今回は言わずと知れた大人気漫画「呪術廻戦」から、宿儺との戦いを望んだ400年前の術師「鹿紫雲 一(かしも はじめ)」について解説していきたいと思います。
鹿紫雲一は死滅回遊編で登場した泳者の一人であり、200点以上のポイントを獲得した強者。
そして強者との戦いを望むバトルジャンキーであり、宿儺と戦うことを望んで羂索の手を取った400年前の術師、その受肉体です。
作中ではパンダ、秤と激闘と繰り広げ、ついに宿儺との決戦に辿り着いた鹿紫雲。
本記事では彼の強さ(雷の術式)や過去、作中での活躍などを中心にそのキャラクターを深掘りしてまいります。
「呪術廻戦」鹿紫雲一(かしもはじめ)のプロフィール
基本プロフィール(性別・女性説など)
鹿紫雲一は死滅回遊編で登場した泳者の一人。
虎杖たちが死滅回遊に参加する前の時点で、全プレイヤー中トップとなる200点を獲得していた強者です。
外見は長く伸ばした色素の薄い髪をお団子頭のように上で二つにまとめた男性。
整った顔立ちをしており、髪型などから一時は女性説も流れていましたが、過去回想で爺さんだった鹿紫雲の姿がはっきり描かれていました(お団子頭はちょんまげ?)。
強者と戦うことを望むバトルジャンキーで、現世に蘇ってからは宿儺を探して東京第二結界をうろついています。
鋭い目つきや雰囲気が五条悟に似通っていることから、ファンの間では五条家の縁者ではないかとの考察もされていました。
名前の由来は?
鹿紫雲という名字は山口県周南市の鹿野という地名が由来。
地名にかつてその地にあった浄高院というお寺の山号・紫雲山をくっつけたものと言われています。
かつてその辺りに住んでいた可能性もありますが、後述する雷・電気にまつわる術式にちなんて、紫電・雷雲などと近しい名字を作者が選んだだけという可能性もありますね。
東堂と戦って倒してる?
ちなみに鹿紫雲は初登場であった158話では、他の泳者と戦い倒した直後だったのですが、その相手が京都高専の一級呪術師・東堂葵とそっくりだと話題になっていました。
相手は上半身裸でちょんまげ頭のマッチョ(腹に風穴が空いて死亡)。
確かに色々そっくりでしたが、流石にこれは別人です。
無くなったはずの左手が生えていましたし、服装も似てはいますが別物。
仮にそうした点を無視しても、術式が回復した東堂が鹿紫雲に手も足も出ず殺される何てことは考えにくいですし、東堂はアナウンスもなくシレッと死ぬようなモブキャラじゃないですからね。
「呪術廻戦」鹿紫雲一(かしもはじめ)の過去(羂索・宿儺)
鹿紫雲は羂索と契約した400年前の術師。
187話では400年前の鹿紫雲と羂索のやり取りが描かれていました。
老い衰え、何らか病を患い喀血して命が長くない状態でも強者との戦いを望み、数多の術師を血の海に沈めていた鹿紫雲。
しかしその相手は強者とは程遠く、到底鹿紫雲が満足できるようなものではありませんでした。
そこに現れた羂索に対し、最強の術師は誰かを問う鹿紫雲。
羂索はそれに(当時)600年前の術師である宿儺の名を挙げます。
鹿紫雲は会ったこともない最強の術師・宿儺と戦うことを望み、ただそれだけのために羂索と契約を結んで受肉体となったのでした。
「呪術廻戦」鹿紫雲一(かしもはじめ)の強さ(術式・雷)
呪力そのものが電気を帯びた特殊体質
鹿紫雲は呪力そのものが電気と似た性質を有しています。
肉体や金棒に電撃を纏わせて放つ攻撃は事実上防御不能。
また、呪力をプラスとマイナスに電化分離し、相手に一方の呪力を纏わせて放つ雷撃は、その速度と性質により回避不能。
領域展開は使えない可能性が高そう(秤の領域に対し、彌虚葛籠(いやこつづら)で対抗しようとしていた)ですが、そもそも領域展開を必要としないタイプの術者と言えるでしょうね。
400年前の羂索が暗に自分より強い(当時の羂索は戦闘向きの肉体ではなかった)と認めており、その実力は条件次第で特級術師にも届き得ると考えられます。
ちなみに、五条家の祖とされる菅原道真公は火雷天神と称され、雷神信仰の対象としての側面を持つため、五条家関係者の可能性はワンチャン残っています。
術式「幻獣琥珀(げんじゅうこはく)」
鹿紫雲は電撃を操る術式の使い手ですが、その術式は一度きりしか使えない特殊なものとなっています。
