今回は「呪術廻戦」から、「天使」を名乗る千年前の術師「来栖 華(くるす はな)」ついて解説していきたいと思います。
来栖華は当初、天元から「五条悟復活の鍵を握る存在」として紹介されたキャラクター。
その正体や目的などは謎に満ちており、登場前から様々な考察がなされてきましたが、とうとう199話で彼女の口(?)からそれらが語られることに。
本記事では現時点で判明している来栖華の情報について深掘りしてまいります。
「呪術廻戦」来栖華(天使)のプロフィール
基本プロフィール(名前、登場回など)
来栖華は145話で天元の口から存在を明かされた術師です。
「死滅回游に参加している泳者の中に、『天使』を名乗る千年前の術師がいる」
「彼女の術式はあらゆる術式を消滅させる」
外見はやや内側にカールしたボブカットの少女。
最大の特徴は背中の羽と頭上の輪っかで、恐らくは彼女の術式の一部なのでしょう。
手に持ったラッパも、まさしく「黙示録のラッパ吹き」といった感じで「天使」らしいです。
獄門彊に封じられた五条悟復活の鍵を握る存在
来栖華の存在は、獄門彊に封印された五条悟を復活させる鍵として天元の口から明かされました。
獄門彊には表と裏があり、表は羂索が裏は天元が所有しています。
封印の解放権限は表にしかありませんが、裏であっても特殊な方法を用いれば封印を解放することができるそうです。
その方法は、
①呪具:天逆鉾により術式を強制解除する
②呪具:黒縄により術式を相殺する
ですが、五条悟本人により①は12年前に破壊され②も去年消されてしまっています。
そこで出てきた第三の選択肢こそ来栖華です。
③来栖華の術式により術式を消滅させる
そして来栖華は死滅回游に泳者として参加しています。
「呪術廻戦」来栖華(天使)の強さ、能力
あらゆる術式を消滅させる術式「邪去悔の梯子(やこぶのはしご)」
来栖華は「あらゆる術式を消滅させる術式」を保有しています。
術式、つまりは異能や神秘の無効化能力と言えば、古今東西あらゆる物語で主人公格が保有している強能力。
物語の根幹を揺るがしかねないバランスブレイカーです。
逆に、この手の無効化能力の持ち主は他の能力を持たず、直接的な戦闘能力に欠けることが多いのですが、来栖華はそれなりに戦える模様。
術式:邪去悔の梯子(やこぶのはしご)
術式を無効化する術式。
ラッパから放たれる光はある程度攻撃能力もあるようだが、それが呪霊や受肉体以外にも効果があるのかは不明。
詠唱により光の護封剣のようなものを生み出し、敵を攻撃することもできる。
ちなみに詠唱は、
「光よ 全てを浄化したまう光よ 罪 咎 憂いを消し去り 彼の者を導きたまえ」
この他にも無効化能力に加えて「羽で空を飛ぶ」術式を保有しており、それなりの強者であると考えられます。
手に持ったラッパが示唆するものは? ヨハネの黙示録?
気になるのは来栖華が手に持つラッパです。
術式の一部、補助具として使われていますが、これは非常に意味深。
「天使」「ラッパ」とくれば、連想されるのは「ヨハネの黙示録」。
ヨハネの黙示録において、子羊(最も小さな者)だけが解くことのできる七つの封印、その最後の封印が解かれた時に現れるのが、ラッパを与えられた七体の天使です。
ラッパが吹かれるたびに世界に災厄がもたらされ、最後のラッパが吹かれた時、最終的な終末が訪れる、とされています。
恐らく呪術廻戦では、五条悟の封印を七つの封印とかけているのでしょうが、では天使によってもたらされる災厄は何を表しているのでしょう?
五条悟の封印を解いた結果、最終的な終末が訪れるという暗喩……?
