「呪術廻戦」特級呪術師~作中でも別格として扱われる4人の術師とその他特級候補、等級(階級)の目安など~

 今回は大人気連載中の「呪術廻戦」において、作中でも別格の存在として扱われる特級呪術師について解説していきます。

 これまで作中で登場している特級呪術師は4名。次々と登場する特級呪霊とは違って、物語序盤から今に至るまで作中でも最強クラスの存在として圧倒的な存在感を放ってきています。

 本記事では、特級、そもそもの等級(階級)の仕組みや特級呪霊との比較、そして4人の特級術師と特級になり得るものたちについて触れていこうと思います。

「呪術廻戦」特級呪術師とは?

等級(階級)の目安(呪術師一覧)

 呪術廻戦において、呪術師は次のように等級分けがなされています。

特級五条悟、夏油傑、乙骨憂太、九十九由基
一級夜蛾正道、七海健人、東堂葵、冥冥、日下部篤也
準一級狗巻棘、加茂憲紀、メカ丸、庵歌姫
二級伏黒恵、猪野琢真
準二級パンダ
三級釘崎野薔薇、禪院真依
四級禪院真希

 作中で明言されていないキャラクターは除いていますし、途中で昇格したキャラクターもいますから目安程度に考えてください。

 この等級は対呪霊用の格付けであり、一級以下の呪術師の目安は「同じ等級の呪霊を確実に祓えること」です。

 要は仕事を割り振る際に、二級呪霊が相手なら極力二級以上の呪術師を派遣するようにしましょう、といった使い方がされるわけです。

 作中では強さがインフレしているので分かりにくいですが、一級呪術師は呪術界でもトップクラスの存在。大抵の呪術師は準一級とか二級ぐらいで頭打ちになります。

 特級に関しては呪術師・呪霊ともに、文字通り特別、規格外の存在ですから、特級呪術師であっても確実に特級呪霊を祓えるとは限りません(特級呪術師の顔ぶれを見ると実際には祓えそうですが、もはや格付けする側では推し量れない領域ということですね)。

 特級呪術師の定義は、もはや対呪霊用のものではなく「単独で国家転覆が可能な人材」の意。

 特別に上層部の監視が必要な危険人物、と考えた方が適切でしょう。

特級呪霊との比較

 では呪術師が相手をする呪霊は、具体的にどの程度の強さなのでしょうか?

 作中で示された、バカでもわかる強さの目安(通常兵器が呪霊に有効と仮定した場合)が次の通りです。

特級クラスター弾の絨毯爆撃でトントン
一級(準一級)戦車でも心細い
二級(準二級)散弾銃でギリ
三級拳銃があればまあ安心
四級木製バットで余裕

 三級と四級の壁がデカいですね。

 それはそれとして、この中で目安が怪しいのが特級呪霊です。

 0巻最終話の夏油の発言によると、特級を冠する呪霊は16体確認されているそうですが、作中ではこれ以外にも未確認の特級呪霊が次々登場しています。

 恐らくこの特級呪霊の強さの目安は確認されている16体(化身玉藻前、疱瘡婆など)をベースとしたものでしょうね。

 ただ、作中で登場した漏瑚(じょうご)のような最上位クラスの呪霊を、これらと同じ括りで考えてよいかというと……

 「特級=規格外」ということもあって、強さの幅が大きすぎるんでしょう。特級はあまり目安が役に立たない等級とも言えそうですね。


「呪術廻戦」登場した4人の特級呪術師たち

「最強」五条悟

 特級呪術師の筆頭が、作者が作中最強と明言している五条悟です。

 数百年ぶりに現れた無下限呪術と六眼を併せ持つ存在で、本当にチートにもほどがある男。

 無下限呪術による絶対防御、発動すれば相手を即座に無力化してしまう領域展開「無量空処」と反則技のオンパレード。体術も呪力操作も隙が無く、性格以外は完璧というえげつなさ。

