今回は週刊少年ジャンプの傑作バレーマンガ「ハイキュー‼」から、烏野高校2年生組のピンチサーバー「木下 久志(きのした ひさし)」について解説します。
木下は烏野高校男子バレー部の中では、モブ組に分類される男の一人。
特に序盤では選手としてこれといった特徴もなく、2年生モブトリオの縁下や成田が試合に登場する中、彼だけはずっとベンチに控えていました。
しかし春高予選以降はジャンプフローターサーブという武器を手に入れ徐々に露出が増えたこの男。
劇的な活躍はできず、本人もそのことを嘆いてましたが、その存在は間違いなく烏野高校を支えていたのです。
「ハイキュー‼」木下久志ってどんな奴?(声優含む)
基本プロフィール(身長、誕生日、最高到達点、声優など)
所属 | 烏野高校2年2組 |
ポジション | ウイングスパイカー |
誕生日 | 2月15日 |
身長 | 174.7cm → 175.8cm |
体重 | 65.5kg |
最高到達点 | 295cm |
好物 | 紅しょうが |
最近の悩み | ー |
声優 | 相楽信頼 |
木下久志は烏野高校男子バレー部の2年生で控え選手。
外見は色素の薄い髪と猫のような目つきが特徴です。
同じ2年生の縁下、成田と共にモブに近い扱いをされることが多く、性格は(田中や西谷と比べると余計に)自己主張が弱い慎重派。
作者曰く「『もっとやっていれば』を毎回繰り返すタイプ。多分完璧主義者」だそうです。
1年生の時に縁下、成田と共に一時復帰していた烏養元監督のしごきに耐え切れずバレー部から逃げ出した過去を持っています。
ビビリだが高い精度を誇るピンチサーバー
パワー | 3 |
バネ | 2 |
スタミナ | 3 |
頭脳 | 2 |
テクニック | 2 |
スピード | 4 |
※表は最低1~最高5の5段階評価
木下は控え選手の中でも元々これといった取り柄がなく、縁下や成田が交代要員として試合に出場する中、春高予選まではずっとベンチを温めていました。
そんな木下も春高予選以降はジャンプフローターサーブという武器を手に入れ、ピンチサーバーとして試合に出場しています。
ある意味では山口の後追いですが、西谷のレシーブ特訓に付き合って身についた木下のサーブの精度の高さはチームから一目置かれており、サーブミスも少ないです。
山口とはポジションも違いますし(木下=WS、山口=MB)、試合展開や交代相手に合わせてどちらを投入するかを使い分けているんでしょうね。
ちなみにかなりの小心者で、烏養コーチからは「お前呼ばれる度ビビんなよ。その割に決めるクセに」と呆れられていました。
「ハイキュー‼」木下久志の人間関係
逃げ出しトリオ、縁下と成田
基本的に木下は、1年生の時にともに部活から逃げ出した縁下、成田と行動を共にしています。
同じ2年の田中や西谷とも仲は良いのですが、やはり同じ傷と弱さを持った者同士、気を遣わなくて良いというのはあるのでしょうね。
特に木下は自分が弱く、凡人であるという意識が強いですから、レギュラー陣に対してはそれなりに劣等感も感じていそうです。
とは言え、木下は自分を嘆いて何もしないような男ではなく、かつて逃げ出した経験を持つからこそ余計真摯にバレーに取り組んでいます
同じように逃げ出し、だからこそ二度と逃げまいと努力する縁下、成田がいる以上、なおのこと逃げられませんよね。
ライバルは山口、そして西谷
木下とライバル関係のあるのが1年生で同じピンチサーバー役を担うことが多い山口忠。
山口は木下より先にジャンプフローターサーブを習得し、早くから試合に投入されており活躍の機会も多く、明らかに木下より先を行っています。
しかし山口は木下のサーブの精密さを意識し、密かにライバル視していました。
また、木下が密かにライバル視していたのがリベロの西谷。
木下のサーブの腕前は西谷のレシーブ練習に付き合う中で育まれたもので、
「西谷に絶対取れないサーブを打つんだ」
と、西谷が苦手とするジャンプフローターサーブを磨いていったのです。
やっぱり強いチームを作るには、レギュラーだけじゃなく、内部でしのぎを削り突き上げる木下のような存在が不可欠ですよね。
「ハイキュー‼」木下久志の活躍と名言、その後の進路(大人)
卒業後はバレーを引退し鉄道会社に勤務
木下は高校卒業後はバレーを引退し、鉄道会社に勤務しています。
成田とは変わらず仲が良いようで、日向の凱旋試合には二人で観戦しに来ていました(縁下とも仲は良いようですが、彼は仕事で来れませんでした)。
ちなみに、他の烏野OBとも変わらず交流はあるようですが、田中夫人となってしまった女性のことは、未だに慣れないと戸惑っていましたね。
稲荷崎戦では役目を果たせず「勘違い」を嘆くが、西谷の復活に貢献する
木下の最大の見せ場と言えば、春高2回戦の対稲荷崎戦。
その木下なりの活躍を、名言と共に振り返っていきましょう。
強豪稲荷崎相手に序盤、ピンチサーバーとして投入された木下。
飛びぬけて良いサーブというわけではありませんが、何とか烏野の得点になります。
「『同じ』高校生じゃない」
「俺なんかより」
「努力して経験も積んでる高校生だ」
「チャンスは等しくない」
「でも、有る!」
稲荷崎との最初の攻防を終えて、次のチャンスに集中力を高める木下。
そして続く第3セット、木下は再びピンチサーバーとして投入されますが、今度は難なくサーブレシーブされ、簡単に点を取られてしまいます。
「俺もどっかで劇的な活躍ができるんじゃないかって」
「一瞬だけでもヒーローになれるんじゃないかって」
「勘違いしてたんだなあ」
落胆する木下。
しかしその後、木下に代わって試合に入った西谷。
西谷はこの試合で宮侑のジャンプフローターサーブに苦戦していましたが、ここで木下との練習の成果を発揮し、最高のレシーブを決めます。
西谷から向けられたガッツポーズに応える木下。
彼のやってきたとこは、例え彼自身の結果には結びつかなくとも、決して無駄ではなかったのだと証明された瞬間でした。
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