今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、作中屈指の胡散臭さを誇る神「ヘルメス」について解説します。
ヘルメスは探索・商業系ファミリア「ヘルメス・ファミリア」の主神。
誰に対しても愛想よく振る舞い、中立を気取る神物で、作中では主に神々の仲介役として活躍しています。
しかしその裏では自身の目的のために暗躍し、時に外道とも言える手段に出ることもある底知れない神物。
本記事ではそんなヘルメスのプロフィールや神々との関係、作中で見せた暗躍(裏切り)などを中心に解説してまいります。
「ダンまち」ヘルメスのプロフィール
基本プロフィール(声優など)
ヘルメスはオラリオにおける中堅派閥「ヘルメス・ファミリア」の主神。
豊穣や牧畜、商業や旅人、音楽や泥棒など様々な側面を持つギリシャ神話屈指のトリックスターです。
外見は橙黄色の髪を持つヘラヘラした雰囲気の優男。
飄々としていて誰に対しても愛想よく振る舞い、敵を作らず、台頭を好まず、中立を気取っていますが、その振る舞いのほとんどは本心を隠すための仮面。
目的のためなら手段を選ばぬ本性を巧みに覆い隠しています。
声優は斉藤壮馬さんが担当。
ヘルメス・ファミリア
ヘルメス・ファミリアは探索系、商業系と二つの顔を持つ中堅ファミリア。
ヘルメス自身はしょっちゅう旅に出てオラリオを留守にすることが多いため、ファミリアは実質的に団長のアスフィが取り仕切っています。
ヘルメスが「台頭を好まず中立を気取る」方針をとっているため、ギルドに眷属のランプアックを報告しなかったり、ダンジョンの到達階層を偽っていたりとファミリアも周囲から胡散臭く思われています。
ただまあ、これに関してはファミリアのメンバーはヘルメスの振り回されて苦労しているだけ、という印象が強いですね(特にアスフィ)。
なお、ファミリアのメンバーは全員が異端児(ゼノス)など裏の事情に通じています。
「ダンまち」ヘルメスと神々(ゼウス・ウラノス)
ヘルメスは基本、ほとんどの神々と友好関係を築いているものの、同時に胡散臭いと怪しまれてもいます。
同郷のヘスティアに対しては神友と呼んで馴れ馴れしく接していますが、実際には下界におりてから最近までほとんど接点がなく、ヘスティア本人や周囲のへファイストスらからは信用されていません。
ロキやフレイヤからは胡散臭いとは思われながらも、その便利さゆえに暗躍を黙認されている印象。
ただし、時折彼女たちの地雷を踏んでヤバい目に遭うこともあります。
大神ゼウスとは昔から彼の使いぱしりをしていたこともあり親しい仲。
今でも連絡を取り合っていて、ゼウスの現在の居場所を知る数少ない神物でもあります。
ギルドのトップ・ウラノスとはゼウス繋がりの協力関係。
ただヘルメスとウラノスの目的や思想には隔たりがあり、互いに状況次第ではいつでも裏切る可能性があることを認識しています。
「ダンまち」ヘルメスとベル(期待と裏切り)
ベルに英雄としての器を見いだす
ヘルメスは主人公のベルに英雄としての器を見いだし、彼を「最後の英雄」に押し上げるべく暗躍しています。
元々ヘルメスはベルがゼウスの義孫であることを知らされており、ゼウスに頼まれてベルの様子をうかがっていました。
しかしゼウスがベルを「英雄の器ではない」と評したこともあり、ヘルメスも当初はさほどベルに注目していたわけではありません。
その評価が変わることになった切っ掛けはベルが多くの仲間の助けを借り、リヴィラの街でゴライオスを撃破した光景を目撃したこと。
「喜べ大神(ゼウス)」
「貴方の義孫は本物だ!」
「貴方のファミリが残した」
「最後の英雄だ!」
以降、ヘルメスはベルを英雄の座に押しやるべく暗躍するのですが、ヘルメスの言う「英雄」とは世界や神々が求める「神工の英雄」。
その期待を裏切り「異端児(ゼノス)」との共存を望む「異端の英雄」となることは認めていませんでした。
異端児編での裏切り
ヘルメスは異端児と人類の共存を絵空事と切り捨てています。
異端児編でベルが異端児との関りにより人々の信頼を失った際には、ベルを「英雄」へと回帰させるべく、異端児たちを言葉巧みに操り、ベルのための犠牲になることを強要。
ベルに異端児たちとの共存を諦めさせようとします。
しかもその裏では、ベルと親しいエイナを異端児たちに殺させ、生贄とする外道な計画まで進めていました。
このあたりがヘルメスの評価が分かれる最大の理由でしょうね。
結果的にヘルメスの企みはベルが最後まで異端児との戦いを拒否し、全てをぶっ壊す正ヒロインが乱入してきたことで失敗。
ベルは「異端の英雄」のまま人々の信頼を取り戻すことになります。
「ダンまち」ヘルメスの暗躍
ヘルメスは異端児編以外でも様々暗躍を繰り広げています。
例えば中層に落ちたベルたちを救出しに向かった際には、ベルに嫉妬する冒険者たちに、透明になれる兜を渡してベルを襲わせ、ベルに試練を与えてみたり。
またある時はイシュタル・ファミリアにベルの情報を流してベルを襲わせ、ベルに試練を与えつつ、その情報をさらにフレイヤに流してイシュタル・ファミリアを潰させたことも。
フレイヤがオラリオ中を魅了した際にはアスフィたちに伝言を託して逃がし、自身は魅了されながらも異常に気付き、ヘスティアがフレイヤの魅了を解除するための準備を整えていました。
派閥大戦にはファミリアとしては不参加と表明していましたが、リューにアストレアの現在地を伝えて送り出し、リューがパワーアップして戻ってくる切っ掛けを作ります。
またミアが派閥連合側で参戦するよう後押ししたり、陰ながらベルたちを支援していました。
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