ワールドトリガー「若村麓郎(ジャクソン)」~頑張ってるけど結果の出てない不遇な男、臨時隊長として成果を残せるか?~

 今回はジャンプスクエアで連載中の大人気漫画「ワールドトリガー」から、今後の成長に期待のかかる頑張ってる男「若村 麓郎(わかむら ろくろう)」について解説します。

 若村は香取隊の一員としてB級ランク戦における主人公たちのライバルとして登場したキャラクター。

 登場当初は実力も低く、隊長である香取に文句を言うばかりで何の結果も出せずにいる男でした。

 しかし今では敗戦を経て自分の立ち位置を自覚し、徐々に精神的な成長を遂げつつある有望株。

 本記事では遠征選抜試験での飛躍に期待がかかる若村隊長の頑張りを中心に、その魅力を深掘りしてまいります。

ワールドトリガー、若村麓郎のプロフィール(声優含む)

生真面目な熱血漢、だけど自分に自信が持てない男・ジャクソン

ボジションガンナー(B級部隊 香取隊所属)
年齢17歳
誕生日4月16日
身長172cm
血液型B型
星座はやぶさ座
職業高校生
好きなものたまごサンド、鶏肉、勉強してる時の華さん
声優赤羽根健治

 若村麓郎はB級部隊香取隊に所属するガンナーです。

 外見はメガネをかけた鋭い目つきの少年で、葦原先生からは「地味に男前」と評されているものの、その落ち着きのない言動のせいかあまり二枚目感はありません。

 性格は生真面目かつ堅実な努力家。
 一方で非常に熱くなりやすく、隊長で正反対の性格をしている香取葉子とはしばしば言い争いをしています。

 元々は香取の兄の友人で、その繋がりで香取隊に入りましたが、今ではオペレーターの染井華のクールさに心酔しており、染井の方が年下にも関わらず彼女を「華さん」と呼んでいます。

 人間、自分にないものに憧れるってことなんでしょうかね。

 葦原先生から「性格や行動は20代の頃の自分と重なる」と評されており、隠れたキーキャラクターであると同時に、葦原先生の経歴を考えると今後相当な苦難が降りかかるものと予想されます。

 ちなみにボーダーのあだ名製造機たる王子一彰からは「ジャクソン(=若村をそのまま音読み)」というあだ名で呼ばれており、その奇抜さでも話題になっていました。

犬飼の弟子でガンナー界隈では意外と可愛がられている

 ボーダー内の繋がりで言うと、若村は二宮隊犬飼の弟子にあたります。

 犬飼は現B級1位で元A級4位だった二宮隊の優秀なガンナー。

 若村は決して才能あふれるタイプではありませんから、そんな犬飼の弟子だというのは少し意外ですよね(犬飼がいくらコミュ力あふれるタイプとは言え、誰でも弟子にしてたらキリがないでしょうし)。

 これについて、実は若村はガンナー界隈では結構可愛がられていることが判明しています。

 真面目で努力家なところがウケたんでしょうかね。
 鈴鳴第一の隊長・来馬辰也も遠征選抜試験のアンケートで「常識的で努力家だから」という理由で若村を「一緒に行きたい人」に挙げていました。

 逆に若村が「一緒に行きたい人」に挙げていたのは犬飼、来馬、北添里見と、東(スナイパー)を除いて全員ガンナー。しかも優しい人格者ばかり。

 ちょっとこいつ、ガンナー界隈で甘やかされすぎじゃないか?


ワールドトリガー、若村麓郎の強さ

マスタークラスになれない凡人ガンナー

トリオン6
攻撃6
防御・援護7
機動6
技術7
射程4
指揮3
特殊戦術3
合計42

 これが若村のパラメーター。

 特別低い部分はありませんが、全体的に平べったく凡庸(B級中位~上位としては低め)な能力というほかないでしょう。

 若村はメイントリガーに突撃銃型のアステロイド(通常弾)ハウンド(誘導弾)を装備したスタンダードな「射程をつかってじっくり敵を削る」タイプのガンナー。

 特徴と言えばサブトリガーに装備したステルストリガー「カメレオン」で、同じ香取隊の三浦とともに姿を消しつつ隊長兼エースの香取を援護するのが主な役割……らしいです。

 実際にランク戦で「カメレオン」を使って上手く香取を援護しているシーンが一つもないので、曖昧な表現になってます。

 何度も言いますが技術的には極めて凡庸で、元A級の犬飼に弟子入りし、2年間ガンナーとして腕を磨いてもマスタークラス(個人ポイント8,000点超の、特に優秀とされる隊員の境目)に達することができていません。

 ちなみに隊長の香取は僅か半年でガンナーのマスタークラスに到達しており、そのことが若村のコンプレックスに拍車をかけているようです。

課題は個人技ではなく、自ら選び決断する経験の薄さ?