 あまりに強すぎるため、千年前から生き続ける呪詛師、羂索や複数の特級呪霊がタッグを組み、綿密な計画を練った上で辛うじて封印に成功したという……

「最優」夏油傑

 五条悟を最強とするなら、最優の呪術師はこの夏油傑でしょう。

 「呪霊操術」という、降伏し取り込んだ呪霊を自在に操ることができる術式を持つ、呪術廻戦のポケモンマスター。

 取り込める呪霊の数には制限がなく、作中では最大6000体以上の呪霊を取り込んでいました。

 原則一人一つだけという生得術式の制限を無視できるだけでなく、その術式を取り込んだ呪霊の呪力を使って行使できるという反則っぷり。

 それほど数は多くないようですが特級呪霊も複数取り込んでおり、使い方次第では本当に手が付けられない存在だったでしょうね。

 作中ではその特異な術式故、死後に羂索に肉体を乗っ取られ、利用されています。

「底なしの潜在能力」乙骨憂太

 三人目は第0巻の主人公にして、作中最高の潜在能力を持つ少年、乙骨憂太です。

 乙骨は経験は浅いながらも五条悟をも上回る底なしの呪力量を持ち、完全な状態ではなかったとはいえ夏油傑を倒した実績の持ち主です。

 その最大の能力は、乙骨に憑いた「特級過呪怨霊:祈本里香」でしょう。

 呪いの女王と呼ばれる祈本里香は、他者の術式を自在に模倣することが可能な、変幻自在、底なしの呪力の塊。夏油をして「世界を変える力」と呼ばれていました。

 実はその正体は、事故死した祈本里香を引き留めようと乙骨が彼女を呪い、彼女もそれを望んだがために生まれたバグのような存在でした。

 本編では既に祈本里香は成仏しており、「リカ」として再現された式神が乙骨の外付けの呪力と術式の備蓄として使用されています。

 5分間限定と使用制限はありますが、やはり術式を模倣できるというのは強いですよね。

「意外と肉体派」九十九由基

 四人目は、現存する特級呪術師の中で最年長の謎多き女、九十九由基です。

 彼女の術式「星の怒り(ボンバイエ)」は自分自身に仮想の質量を付与し、その攻撃力を爆発的に高めるというもの。

 シンプルですが、その出力は飛びぬけており、打撃の一つ一つが必殺技へと昇華されていました。

 限界を超えて質量を付与すれば、自分自身をブラックホール化するというえげつない自爆技としても使えます(本人にその気があれば世界を滅ぼしていたでしょうね)。

 傍らにいる魚のような式神は九十九の術式で呪具化したもので、仮想の質量を付与されることで特級呪霊すら一撃で撃破してしていました。

 この他にも九十九は「元星漿体」という特殊な立ち位置のキャラクターであしたが、作中では羂索相手に敗れて死亡しています。


「呪術廻戦」特級呪術師となりうる者たち

 続いて、特級呪術師となりうる、あるいは特級呪術師クラスの何かを持っている呪術師についても触れていきたいと思います。

 なお、ここで評価しているのは「現在」の能力であり、例えば「主人公たちが将来成長すれば特級に」といった不確定な要素は考慮しておりません。

夜蛾正道~完全自立型人工呪骸の製作者~

 作中で公式に特級呪術師になり得ると明言されていたのが、東京校の学長、夜蛾正道です。

 彼は傀儡操術の第一人者であり、意思を持ち自ら呪力を生み出して行動することが可能な「完全自立型人工呪骸」を生み出していますパンダのことです)。

 それを使えば無尽蔵に兵士を生み出すことが可能となるため、夜蛾を五人目の特級呪術師に、という話もあったようです。

 しかし夜蛾は利用されることを拒み……

秤金次~特級呪術師が認める実力者~

 東京校三年で現在停学中のギャンブラー、秤金次もまた、特級となりうる実力者と考えられます。

 五条悟が「自分に並ぶ術師になる」、乙骨が「のってる時は僕より強い」と、二人の特級呪術師がその実力を認めています。

 実際、彼のパチンコ領域展開は当たりを引けばかなり強力。

 ただまあ、かなりムラっ気がある上、本気の特級呪術師なら力技で押し潰してしまえそうなので……ちょっと見劣りしますね。

禪院真希~呪術師と言えるかは微妙だが、実力は特級クラスか~

 妹の真依の死を切っ掛けに、完全に呪力を失い覚醒した禪院真希もまた、特級クラスの実力者と言えるでしょう。

 天与呪縛のフィジカルギフテッドの中でも、完全に呪力を持たない特異な存在。超人的な身体能力と呪いを感じ取る五感、呪いへの耐性を持つ武闘派です。

 一級クラスの呪術師が集う禪院家を一人で滅ぼしていますから、実力的には間違いなく特級。

 まあ、呪力を持たないので呪術師と呼べるかは微妙ですし、色々やらかしているので認定されることはないでしょうけど。

羂索(けんじゃく)~全ての黒幕、呪詛師だが能力的には間違いなく特級~

 特級クラスの呪術師、という意味では、呪術全盛の千年前から生き延び、全ての黒幕でもある呪詛師、羂索も間違いなく該当するでしょう。

 他人の肉体を乗っ取り、その肉体の術式を操る能力も強力ですが、何より脅威なのは蓄積された呪術知識。

 特級呪物である受胎九相図を生み出すなど、その知識と執念は余人の及ぶところではありません。

 単に強いというより「怖い」、ある意味呪術師らしいキャラクターと言えるかもしれません。

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