今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、物語の重要ワード「ギルド」について解説します。
ギルドは迷宮都市オラリオの都市運営などを担う中立組織。
冒険者やファミリアに強い影響力を持つ組織ですが、ギルド自体は(表向き)固有の戦力を持たず、作中では中々難しい舵取りをさせられています。
一般的なファンタジーに登場する「ギルド」とは意味合いが異なり、少し特殊な位置づけのこの組織。
本記事ではそんな今更聞けない「ギルド」とは何かについて深掘りしてまいります。
「ダンまち」ギルドとは?
オラリオを取り仕切る中立組織
ギルドは本来「商工業者による職業組合」を指す言葉ですが、「ダンまち」世界においては事情が異なり、迷宮都市オラリオの都市運営や冒険者の管理を行う組織を指す言葉として使われています。
迷宮から算出される魔石やドロップアイテムの売買もギルドの管轄。
オラリオ内のファミリアに等級に応じた税金を徴収したり、遠征や特別任務を課すなど、絶大な権限を与えられています。
主神は「ウラノス」。
職員は恩恵を持たない
オラリオ内で絶大な権限を持つギルドですが、その権限の根底にあるのは「中立組織」であるという点。
ギルドはあくまで迷宮都市を管理運営するための組織であり、冒険者やファミリア同士の争いには余程のことがない限り介入せず、中立の立場を維持しています。
そして主神ウラノスはギルド職員たちに恩恵(ファルナ)を与えておらず、敢えて独自の武力を持たないことで、内外にその中立性を示しています。
「ダンまち」ギルドの役割・仕事
ギルドの役割・仕事は多岐にわたります。
徴税や都市外との外交・折衝・交易、イベントの開催まで都市運営、政治に関わる仕事は全てギルドの担当。
また、迷宮から算出される魔石などの膨大な富の管理も重要な役割です。
この他に冒険者への情報提供やアドバイスも行っており(話を聞く冒険者ばかりではありませんが)、ファミリアに遠征を課すなどして迷宮の攻略が適切に進められるよう取り仕切っています。
ギルド(ひいてはオラリオ)の最終的な目的は迷宮を攻略することにあり、その妨げになると判断する場合はファミリア同士の問題に介入したり、行動を制限することもあります(戦力がないので有効性には疑義がありますが)。
「ダンまち」ギルドの構成員(長・受付)
<主神>
ウラノス
ギルドの主神で、普段は地下の祈祷の間で祈りを捧げ、迷宮の活性化を防いでいる。
<ギルド長>
ロイマン
強欲で俗人的なエルフで、同族からは「恥」「豚」と散々な言われようだが、有能は有能で一世紀以上ギルドの長の座に就いている。
多少汚職に手を染めたりはしているものの、救世という一点においては真摯に取り組んでいる。
<ギルド職員>
エイナ・チュール
ミイシャ・フロット
ローズ
レーメル
ソフィ
冒険者のアドバイザー業務などを請け負う職員たち。
冒険者は早死にするため、職員たちはあまり冒険者に情を移さないようにしている。
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フェルズ
ギルド非公式、ウラノス直属の私兵で、かつて魔法大国に所属していた賢者のなれの果て。
「ダンまち」ギルドと神ウラノス
神ウラノスは神時代が始まった約千年前に最初に地上に降臨した神の一柱。
オラリオを創設した神であり「都市の創設神」とも呼ばれています。
祈祷の間で祈りを捧げ、魔物の地上進出や大移動を抑えるという重要な役割を担っており、フレイヤやロキといった有力ファミリアの神もウラノスに手を出すことはできません。
現在は中立性を示すために眷属に恩恵を与えていませんが、かつてはバベルの塔やダイダロス通りを作ったダイダロスのように恩恵を与えていたこともあるそう。
享楽的な神々がそれぞれの思惑を以って好き勝手に振る舞う中、救世のために力を尽くしています。
「ダンまち」ギルドの動向
表向き中立な管理組織であるギルドですが、神ウラノスを始めとした一部の上層部は、一部のファミリアと裏で手を結び様々に暗躍しています。
知性と人の心を持つ「異端児(ゼノス)」と呼ばれるモンスターの存在を約15年前の時点で把握し、ガネーシャ・ファミリアなどを巻き込んで人類との共存を目指していたのもその一つです。
フレイヤが暴走した際にはヘルメス、ガネーシャと協力してその抑えに動いていました。
現在はロイマンを中心に学区からオリハルコンを徴収し、ダンジョン内に大規模な移動用通路を作るという「立坑(シャフト)計画」を進めていますが、それどころではない事態が起きてしまい……
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