今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、ヒロイン・アイズの母親と目される存在「アリア」について解説します。
アリアは古代において大英雄アルバートに寄り添ったとされる風の大精霊。
アイズ・ヴァレンシュタインの母親と目されている存在ですが、その繋がりや正体に関してはまだまだ謎に包まれています。
作中ではその力を巡って穢れた精霊の一団が暗躍するなど物語のキーマン。
本記事ではそんなアリアの概要や、アイズやアルバートらとの関係を中心に解説してまいります。
「ダンまち」アリアとは?(正体)
千年前に存在した風の大精霊
精霊アリアとはおよそ千年前、英雄アルバートに寄り添ったとされる風の大精霊。
ベルやティオナが愛読する迷宮神聖譚(ダンジョン・オラトリア)にその存在が記されています。
そもそも精霊とは神々がこの地上に降臨する以前、モンスターに苦しむ地上の人々を救うために神々が地上に遣わした存在。
神の力を最も色濃く受け継いだ分身であり、古代の英雄たちは神の恩恵ではなくこの精霊の加護を受けて強大なモンスターたちと戦っていたとされています。
強力な魔法種族で長い寿命を以っていますが不死というわけではなく、また同じ精霊でも個体ごとにその力には大きな差があります。
穢れた精霊が追い求める存在
アリアという名前が作中に登場したのは外伝「ソード・オラトリア」2巻。
穢れた精霊の一派であるレヴィスがアイズをそう呼んだことが最初です。
勿論、アイズはアリアそのものではなく、レヴィスが反応したのはアイズに宿る風の大精霊の力。
精霊の中でも最上位の存在とされるアリアは、まさに神にも近しい力を持っていました。
穢れた精霊はそのアリアの力を自らに取り込むべく、作中で執拗にアイズを狙って襲い掛かってくることになります。
「ダンまち」アリアとアイズ
アイズの母親とされる存在
本作のメインヒロインであるアイズは精霊アリアの血を引いています。
彼女が使用する風の付与魔法【エアリアル】はその精霊の力の発露であり、超短文詠唱の付与魔法でありながらレフィーヤに”異常”と評されるほどのデタラメな性能を有しています。
詳しくは語られていませんが、アイズは英雄アルバートを父親、精霊アリアを母親と認識しているようです。
千年前の存在である二人の娘であるアイズが何故現代にいるのかは未だ不明(詳細を把握しているのはロキ、フィン、リヴェリア、ガレス、ウラノス)。
何らかの理由でダンジョンに取り込まれて時を超えたことが示唆されていますが……
疑問:精霊は子を成せないのでは?
アリアがアイズの母親だとすると、疑問になるのが「精霊は子を成せない」という点。
精霊は根本的に人とは違う存在ですから、人間の子供を産むことはできません。
ただこれに関しては既に答えが示唆されており、実際にアリアがアイズを生んだわけではなく、アリアが何らかの方法で合図にその力を分け与えたことを指して”母親”と呼んでいるのではと考えられます。
ヴェルフの祖先であるクロッゾが、炎の大精霊の血を分け与えられてヴェルフにその血と加護が引き継がれているのと同じ理屈ですね。
しかしだとすると、アイズにはアリアとは別に生物学的な母親が存在することになります。
作中では英雄アルバートの仲間でハイエルフの聖女セルディアがその候補として示唆されていますが、果たして。
「ダンまち」アリアと英雄アルバート
精霊アリアが寄り添ったとされる英雄アルバートは作者からも”史上最強”のお墨付きを頂いている大英雄。
一般に知られているアルバートという名前とは別に、傭兵王ヴァルトシュテイン、アルベルト、オイゼビウス、剣の覇者など様々な呼び方をされています。
彼が成し遂げた最大の偉業とは、後にゼウス、ヘラの両ファミリアを蹂躙した黒竜の片目を奪い、オラリオの地から退けたこと。
精霊アリアの加護を受けていたにせよ、これがどれだけとてつもない偉業かはゼウス、ヘラ両ファミリアの理不尽さを知るファンの方々ならよく理解できることでしょう。
その代償としてアルバート自身は命を落としていますが、そのしばらく後に神々が地上に降臨。
彼の死と共に古代の英雄時代が幕を下ろし、神時代が始まったとされています。
「ダンまち」アリアはどうなった?(現在)
アリアが寄り添った英雄アルバートは千年前に黒竜と戦い命を落としました。
ではその伴侶であったアリアはどうなったのか?
その答えは本編20巻で語られています。
アルバートによって退けられた黒竜が眠っている「竜の谷」。
そこで黒竜を封印し続けている「精霊の嵐」「大いなる風印」こそが精霊アリアがその身を捧げて為した偉業。
この風印によって地上は黒竜という世界の終焉の到来を先送りにすることが出来ています。
恐らくアリアは風印と引き換えに命を落としたものと考えられますが、風印にアリアの意識が残存しているということはあるかもしれませんね。
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