 しかしそもそも論ではありますが、スタンダードなガンナーである若村は、別に自分で敵を倒す必要はなく、個人技の優劣はさほど問題ではありません。

 ガンナーをはじめとした射撃トリガーの利点とは、

 ①離れた敵を攻撃できる
 ②攻撃を集中させやすい

 逆に欠点は射程・弾速にトリオンを使うため、近接戦用のアタッカートリガーと比べ攻撃力が弱いこと。

 つまりガンナーは自分で敵を倒しづらいポジション(弓場諏訪のように威力重視で射程や弾数を犠牲にした拳銃型・散弾銃型のガンナーは別にして)であり、個人技よりも味方に点を取らせるための「立ち回り」が重要になってくるのです。

 ですが若村はこのサポーターとしての技量もハッキリ言ってダメダメです。

 当初は香取が好き勝手ツッコんでいくせいで連携が取れないと言い訳していましたが、ランク戦ラウンド8で指揮権を香取から預けられた際もまともに決断が下せず、援護ができていません。

 若村の課題はこれまで部隊としての責任を香取に丸投げして何ら主体的に行動してこなかったことにあります。

 文句じゃなく前向きな改善策を出していれば、ワガママな香取だってきっと受け入れていました。

 ランク戦ラウンド8でとうとうそのことを自覚した若村。

 今後彼がどう成長を見せるのか……

 ……ちょっとボロカス気味に書いてますけど、普通の高校2年生ならこんなもんだと思いますよ?

 他のボーダー隊員が出来過ぎてるだけなんです。


ワールドトリガー、若村麓郎と若村隊(若村隊長)

遠征選抜試験では若村11番隊の臨時隊長に!

 若村は遠征選抜試験において臨時部隊の隊長に選ばれています。

 選ばれた理由は明言されていませんが、多分隊長の香取が個人で遠征部隊に選ばれた場合に残存部隊を率いることができるかの審査でしょうね。

 メンバーは生駒隊オペレーターの細井、若手有望株の笹森半崎、戦闘能力は文句なしのヒュースと単品の駒の強さで言えば中々優秀です。

 しかし周囲からは「若村の指揮が未知数(というか期待薄?)」と軒並み低評価。

 加えて若村は知りませんが実はヒュースはネイバーで、文字が読めないなど第一次の閉鎖環境試験では足を引っ張りまくりです。

 逆風が吹きすさぶ中、若村は隊長として成果を出せるのか。

 そして自ら選び決断する立場となったことで、成長を遂げることができるのか、要注目です。

自分に自信を持てずにいるが、判断そのものは凄くまっとう

 これまでの遠征選抜試験の流れを見た限りでは、ヒュースが足を引っ張って若村隊は低迷していますが、若村の判断は今のところ極めてまっとうです。

 人を指揮する立場に慣れておらず、一つ一つの言動が自信なさげで頼りなさげですが、字の読めないヒュースをフォローするなど隊長としての役割は十分に果たしていました。

 慣れない立場で結果も出ていないので中々難しい立場ですけど、若村が頑張っていることは十分他の隊員も理解しているのか、今のところ不満のようなものは出ていません。

 ヒュースが共通課題の遅れを取り戻すために隊員間の分担、言い換えれば「カンニング」を提案した際に、迷いながらもそれを却下した若村。

 その理由は「カンニングは実はアウトだった場合責任を取れない」という消極的なものでしたが、個人的にこれは好判断だったと思います(本人は後で後悔してましたけど)。

 実際その時点で上層部がどう考えているかは別にして、ヒュースを落としたい上層部が「アウト」だと言えばそれを否定することはできません。

 また、ヒュースがこの若村の判断に素直に従ったという点は、上層部に好印象を与えたのではないでしょうか。

 難しいでしょうけど、若村は今のところ間違ってはいませんから、自信を持って頑張ってほしいものです。

【まとめ】ワールドトリガーキャラクター考察wiki

 



コメント

  1. そうき より:

    たしかにボロクソですけど、言われてる通りまだ17ですからね。理想的な先輩に恵まれなかったこともあって考えや行動がいろいろ未熟だけれど、本人も「変わらなきゃ」という気持ちが芽生えたようで目が離せません。能力面も、“真面目に取り組めばそこそこまでは行っても皆んなが皆んな天才的レベルになれる訳ではない”のもオジサンからすると普通のこと。
    香取もそうですが、他の物語なら〈ただの嫌なヤツ〉扱いになりそうな人柄の人物を、しっかり描く葦原さんはホントに素晴らしい。メインのストーリーとは別に「多くの若者たちに健やかに成長してね」と応援したい気持ちになるし、同年代の若者にとってもコドモからオトナへの成長のいいモデルケースになるんじゃないでしょうか。

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