今回は「ヤングジャンプ」で連載中の「ジャンケットバンク」より、狂気のお医者様ギャンブラー「村雨 礼二(むらさめ れいじ)」について解説します。
村雨礼二は作中で登場する凄腕ギャンブラーの一人。
本職は医者で、その卓越した人体観察眼から相対した相手の心を読む術に長けています。
感情のない合理性の塊に見えて、実は自分の在り方を疑うとても人間臭い人物。
本記事ではそんな村雨礼二のプロフィールや強さ、人間関係や作中での戦績を中心に解説してまいります。
「ジャンケットバンク」村雨礼二のプロフィール
引用元:田中一行/『ジャンケットバンク』
基本プロフィール(年齢、誕生日、身長など)
年齢 | 29歳 |
誕生日 | 1月6日 |
身長 | 176cm |
体重 | 59kg |
血液型 | B型 |
趣味 | 手術 |
好物 | テンダーロインステーキ |
職業 | 医者 |
犯罪歴 | 無し |
危険度 | B+ |
村雨礼二は作中に登場するギャンブラーの一人。
宇佐美班の管轄で、当初は主人公の真経津にお灸をすえる刺客として送り込まれた人物でしたが、後に真経津の友人グループに加わっています。
本業はお医者さん。
手術が趣味で、好きに身体を切り刻める患者を買う”患者代”を稼ぐためにカラス銀行のゲームに参加しています。
ただし、切り刻んで患者を殺すようなことはなく(死んでしまったらもう手術ができないので)、偶々病巣が見つければ切除して命を救ってやるなど医者としての技術と倫理は持ち合わせているようです。
まあ、そもそも健康体にメスを入れること自体倫理的にはアウトなのですが、彼の”患者”になるような人間は大抵クズなので、そこは置いておきましょう。
頭が良すぎて人の感情が理解できないタイプの変人。
本人は自分を「ギャンブラーではない」と評し、基本的にはリスクを避けて確実な勝利を狙っていくタイプです。
頭が良すぎて変人に見えてしまうものの、実は真経津の友人グループではかなり常識人の部類に入ります。
強さ:読みの技量は作中トップクラス
村雨礼二は初登場時4リンク(四段階で上から三番目)のランクのギャンブラーでしたが、本来の実力は1/2ライフ(四段階で上から二番目)でもトップクラス。
一瞬だけですが1ヘッド(四段階で一番上)に昇格したこともあります(偶然すれ違った「灰色の目の男」に命の危機を感じ一度も戦わずワザと降格した)。
その最大の武器は医者ならではな緻密な卓越した人体観察に基づく「読み」の鋭さで、一対一であればほとんど怪物的な強さを誇ります。
一方で明確な弱点もいくつか存在し、
①身体が虚弱
②ダメージを受けた人間の身体反応は読みにくく精度が低下
③二人以上を同時に捌くのは不慣れ
④感情を計算に入れない
と、ゲームのルール次第では格下相手にも普通に苦戦することがあります。
ちなみに③は医者と患者の関係は基本一対一であることに由来。
④に関しては後述する天堂とのタッグマッチを経て思いやりに覚醒し克服しています。
「ジャンケットバンク」村雨礼二と兄(過去)
村雨礼二のパーソナルを語る上で欠かせないのが、彼の兄・村雨一希の存在。
兄の一希は村雨礼二とは正反対で、彼ほど賢くはなく、よく笑い、よく間違う普通の人間です。
兄は現在、小さいながら自分の会社を持ち、妻と二人の子供と幸せな生活を送っています。
そしてある時、兄の胃に腫瘍が見つかり、村雨礼二は彼の腹の中を見ました。
幸福に満ちた兄の中身は、苦しみがいっぱいに詰まっていました。
死なずとも過労で身体はボロボロ。
村雨礼二は、ここまで苦しまねば幸福とは支えられないものなのかと疑問を抱き、もしそうなら世界は狂っていると感じるようになりました。
そして彼はそれを受け入れられず、他人の腹を開いて今日も世界が狂っていないか確かめるようになったのだそうです。
ちなみに兄との関係は良好で、明言こそされていませんが、村雨礼二は誰より兄を尊敬していることが示唆されています。
「ジャンケットバンク」村雨礼二の人間関係
