今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、三大冒険者依頼(クエスト)の最後の一角「隻眼の黒竜」について解説します。
隻眼の黒竜は太古の昔に「ベヒーモス」「リヴァイアサン」と共に大穴より放たれた漆黒の魔物。
神時代を象徴する二大派閥ゼウス、ヘラの両ファミリアが討伐に失敗し、壊滅させられた作中最強の魔物です。
人類が越えなくてはならない最後の試練。
本記事ではそんな隻眼の黒竜の概要や強さ、元ネタ(ジズ?)などを中心に解説してまいります。
「ダンまち」隻眼の黒竜とは?
三大冒険者依頼の最後の一角
隻眼の黒竜とはこの世界の冒険者たちがいずれ達成しなくてはならない「三大冒険者依頼(クエスト)」の最後の一角。
一言で言えば作中最強の魔物です。
「三大冒険者依頼」とは太古の昔、大穴(現在のオラリオにあるダンジョン)から放たれた三体の強大な力を持つ魔物。
他二体の「ベヒーモス」と「リヴァイアサン」はかつてオラリオの二大巨頭と称されたゼウス、ヘラ両ファミリアにより既に討伐されています。
しかしそのゼウス、ヘラの両ファミリアであっても隻眼の黒竜を討伐することは叶わず、討伐に失敗した両ファミリアは壊滅してしまいました。
世界は隻眼の黒竜を討伐する英雄を待ち望んでおり、これを成し遂げた者は名実ともに「最後の英雄」と呼ばれることとなります。
漆黒のモンスター=迷宮の後出しジャンケン
隻眼の黒竜、ベヒーモス、リヴァイアサン、またこの他にもアルテミスを害したアンタレスなど、ダンまち世界には漆黒のモンスターと呼ばれる強力かつ特殊な魔物が存在します。
漆黒のモンスターの特徴は、ただ強力なだけでなく「神の力」が通用しないこと。
かつて神々が地上に降臨する以前の古代、モンスターに蹂躙される地上に人々を憐れんだ先見の神は神の禁を犯して「原初の火」を下界に落とし、人々にモンスターと戦う力を与えました。
デミ・アルカナムとも呼ばれるその力により地上の救済は上手く行っていたかと思われましたが、それに対抗して迷宮は神の力が通じない漆黒のモンスターを生み出してしまいます。
かくしてこの世界に神々でさえ対抗できないモンスターが放たれることとなりました。
「ダンまち」隻眼の黒竜の現在
隻眼の黒竜は現在も生存中。
オラリオから遠く離れた世界三大秘境の一つ「竜の谷」に結界で封印されています。
実際には最強の魔物を封印することなどできないでしょうから、何らかの理由で現在は休眠状態にあるものと思われます。
約20年前にはアレンとアーニャの故郷を滅ぼしたこともあるそうなので、ゼウス、ヘラ両ファミリアの戦いで負ったダメージを癒している最中といったあたりでしょう。
なお、竜の谷は凶悪な竜種が跋扈する魔境であり、かつてはLV7のアルフィアやザルドが番人を務めていましたが、現在は魔物が竜の谷から流出し、地上を荒廃させています。
「ダンまち」隻眼の黒竜の強さ
隻眼の黒竜は世界最強の魔物とされていますが、果たしてその強さはどれほどのものなのか?
隻眼の黒竜の討伐にしたゼウス、ヘラの両ファミリアは、人類史上最強と呼べるほどの力を有していました。
ゼウス・ファミリアの団長はLV8、ヘラ・ファミリアの団長はLV9、この他にも多数の猛者を抱えており、その戦力は現在のオラリオを大きく凌いでいたとされます。
しかしそんな最強ファミリアでさえ、隻眼の黒竜には手も足も出ず蹂躙されてしまいました。
両ファミリアはベヒーモス、リヴァイアサンの討伐には成功していますので、隻眼の黒竜は三大冒険者依頼の中でも突出した力を有していることがうかがえます。
冒険者のLVになおせば、最低LV12相当かそれ以上の力を有しているのでしょう。
「ダンまち」隻眼の黒竜とアイズ
本作の正ヒロインであるアイズは隻眼の黒竜に強い恨みを抱いています。
実はアイズの父親は古代において隻眼の黒竜をオラリオから撃退し、その片目を奪った英雄アルバート(傭兵王ヴァルトシュテイン)であることが示唆されています。
アルバートは英雄史上最強の大英雄で、ゼウス、ヘラの両ファミリアの英雄を差し置いて人類最強であることが原作者から太鼓判をおされていました。
ただアルバートはその偉業と引き換えに命を落としており、アイズは両親を奪った隻眼の黒竜に強い恨みを抱くことに。
その憎悪はアイズのスキル「復讐姫(アヴァンジャー)」という形で顕現しています。
「ダンまち」隻眼の黒竜の元ネタはジズ?
作中で神話が元ネタに使われていることが多い「ダンまち」。
ファンの間では隻眼の黒竜の元ネタはユダヤの伝説に登場する怪鳥ジズではないかと言われています。
三大冒険者依頼のベヒーモス、リヴァイアサンは旧約聖書に登場する怪物。
ユダヤの伝説では陸のベヒーモス、海のリヴァイアサンに並んで空のジズが語られています。
ただジズは一般の知名度が低いことからも分かるように、旧約聖書には登場していません。
聖書の解釈間違いで生み出されたとか、ゾロアスターの影響を受けて付け加えられたとか言われていて、隻眼の黒竜の元ネタと言うには少し弱い気が。
ひょっとしたら隻眼の黒竜には元ネタがなく、神話を超えた存在として敢えて固有の名前が与えられていないのかもしれません。
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