今回はヤンマガ本誌で連載中の図書館お仕事コメディ「税金で買った本」から、短期学生アルバイト「佐藤 優多佳(さとう ゆたか)」について解説します。
佐藤さんは主人公の石平くんたちが働く図書館で、9月の蔵書点検の時だけアルバイトをしている女子大生。
手が速いだけでなく非常にしっかりした考え方の持ち主で、早瀬丸さんたち職員からも頼りにされていました。
本記事ではそんな佐藤さんのプロフィールや過去、メインエピソード(何話に登場?)を中心に深掘りしてまいります。
「税金で買った本」佐藤優多佳のプロフィール
基本プロフィール(年齢・登場話など)
佐藤優多佳(以下、佐藤さん)は主人公の石平くんたちが働く図書館で、9月の蔵書点検の時だけ短期アルバイトとして働いている女子大生です。
外見はメガネにショートカット、前髪をピンでとめたほっそりした体躯の女性で、石平くんたちの3歳年上です。
性格はクールで真面目。
ほとんど表情を変えず淡々と仕事をこなす一方で、その作業速度は群を抜いて速く、常にどうすれば効率的に作業できるかを考えています。
初登場は47~49話の「蔵書点検の手引き」(本人が実際に登場するのは48話から)。
使い捨てのゲストキャラかと思いきや、その後58~59話「陽気なギャングが地球を回す」で再登場を果たしています。
ちなみにキャラ名は小説家の「佐藤多佳子」から。
蔵書点検の短期アルバイト
佐藤さんは前述した通り、9月の蔵書点検の時だけ助っ人として働いている短期アルバイトです。
蔵書点検とは年に一度、9月の休館期間(=特別整理期間)に数十万冊ある全書架の全書籍をスキャンし、データと突き合わせる大変な作業。
図書館職員は普段以上にお大忙しで、この期間だけの短期バイトを雇っています。
佐藤さんはそんな短期バイトの中でも早瀬丸さんや白井たちが最も頼りにしている女性。
去年もこの蔵書点検のバイトに参加し、他の人の約2倍の速度で本のバーコードをスキャンする「スゴイ速いバイト」として早瀬丸さんたちに記憶されていました。
ちなみに佐藤さんのスキャン速度は午前中3時間で約5000冊。
3時間は秒に直して10800秒ですから、移動などのロスを考えれば約2秒に1冊の速度でバーコードをスキャンしていることになります。
凄まじい速度ですよね(普通は3時間で2000~3000冊スキャンすれば頑張ってる方)。
「税金で買った本」佐藤優多佳と蔵書点検
蔵書点検高速スキャンの女
佐藤さんのメインエピソードは47~49話の「蔵書点検の手引き」。
ある日蔵書点検の存在を知った石平くんは、その作業内容に興味を持ち、高校に特別に許可を貰って平日の昼間に行われるその短期アルバイトに参加します。
蔵書点検はただひたすらに書架の本のバーコードをハンディスキャナーでスキャンする作業。
午前中、3時間の作業を終えた石平くんの前に現れたのが、高速スキャンの女・佐藤さんでした。
3時間で2024件の石平くんに対し、佐藤さんは何と5008件と倍以上のスキャン量。
しかし石平くんを驚かせたのは、その速度以上に彼女の考え方。
「お金をいただいて働いていますので、なるべく効率的に作業できるよう努力しています」
真面目なその考え方に感化された石平くんは、珍しく超・真面目に働くことを決意。
工夫して少しでも効率的に作業できるよう頭を捻ります。
「くーるびゅーてぃー」ただしケーキで熱くなる女
しかし考えてもどうすればいいか分からない石平くんは、素直に佐藤さんにコツを聞きに行くことに。
とは言え佐藤さんも特別何か凄いコツがあるわけではなく、少しずつ動作の無駄を削り、時にスポ根論理で腕の疲労に耐えて速さを追及していただけでした。
そのやり方を聞いた石平くんは、どうしてそこまで頑張るのか佐藤さんに尋ねます。
佐藤さんの答えは「仕事」だから、そして「効率化の作業」が好きだから。
彼女は陸上競技経験者。
思考錯誤の末に数字で結果がでるこの蔵書点検作業を、陸上競技の経験に重ね合わせて楽しんでいたのです。
そして佐藤さんにコツを聞いた石平くんは午後の作業は3012件と大幅に効率アップ。
一方佐藤さんは約4800件と午前中よりペースが落ちていました。
自分が話をした分ロスした感じかと心配する石平くんでしたが、
「関係ないのでは?」
「それに競争じゃありませんから」
「私が教えてあなたの作業が」
「はかどればそれで」
と佐藤さんは全く気にした様子がありません。
クールだな、と感心していた石平くんたち。
しかし蔵書点検終了後、差し入れのケーキがあると聞くと佐藤さんは真っ先に休憩所に向かい、今まで見たこともないようなウキウキした表情を浮かべ、
「私コレがいいです」
と一番にケーキを選んでいました。
そこは競争なんですね。
「税金で買った本」佐藤優多佳の過去(陸上・灰坂姉)
陸上競技経験者、だが今は……
前述した通り、佐藤さんは陸上競技経験者です。
ストップウォッチでタイムを計っている描写がありましたから、短距離か長距離かまでは分かりませんが走力系。
無駄を省き、より良い方法を試して調整し、スポーツ食事学なども自発的に学んで取り入れるなど、かなり熱心に取り組んでいたようです。
しかし「陸上をやってました」と過去形で語っていることから、現在は陸上を辞めている模様。
石平くんも「カンタンにきけないやつだ」とデリカシーを発揮して詳しい理由は聞けずじまいでしたが、恐らくは足を怪我したとかなんでしょうね。
灰坂(姉)とは高校時代の同級生で仲良し
佐藤さんは石平くんの悪友・灰坂坑太のお姉さんの高校時代の同級生。
灰坂(姉)とは今でも仲が良く、彼女からは「サトちゃん」と呼ばれています。
佐藤さんの大学は県外ですが、地元は石平くんたちが働く図書館があるこの辺り。
受験の際は図書館でよく勉強をしており、地元に帰った際は時々図書館で大学の課題などをしているようです。
灰坂(姉)と大学まで一緒なのかは不明ですが、少なくとも地元に帰った時には一緒に遊んでいるようですし、灰坂(姉)も佐藤さんを誘って旅行にいこうとするなど、今でも仲は良さそうでした。
ちなみに佐藤さんたちが通っていた高校は地元で一番偏差値が高い高校だったそうなので、佐藤さんは頭も良かったみたいですね。
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