真経津の友人グループの一員
初登場時は主人公の真経津の敵として登場した村雨礼二ですが、敗北した後は真経津に誘われ、彼の友人グループの一人となって互いの家を行き来するようになっています。
そこから獅子神敬一、叶黎明、天堂弓彦など、真経津に敗北したギャンブラーたちと親しくなり、悪態をつきながらもその関係性を気に入っている模様。
無表情で口では文句を言いつつも、何だかんだ真経津たちのお遊びに付き合っています。
獅子神を特に気にかけている
村雨礼二は友人グループの中でも特に獅子神敬一を気にかけているフシがあります。
獅子神はグループのギャンブラーの中では一番未熟で実力が低く、凡庸な男。
ただ獅子神は村雨の兄と同様「失敗を繰り返しながらも何かを築き上げる人間」。
顔立ちも村雨の兄とよく似ていて、作中では獅子神を馬鹿にしつつも期待を寄せている様子が見て取れます。
「ジャンケットバンク」村雨礼二の戦績
VS真経津「サウンド・オブ・サイレンス」
村雨礼二の初登場は真経津の4リンク戦「サウンド・オブ・サイレンス」。
その読みの鋭さで真経津の手を悉く見抜き、終始圧倒的な強さを見せつけた村雨。
しかし、わざとペナルティを受ける真経津の意図が理解できず、最終的にはその身を捨てた罠にはまって敗北してしまっています。
何故生きてる? 耳(聴力)はどうなった?
「サウンド・オブ・サイレンス」は我慢して聞き続けると死の危険もある(10分が限界)音楽が流れるレコードを「0分」「2分」「3分」の三枚から選び、交互に聞き合い最後まで意識を保っていた方が勝ちというゲーム。
村雨は限界の10分を超えてレコードを聴いて敗北しています。
この時、村雨は死んだかと思われていましたが、後に聴力を一時的に失ったものの、無事生き延びていたことが判明しています。
これはゲームルールでも説明されていましたが、10分より長く聞き続けていると命に危険がある為、10分を超えた瞬間から聴覚を失うレベルの大音量が流れ、死ぬ前に意識を失うように配慮されていたためです。
なお、聴覚は後に自分で治療し回復させたようです。
VS刑事コンビ(獅子神とのタッグマッチ)
その後、1/2リンク戦で獅子神とタッグを組み、山吹&時雨の刑事コンビと「ライフ・イズ・オークショニア」で対戦した村雨。
単純にゲームで勝つだけなら村雨一人でも簡単でしたが、敵は刑事で下手を打てばゲーム外で報復される可能性もありました。
その為、村雨はゲームをしながら獅子神を鍛えた上で敵を圧倒。
敵に自分や観客であるVIPを脅迫させるように仕向け、銀行員に彼らを処置させることでゲーム外での報復を防ぎ、さらにゲームに勝利するという離れ業を見せています。
VS仲良しコンビ(天堂とのタッグマッチ)
更にその後、解任戦の一回戦で天堂とタッグを組み、牙頭&漆原コンビと「ピーキー・ピッグ・パレス」で対決した村雨。
牙頭&漆原は高校時代からの友人で非常に仲が良く、ゲームでも互いの役割が明確で、即席コンビの村雨&天堂を当初圧倒していました。
特に天堂はゲーム中、村雨にも理解不能な奇行を繰り返し、村雨は困惑しきりです。
しかしその天堂の行動は、村雨を成長させるための仕掛けでした。
思いやりに覚醒する
村雨の欠点は「感情を計算に入れない」こと。
合理的な村雨は、感情は論理を邪魔するノイズとして切り捨ててきました。
しかしそれは言い換えれば、自分の見たいようにしか世界を見ていないということ。
「論理的に考えて 人から感情が消えることはない」
「たった今から私の診断は 患者の気持ちを慮る」
何言ってんだと思いますが、思いやりに覚醒した村雨礼二は黎明がドン引きするほどの怪物。
牙頭&漆原の互いの心の齟齬を見抜き、その隙を突いて圧倒します。
その後は天堂の意図を見抜いてそれに付き合い、牙頭&漆原を生かしたままゲームに完勝しました。
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