今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、ギルド長「ロイマン・マルディール」について解説します。
ロイマンはオラリオの運営を統括する「ギルド」の最高責任者。
容姿端麗でスラリとした者が多いエルフでありながら、放蕩によりでっぷり太った見た目をしていることから、周囲からは「ギルドの豚」と呼ばれ嫌われています。
作中ではその判断が色々と裏目に出ることが多いものの、実は能力そのものは有能なロイマン。
本記事ではそんなギルドの豚のプロフィールや人間関係、隠れた苦労人ぶりを中心に解説してまいります。
「ダンまち」ロイマンのプロフィール
基本プロフィール(年齢・声優)
ロイマン・マルディールはオラリオの運営を統括する「ギルド」のギルド長。
正確な年齢は不明ですが種族はエルフで一世紀以上に渡りギルドに勤めています。
外見は容姿端麗でほっそりとした者が多いエルフでありながら、でっぷりと太った初老の男性。
周囲からは「ギルドの豚」と揶揄されており、耳が尖っている以外エルフっぽさはありません。
ウラノスからギルド長に任命されているだけあって能力は優秀ですが、性格は傲岸不遜で厭味。そのくせ権力者には強く出れないため、ギルド職員にもロイマンに反感を持つ者は多いそうです。
声優は杉崎亮さんが担当。
豪遊・不摂生・汚職と三拍子揃ったギルドの豚
ロイマンは傍から見れば典型的な俗物です。
カジノなどの豪遊を好み、不摂生な生活により膨れ上がっただらしない身体。
これだけでも周囲から「ギルドの豚」呼ばわりされるには十分ですが、彼は隠れて汚職にも手を染めています。
駄目な権力者を地で行くロイマンですが、組織の運営能力そのものは高いため、ウラノスやフェルズを含めた周囲からは呆れられつつも、汚職などは目こぼしされているというのが実態です。
ただ、ギルド長というポジションは上には主神という実質的な上司がいて、周囲は言うことを聞かない神々や冒険者たちばかりとかなりストレスが溜まる中間管理職。
ロイマンが放蕩三昧な生活を送るのは、そうしたストレスの反動なのではとも言われています(誰にも理解されることはありませんが)。
「ダンまち」ロイマンと二大派閥(ロキ・フレイヤ)
ロイマンにとって最も厄介な存在が現在のオラリオの二大派閥「ロキ・ファミリア」と「フレイヤ・ファミリア」です。
オラリオ、そして世界にとっての悲願である「三大冒険者依頼」。
ゼウス、ヘラの両ファミリアがこれに失敗し、失脚した現在、後を継げるのはロキ・ファミリアとフレイヤ・ファミリアしかないと言われています。
理想を言えば二大派閥が協力して最後の「三大冒険者依頼」に挑むべきなのでしょうが、この二大派閥の仲はあまり良くありません。
しかも二大派閥は最大派閥であることをいいことにギルドの意向を無視して好き勝手な行動に出ることも多々。
そしてこの二大派閥には代わりがいないからこそ、ロイマンも厳しい処罰を下すことができず、問題行動を黙認したり、道理を無視して二大派閥を擁護せざるを得ないこともありました。
ただその反動か、ロイマンは二大派閥に対して内心忸怩たる思いを溜め込んでいるようです。
「ダンまち」ロイマンとベル・クラネル
ロイマンは主人公のベル・クラネルに注目しています。
その理由はベルが僅か1か月半でLV2にランクアップし、その後も次々ランクアップを続け半年ほどでLV5にまで到達したため。
それまでの冒険者はLV2になるのにも最低1年はかかっていましたから、とんでもない速度ですね。
ロイマンからすれば、ベルのランクアップの秘密を探り、冒険者全体の底上げにつなげたいと考えるのは自然なこと。
ベルの担当アドバイザーであるエイナにその秘密を探り報告するように指示を出しています。
ただエイナは調査こそしたものの、その内容が冒険者に「死んで来い」と言っているとしか思えない無茶苦茶なものだったため、未だにロイマンには報告できていません。
別にロイマンもベルの実態を知ればそれを広めようなんて思わないでしょうが……エイナから信用されてないんでしょうね。
組織的に見れば信頼関係を築けない上司が悪いのか、上司の指示を守らない部下が悪いのか、判断の難しいところです。
「ダンまち」ロイマンは苦労人
実は責任感が強くオラリオと世界に対して真摯
ロイマンは実はとても責任感の強い男です。
ロイマンにとっての責任とは最後の「三大冒険者依頼」である「隻眼の黒竜」の討伐。
オラリオと世界にとっての悲願で、元々神々が子供たちに恩恵を与え英雄を求めるのもそのためでした。
しかし冒険者たちの多くは、その最終目標を忘れて名誉や神への忠誠など個々の目的を優先して動いています。
ロイマンにとっては何もかもがストレスの種だったでしょうね。
時にロイマンはロキ・ファミリアやフレイヤ・ファミリアが関わると、道理に合わない不公平な判断を下すこともありましたが、それは全て「隻眼の黒竜」討伐の戦力を確保せんがためでした。
判断自体は合理的だが全て裏目に
ロイマンは基本的に彼の立場からすると合理的な判断を下していますが、それが裏目に出ることの多い人物です。
異端児事件の際はロキ・ファミリアの独断専行を黙認した結果、ロキ・ファミリアとヘスティア・ファミリアが一触即発の状態に。
またフレイヤがオラリオ全体に『魅了』を仕掛けた際には、フレイヤ・ファミリアと派閥連合による『派閥大戦』が勃発しましたが、ロイマンはロキ・ファミリアの参戦を断固として認めませんでした。
道理からすればフレイヤの『魅了』の被害を受けていたロキ・ファミリアには参戦の権利がありましたが、二大派閥が戦えば血みどろの殺し合いになると危惧。
フレイヤ・ファミリアが敗北してその戦力が散逸するぐらいであれば、ベル一人を犠牲にした方がいいとの冷酷な判断を下します。
ロイマンの判断は情を無視すれば合理的なものではありました。
しかし派閥大戦は大方の予想を覆してフレイヤ・ファミリアが敗北。
フレイヤ・ファミリアは解散となりロイマンはまた胃の痛い時間を過ごすことになったのです(最終的にフレイヤが「シル」としてオラリオに残留したことで戦力の散逸という最悪の結果は回避されています)。
ちなみに、ロイマンの胃薬摂取量はかなり多いらしく、彼は何度か胃薬代を経費で認めて欲しいとウラノスに申請しているのだとか。
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