術式:幻獣琥珀(げんじゅうこはく)
鹿紫雲が呪力(=電気)から変換できるあらゆる現象を実現するため、肉体を作り変える術式。
脳内電気信号の活性化による敏捷性の向上や、照射されたものを蒸発させる電磁波などその効果は強力無比。
ただし人の域を超えているため、術式終了後に鹿紫雲の肉体は崩壊してしまう。
絶命の縛りと引き換えの術式故に、その効果は極めて強力。
一時的ではあれ、完全体の宿儺とまともに渡り合うことができていました。
「呪術廻戦」鹿紫雲一(かしもはじめ)VSパンダ・秤
パンダを圧倒、秤との高度な呪術戦
虎杖たちは鹿紫雲のいる東京第二結界にパンダと秤を送り込みます。
パンダが五条の封印を解く力を持つ天使を名乗る術者を探し、秤が得点的に一番の強者である鹿紫雲を倒す、という役割分担でしたが、運悪くパンダが先に鹿紫雲と遭遇し、交戦状態に入ってしまいました。
鹿紫雲とパンダの戦いは一方的なものでした。
鹿紫雲の圧倒的な実力を前に手も足も出ず、身体をバラバラにされてしまうパンダ。
そこに救出に現れたのが秤。
「少し痩せたか!? パンダ!」
その時点で領域展開「坐殺博徒」で大当たりを引き、そのボーナスで膨大な呪力を身に纏っていた秤の姿に、鹿紫雲は興奮を隠しきれません。
「おい、あんまワクワクさせんなよ」
大当たり中の秤は膨大な呪力があふれ出し、フルオートで反転術式が発動しているため事実上の不死身。
鹿紫雲の電撃さえ秤の圧倒的な呪力出力の前にほとんど通用しません。
大当たりボーナスの4分11秒間、鹿紫雲を圧倒し続ける秤でしたが、秤の「坐殺博徒」にも、大当たりと大当たりの間はこの不死身状態が途切れるという弱点がありました。
しかし鹿紫雲は敢えて秤を大当たりボーナス中に倒すことを決意。
手放していた如意(金棒)に密かに電力を貯め込み、そこから電荷を引き寄せて秤の脇腹をえぐる致命傷を与えることに成功します。
しかもその瞬間、秤の大当たりボーナスは終了。
秤死亡かと思われましたが、秤は即座に時短モード潜伏確変からの突当たりを引き当て窮地を脱します。
その後、秤は鹿紫雲を海に叩き落し電気の性質を持つ呪力を使えなくしようとしますが、鹿紫雲は電気分解により塩素ガスを作り出し、秤の脳にダメージを与えることに成功。
単純な呪力・術式だけでない頭脳戦、高度な駆け引きが繰り広げられていきます。
秤とこれ以上戦っても意味がないと判断し、仲間になることを選択
鹿紫雲は水蒸気爆発を引き起こして秤を仕留めようとしますが、秤は左腕を犠牲にしてそれを防ぎます。
鹿紫雲にはまだ切り札(=術式)がありましたが、それが使用できるのは一度だけ。
宿儺との戦いで使用するつもりなので、秤相手に使うわけにはいきませんでした。
これ以上戦っても意味がないと判断した鹿紫雲は、秤と交渉して仲間になる事を選択したのでした。
つい先ほどまで死闘を繰り広げていた相手にそれを申し出る鹿紫雲も、受け入れる秤もどっちもぶっとんでますよね。
「呪術廻戦」鹿紫雲一(かしもはじめ)VS宿儺(死亡)
五条悟の死の直後、鹿紫雲は念願の宿儺との戦いを実現します。
本来の実力では明らかに宿儺有利でしたが、宿儺は五条悟との激闘でボロボロ。
さらに鹿紫雲は肉体の崩壊と引き換えに一度だけ使用できる術式「幻獣琥珀」を使用し、決死の戦いをを挑みます。
術式によってあらゆる能力が極限まで向上した鹿紫雲は宿儺を圧倒。
しかし宿儺は意図的に中断していた受肉による肉体の変身を再開することでダメージを回復、四つの腕を持つ異形の肉体へと変貌します。
一転して鹿紫雲を追い詰める宿儺。
戦いの中、鹿紫雲は宿儺に「強さとは孤独なのか」、自分たち強者は何故孤独であらねば羅ならないのかと問いかけます。
それに対し宿儺は、
「俺たちは強いというだけで愛され」
「愛に応えている」
と強者故の持論を語ります。
強者故の孤独を抱えていた鹿紫雲がその答えに満足したかどうかは分かりません。
しかし少なくとも宿儺の精神性は鹿紫雲の想像を凌駕しており、鹿紫雲は宿儺の斬撃の前に果てることとなりました。
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