今回は大人気漫画「文豪ストレイドッグス」から、「隠滅屋」と呼ばれる情報操作のプロ「小栗 虫太郎(おぐり むしたろう)」について解説させていただきます。
小栗虫太郎は元々ドストエフスキーに協力して犯罪の隠ぺいを行っていた異能力者。
探偵殺しとも言うべき「完全犯罪」の異能力を有していましたが、江戸川乱歩との対決に敗れ、ドストエフスキーに裏切られた後は、武装探偵社の協力者となっています。
本記事ではそんな小栗虫太郎のプロフィールや過去(七號機関)、作中での活躍などを中心に語ってまいります。
文豪ストレイドッグス、小栗虫太郎のプロフィール(声優含む)
基本プロフィール(年齢、身長、誕生日、性別、声優など)
年齢 | 26歳 |
身長 | 178cm |
体重 | 56kg |
誕生日 | 3月14日 |
血液型 | A型 |
好きなもの | 知識、神秘 |
嫌いなもの | 汚い身なり、雷、夏、探偵 |
声優 | 草尾毅 |
小栗虫太郎は「隠滅屋」と呼ばれる情報操作のプロフェッショナルです。
外見はカールした七三分けが特徴の身なりの良い男性。
やや神経質で疑り深いタイプで、感情が昂ると一人で声を上げて話し出すクセがあります。
元々はある犯罪組織(詳細は後述)に監禁され、犯罪の隠ぺいを手伝わされており、ドストエフスキーに協力することと引き換えに組織から脱出。
ドストエフスキーが(わざと)逮捕された後は、彼の手引きで海外に逃亡する予定でしたが、そのまま天人五衰と武装探偵社の抗争に巻き込まれてしまいます。
元ネタとなった文豪は賛否別れる推理小説家
元ネタとなった文豪・小栗虫太郎は推理小説家です。
代表作は推理小説の三大奇書の一つといわれる「黒死館殺人事件」。
その作風は形式的には本格探偵小説風でありながら、トリックや推理は非現実的という独特なものとなっており、文壇からの評価も賛否別れています。
文豪同士(元ネタ)の関係で言えば、探偵作家として江戸川乱歩と夢野久作を尊敬。
作中で親友として描かれていた横溝正史とは、互いにピンチヒッターとして作品を発表しあうという不思議な縁があったそうです。
また、作中における天敵だった坂口安吾は、小栗虫太郎の作風を否定したことでも知られています。
文豪ストレイドッグス内での関係性と元ネタとが微妙にリンクしているところが面白いですよね。
文豪ストレイドッグス、小栗虫太郎の異能力「完全犯罪」
小栗忠太郎の異能力は現実改変系。
異能力:完全犯罪
犯罪の証拠を消滅させる異能力。
使用時はデフォルメされた幽霊のような異能生命体が生み出される。
戦闘能力などはありませんが、極めて応用力の高い凶悪な異能。
例えばわざと盗品を所持することで、監視カメラに映らず行動するといった使い方もできます。
どんな犯罪を犯そうと決して証拠を残さない。
まさに探偵殺しと呼ぶべき異能力でしたが、作中では名探偵・江戸川乱歩に自供せざるを得ない状況に追い詰められ、敗北を喫することに。
ちなみに名前は小栗虫太郎の短編探偵小説に由来します。
文豪ストレイドッグス、小栗虫太郎と七號機関
かつて小栗忠太郎が監禁されていた犯罪組織の名は「七號機関」。
実は「七號機関」とは犯罪の隠ぺいと洗浄を専門とする「政府系」の裏組織です。
長年そこに囚われ、犯罪隠ぺいに協力させられていた小栗忠太郎は「七號機関」を邪悪と断じ、忌み嫌っています。
当初はドストエフスキーから異能特務課の坂口安吾こそが「七號機関」の長であると吹き込まれていたため、坂口のことは過剰に警戒していました。
しかしそれは、小栗と坂口の接触を阻むためのドストエフスキーの嘘。
坂口安吾は確かに「七號機関」と接点がありましたが、それは4年前、ポートマフィアから抜けた太宰治の犯罪歴を洗浄した際の一度だけでした(これを担当したのが小栗虫太郎)。
文豪ストレイドッグス、小栗虫太郎の作中での活躍
江戸川乱歩への敗北と天人五衰の裏切り
作中においてドストエフスキーの犯罪隠ぺいに協力していた小栗虫太郎。
彼はドストエフスキーが(わざと)逮捕された後は、やり残したことを済ませて海外に逃亡する予定でした。
やり残したこととは、親友の推理作家「ヨコミゾ」を殺害して、その未発表原稿を地下競売場に売却すること。
実は「ヨコミゾ」は病でもう長くなく、最後に自らの死を以って最高の推理小説を完成させようとしていました。
小栗がしたこととはその壮大な自殺の幇助。
推理作家殺しの犯人である「隠滅屋」の死を偽装し、異能力で証拠を抹消した小栗でしたが、そこで江戸川乱歩に遭遇してしまいます。
証拠もない中で超人的な推理力によって真相に辿り着いた乱歩。
しかし異能力によって証拠は残っていないため、小栗を捕まえることはできません。
悠々と逃亡する小栗。
そこで乱歩は「ヨコミゾ」の最後の原稿の真相を暴露すると脅し、小栗の心を折ることで彼を自首させることに成功します。
その後、連行されていく小栗でしたが、その途上で彼は天人五衰の一人・ゴーゴリに攫われてしまいます。
実はドストエフスキーたち天人五衰は最初から小栗を逃がすつもりなどありませんでした。
天人五衰の本当の目的はかつて小栗が異能によって抹消した太宰治の犯罪歴、その証拠を復活させること。
小栗はゴーゴリの拷問に屈し、異能を解除してしまったのです。
武装探偵社に救出され、渋々ながら協力することに
小栗虫太郎は太宰治の犯罪の証拠を復活させた後、政府機関が管理する銀行に幽閉されていました。
そこに小栗が握る情報を得ようと、中島敦と泉鏡花が彼を救出に訪れます。
「ヨコミゾ」の原稿をネタに脅され、渋々武装探偵社に協力する小栗。
しかしそれを阻止せんと現れたのは、内務省異能特務課のエージェント・坂口安吾でした。
小栗が証拠を消して逃亡しようと、物質の記憶を読み取り痕跡を辿ることが出来る坂口安吾。
絶体絶命かと思われた小栗たちでしたが、実は安吾もまた武装探偵社・太宰治の協力者。
彼に匿われ、小栗たちは無事逃亡に成功します。
その後、自身が持つドストエフスキー、天人五衰にまつわる全ての情報を開示した小栗。
以降はポオの持つ屋敷に匿われ、静かに事件の終息を待っています。
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