の呪詛師たちも夏油の思想に共感したというより、夏油を慕って彼についた者たちばかりです。
ちなみに、前髪が変な感じではありますが、ファンブックでは男性キャラクターの中で一番モテることが判明しており、『あら、いい男』という理由で夏油一派に入った者も存在しています(内、1名はオネエ系の男)。
その強さ、術式:呪霊操術、極ノ番「うずまき」とその副産物とは?
特級術師というだけあって、夏油の実力は五条悟にこそ及ばないものの、作中でも屈指のものです。
術式:呪霊操術
降伏した呪霊を取り込み、自在に操る術式。
呪霊が等級換算で2級以上格下なら、降伏の儀を省略してほぼ無条件で取り込める。
媒介は不要で、取り込んだ呪霊自身の呪力で術式を発動可能。
取り込める呪霊数には制限がない(夏油は4,000体以上を保有していた)。
チートです。流石特級術師、チートです。
要はポケモンマスター、いくらでも仲間を増やせて同時使用できる数にも制限がないということですから、えげつないことこの上ありません。
唯一の欠点は呪霊を取り込む際の苦痛。ゲロを処理した雑巾を食べているような味がするのだそうです。
呪霊操術の強みは手数の多さですが、夏油は「玉藻前」「虹龍」といった特級クラスの呪霊も複数使役しており、ある程度の質もカバーしています(まあ、それでも最強クラスの連中からは烏合呼ばわりされますが)。
さらに、夏油は領域展開こそ使えませんが(多分)、術式の奥義である極ノ番を切り札として持っています。
極ノ番「うずまき」
取り込んだ呪霊を一つにまとめ、超高密度の呪力を敵にぶつける。
その真価は、準一級以上の呪霊を使用した際に起こる副産物「術式の抽出」。
うずまき自体は、手数の有利を捨てて一撃の威力を高めるシンプルな必殺技です。
これだけでも強力ですが、術式を持つ呪霊を対象とした場合に起こる「術式の抽出」、これがまたえげつない。
術式を使用できるのはどうやら一度きりのようですが、呪霊の術式を自分のものとして使用することができます。
夏油本人よりも、偽夏油にその力を利用されそうなのが辛い所ですが……
呪術廻戦、夏油傑の過去(高専時代)と五条悟との関係
五条悟の親友
夏油は元々、呪術高専時代の五条悟の同級生であり相棒。
夏油が呪詛師に墜ちた後でさえ、互いに親友と呼べる間柄であることは変わりありません。
少し前述しましたが、元々夏油は『弱者生存』を社会のあるべき姿として謳い、呪術は非術師を守るためにあるという『正論』を信じるまじめな男でした。
学生時代の五条は口では夏油に反発しながらも、最終的な判断基準を夏油に委ねるなど、夏油の在り方を信頼していたのです(だからこそ、後に夏油がいなくなったことが、五条が精神的に成長する契機となったのでしょうが)。
天内理子、仲間の死、人の醜さに触れ摩耗した心が選んだ本音は?
夏油が呪詛師に墜ちた切っ掛けは一つではありません。
例えば過去編で登場した天内理子が、身勝手な非術師の犠牲になって死んだこと。
例えば後輩の呪術師が任務で死んだこと。
非術師が呪術師を迫害する醜さに触れたこと。
非術師がこの世からいなくなれば、呪霊のいない、呪術師に犠牲を強いることのない世界が訪れると知ったこと。
様々なことが積み重なって、夏油は非術師を猿と呼び、皆殺しにすると決意します。
手始めに呪術師の姉妹を迫害していた村人全員を皆殺しに、そして自分の両親さえ手にかけて、彼は自分の理想のために動き出したのです。
その行動は決して認めるべきものではありませんが、後輩で実直な性格の七海健人でさえ、夏油のことを責める気にはなれないと評していました。
幽遊白書の仙水とか、糞真面目な奴は極端から極端に走りますよね(責める気にはなれませんけど)。
前日譚で死亡した夏油傑、その現在(偽夏油とは?)
本物の夏油傑は前日譚で死亡している!(いつ?→前日譚ラスト)
さて、そんな夏油傑ですが、彼自身は前日譚で五条悟に止めを刺され死亡しているので、本編には登場しません。
詳しくは触れませんが、その最期でさえ、夏油と五条は互いに信頼し合い、親友のままでした。
つまり夏油の物語は前日譚で完結しているのです。
本編に登場したのは肉体を乗っ取った偽夏油、その正体は羂索(けんじゃく)?
では、本編に登場する夏油傑を名乗り、その姿をした男は一体何者なのか?
その正体は羂索(けんじゃく)。千年前から肉体を渡り歩いて存在し続ける呪術師です。百年前には史上最悪の呪術師、加茂憲倫とも呼ばれていました。
夏油の肉体は羂索に乗っ取られ、その術式と五条悟との関係性を利用されています(肉体を渡り歩くことのできる不死の術師……大蛇丸みたいですね)。
羂索の真の狙いは天元と日本全土の人類の融合による呪術師への進化、人の可能性を見ることと言われています。
夏油の肉体が解放される日は来るのか……非常に気になるところです。
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