「呪術廻戦」来栖華(天使)の正体
これまで「来栖華」=「天使」と説明してきましたが、199話において実はこの二人(?)は別々の存在であることが判明しています。
「来栖華」と「天使」の関係は「虎杖悠仁」と「宿儺」の関係に近いです。
つまり「天使」とは1000年前の呪術師の成れの果てである呪物。
そして「来栖華」とはその「天使」の呪物を受け入れた器。
通常であれば受肉体として「来栖華」の肉体は「天使」に乗っ取られてしまいますが、「天使」はその目的(後述)から受肉体の存在を良しとせず、「来栖華」との共生関係を構築しています。
そのため虎杖と同様、「来栖華」も時折頬や手に「天使」の口が浮かび上がり、勝手にしゃべり出す愉快な体質となっていました。
「呪術廻戦」来栖華(天使)の過去と伏黒恵
「天使」の器となった少女「来栖華」は、かつて呪霊に攫われ、1年間ほど廃屋で他の子どもたちと共に呪霊に育てられた過去を持ちます。
それは非常に劣悪で過酷な環境でしたが、来栖華を含めた子供たちは生き延びる為に呪霊を母親と呼んで自分を騙していました。
以降、来栖華は伏黒の隣に立つに相応しい人間になるべく、人を助けると誓いを立てたのだそうです。
伏黒は忘れているようですが、来栖華が伏黒を運命の人と呼び好意的だったのは、これが理由だったんですね。
「呪術廻戦」来栖華(天使)の目的
死滅回遊に参加する目的は受肉体の一掃
その術式により死滅回遊からいつでも離脱できる「天使」が死滅回遊に参加している目的は、受肉体の一掃です。
受肉体とは受肉した過去の術師。
一度死んでいながら現世に蘇ったその在り方は「天使」を名乗る彼女にとって決して許容できないモノだったのです。
死滅回遊には羂索によって多くの受肉体が泳者として参加しています。
そこで彼女は自ら死滅回遊に参加し、自身の術式によって受肉体を受肉前の状態に戻して回っていました。
当然のことながら、受肉前に戻されたら受肉体だけでなく、器となった人間も死んでしまいます。
堕天(宿儺)との関係は?
天使(来栖華)は当初から虎杖たちに協力的であり、自分の目的に協力してくれれば、五条悟の封印解除に協力してもいいと発言しています。
封印解除の協力条件は「堕天」と呼ばれる存在の殺害に協力すること。
初めて聞く名前に虎杖たちは困惑します。
実はこの「堕天」というのは宿儺の仇名。
宿儺が虎杖に口を滑らさないよう釘を刺していました。
宿儺を祓われたら当然その器である虎杖も死んでしまいますから、また厄介な条件が付きつけられましたね。
同時に、宿儺が虎杖に口止めをしたということは「天使」には確実に宿儺を祓うだけの力があるということで……
ここで気になるのは「天使」と宿儺の関係。
千年前の顔見知りということなのでしょうが、ただそれだけにしては「天使」の殺意が高すぎます。
「天使」に対する「堕天」という宿儺の仇名を考えれば、宿儺はかつて「天使」と同じ集団に属していた縁者(血縁?)なのではと推察されますが……
「呪術廻戦」来栖華(天使)は死亡? 生存?
212話で伏黒の肉体を乗っ取った宿儺。
宿儺から伏黒を取り戻そうと特攻した来栖華でしたが、伏黒のフリをした宿儺に騙され、羽を折られて噛みつかれ、高層ビルから投げ飛ばされてしまいます。
「グチャ」という生々しい落下音が響いたこともあり、死亡したのではとも思われていた来栖華。
しかし偶然その場に居合わせた甘井が術式で受け止め、高羽が近くにいたことで辛うじて命を繋いでいました。
その後、家入の反転術式により治療を受けた来栖華は、もう戦闘に参加できる状態でこそなく、右腕も欠損してしまっていますが生存を確認。
221話ではついにその術式により五条悟を封印から解き放ちました。
「呪術廻戦」来栖華(天使)の最後(その後)
最終決戦後も無事生存し、伏黒も取り戻すことに成功した来栖華。
右腕を失ってしまった彼女ですが、270話では伏黒から「これからは俺が来栖の右腕になるよ」と迂闊な言葉を引き出すことに成功。
式はいつにしますかと大喜びでした。
コメント