今回はワールドトリガーから、ボーダーで最も多くのアタッカー(攻撃手)から愛用される傑作トリガー「弧月(こげつ)」について解説します。
ワールドトリガーにはブラックトリガーなどの規格外の性能を持ったトリガー(=武器)は多数登場しますが、実際に作中で最も活躍しているのは汎用品のノーマルトリガー。
その中で最も信頼度が高く、活躍シーンの多いトリガーの一つに挙げられるのが「弧月」です。
本記事では弧月の性能や専用オプション、その主な使い手などを中心に深掘りしてまいります。
ワールドトリガー「弧月」基本情報
基本性能
弧月とは最もスタンダードな近接戦・アタッカー用のブレードトリガー。
ベースとなる形状は鍔の無い日本刀(+鞘)ですが、受け太刀を多用する熊谷の弧月には鍔が加えられているなど、多少のデザイン変更は自由が効くようです。
中には米屋のように、A級特権で形状を刀ではなく槍に変えてしまった隊員も存在します。
ブレードトリガーは、弧月を含め現在3種類が開発されており、3種類それぞれの性能評価は次の通り。
攻撃力 | 耐久力 | 軽さ | ||
弧月 | A | A | C | |
スコーピオン | A | D | A | |
レイガスト | (刃) | B | B | D |
(盾) | E | SS | D |
ご覧のように、基本性能に関しては弧月が頭一つ抜けています。
その分、スコーピオンやレイガストは独自の変形機能を有しており、弧月にはそうした機能は(専用オプション抜きでは)ありません。
つまり弧月とは「良く斬れて」「頑丈」という刀剣としての基本を追求したトリガー。
シンプルだからこそ、その性能は使い手の技量に大きく左右され、達人が使えばブラックトリガー相手に切り結ぶことさえ可能です。
またブレードトリガー全般に言えることですが、射程などにトリオンを注ぐ必要がないため、威力に対してコストパフォーマンスが良く、トリオン量の少ない隊員でも使いやすいのが特徴です。
ボーダー最初期から存在する歴史の古いトリガー
弧月はボーダー最初期から存在する歴史の古いトリガーです。
他のブレードトリガーが開発されたのは現ボーダー設立(約4年半前)以降ですが、弧月に関してはそれ以前、旧ボーダー時代から使用されていたものと考えられます。
つまり風間さんや迅のように今はスコーピオンを使っている隊員も、現ボーダー設立時点では弧月を使っていたわけですね。
しかし同じアタッカーでも、純粋に剣の技量で戦う者は弧月を使い続け、奇襲や攻撃速度など他に活路を見出した者はスコーピオンに鞍替えした、という流れ。
……レイガストは……一部マニア御用達?
ワールドトリガー「弧月」専用オプショントリガー
特殊な変形機能・ギミックを持たない弧月ですが、専用のオプショントリガーをセットすることでそれを補うことも可能です。
旋空(せんくう)
トリオンを消費して瞬間的に弧月の間合いを伸ばすトリガー。
「旋空弧月」の技名で知られ、弧月を使用するアタッカーのほとんどがセットしている人気の高いオプショントリガーです。
漫画的な演出では「斬撃を飛ばしている」ように見えますが、実際は伸びたブレードを振り回しているだけなので、扱いは見た目以上に難しい模様。
反面、伸びたブレードは先端に近い程、遠心力で速度と威力が上がるため、間合いを伸ばすだけでなく威力を増すためのオプションとしても有用です。
一般的には1秒間に15m程度ブレードを伸ばして使用されますが、生駒のように発動時間を0.2秒に短縮し、ブレードを約40mに伸ばす隊員も存在します(通称:生駒旋空)。
幻蛹(げんよう)
弧月のブレードの形を自在に変形させることができるトリガー。
敵の防御をすり抜けて攻撃することが可能で、使いこなせば近接戦では極めて強力な武器となりますが、使用には高いセンスが求められる上級者向けのトリガーとなっています。
そのため「旋空」と違って使用者はごく僅か。
作中で使いこなしていると言えるのはA級の米屋だけとなっています。
米屋以外にもB級の三浦が装備だけはしていますが、今のところ作中で使用した描写はありません。
魔光(まこう)
A級の黒江が装備している試作トリガー。
詳細は不明ですが、26巻のおまけページで「魔光弧月」なる単語が登場した為、恐らく弧月の専用オプショントリガーと推察されます。
ワールドトリガー「弧月」主な使い手
ノーマルトリガー最強:忍田真史本部長
ボーダーにおける最強の弧月使いと言えば「ボーダーの虎」「ノーマルトリガー最強の男」として知られる忍田真史本部長。
後述する太刀川慶の師匠であり、現在でも太刀川慶相手に「7:3」で勝ち越しているそうです。
ボーダーの最後の切り札であり、実際の戦闘シーンは少ないですが、大規模侵攻編ではブラックトリガー使いエネドラを、瞬間的とはいえ1対1で圧倒していました。
弧月二刀流:太刀川慶
現A級1位部隊隊長であり、個人総合ランキング(+アタッカーランク)でぶっちぎりの1位に君臨する男、太刀川慶。
弧月二刀流の使い手で、ボーダー一般隊員の中では隔絶した実力の持ち主です。
とにかく剣技が卓越しており、旧ボーダー時代からの戦士である迅悠一が、剣技では太刀川に勝てないからと軽量・奇襲向けのスコーピオンを開発したほど。
旋空弧月(生駒旋空)の達人:生駒達人
ボーダー随一の旋空弧月(生駒旋空)の使い手、生駒達人。
居合の技術を旋空弧月に応用し、最大射程40mという破格の間合いと、シールドごと敵を紙のように切り裂く高い攻撃力を実現しています。
アタッカーランク現6位の実力者。
ただし、居合を除くクロスレンジの攻防はやや苦手な模様。
その他(村上、米屋、黒江、三輪、烏丸など)
その他で上位の実力者と言えば、所属部隊はB級ながらアタッカー4位の村上鋼、A級アタッカーの米屋、黒江、A級オールラウンダーの三輪や烏丸などが挙げられます。
ちなみに、4位の村上がその他となっているのは、彼が弧月とレイガストの二刀流で純粋な弧月使いとは言えないため。
基本的に剣技で勝負するアタッカーは弧月、スピードタイプはスコーピオンを使用することが多いですが、黒江のようにスピードタイプでも弧月を使用する隊員は存在します。
そうした裾野の広さも含めて、弧月はボーダー屈指の傑作トリガーと言えるでしょう。
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