今回はジャンプスクエアで連載中の大人気漫画「ワールドトリガー」から、異色の部隊編成で知られるA級2位部隊「冬島隊」について解説します。
冬島隊は近界への遠征経験を持つボーダートップ部隊の一つ。
戦闘員がスナイパーとトラッパーの2人のみという特殊な編成で、そのトリッキーな戦い方で話題を集めました。
またオペレータ―が実質的な部隊の支配者で、彼女の強さと女傑ぶりも注目ポイント。
本記事では冬島隊の概要(隊服・エンブレム・作戦室)やメンバー、結成経緯や強さ(戦術)を中心に深掘りしてまいります。
ワールドトリガー「冬島隊」の概要
特殊な部隊編成で知られるA級2位部隊
冬島隊は黒トリガー争奪戦から登場したA級2位部隊です。
とは言え当初登場していたのはエーススナイパーの当真一人で、隊長の冬島が登場したのはアフトクラトルによる大規模侵攻の終盤、オペレータ―の真木理佐に至っては遠征選抜試験編からの登場となっています。
特徴的なのは戦闘員がスナイパーとトラッパーの2人のみという特殊な部隊編成。
人数の少なさもさることながら、トラッパーは直接戦闘能力のないサポート役で、スナイパーも見つかって近づかれたらアウトという立ち回りが難しいポジション。
こんな不安定な部隊編成でA級2位に上り詰めた戦い方とはいかなるものなのかと、ファンの間で当初から話題となっていました。
隊服・エンブレム・作戦室(隊室)の特徴
冬島隊の隊服は……よく分かりません。
スナイパーの当真は赤、黒2色のスタンダードなジャージタイプの隊服を着ていますが、隊長の冬島は半袖シャツに下はツナギと作業員のような服装。
一応当真が着ているのが隊服と言うことになるのでしょうが、1人しか着てないのに隊服と言うのもなんか微妙な感じです。
エンブレムはチェスのナイトの駒にユニコーンのようなツノをつけたデザイン。
恐らくはチェスが趣味の真木理佐がデザインしたのでしょうね。
ナイトは前後左右に将棋の桂馬のような動きをするトリッキーな駒で、後述する冬島隊の戦い方にイメージぴったりです。
冬島隊の作戦室は真木理佐が厳しいので全体的に片付いています。
特徴は任務の際には冬島さんもオペレータ―デスクを使うことがあるため、デスクが二つ並んで置かれていることと、真木理佐専用の書斎が設けられていること(当然立ち入り禁止)。
ミーティングルームにはゲーム機なども置かれていますが、みんなを呼んでゲームをするのは真木理佐が留守の時だけとなっています。
部隊結成の経緯(過去)
冬島隊は冬島が隊長とはなっていますが、実は彼が部隊に入ったのは一番最後。
元々ボーダーNo.1スナイパーでありながら部隊を組まず、ソロでふらふらしていた当真。
そんな彼を当時中学生だった真木理佐が「働け」と叱りつけ、愉快になった当真が彼女と部隊を組んだのがこの部隊の始まりです。
その後、当時鬼怒田開発室長の下でエンジニアとして働いていた冬島を真木理佐がスカウトし、現在の冬島隊の形ができあがりました。
つまり、冬島隊と言いながら、実質的な支配者は真木理佐なんですよね。
ワールドトリガー「冬島隊」のメンバー
冬島慎次(隊長)
現役防衛隊員としては最年長の29歳にして希少な特殊工作兵(トラッパー)、冬島慎次隊長。
黒トリガー争奪戦の際にも名前だけは登場していましたが、遠征艇での船酔いでダウンし戦場には現れず、作中で姿を見せたのは大規模侵攻編からとなっています。
登場するなり戦場のど真ん中で変なメカ(多分、トラッパーのトリガー「スイッチボックス」)を持って座り込むという荒技で頭脳派ポイントを稼いだ冬島。
しかし真冬に半袖という服装で全てを台無しにし、その後「女子高生に弱い」という致命的な弱点を葦原先生に暴露されたことで、読者からはただの残念なオッサンと生暖かい視線を向けられるようになります。
当真勇
キメッキメのリーゼントがトレードマークのNo.1スナイパー・当真勇。
スナイパーの合同訓練では手を抜いて遊んでいるものの、圧倒的な実戦での戦績のみでスナイパー1位、個人総合4位に君臨しています。
マイペースな感覚派ですが面倒見は良く、スナイパーとしてのアドバイスも的確。
スナイパーとしては珍しく味方への援護射撃など「当たらない弾」は撃たない主義を掲げていますが、冬島隊では当真以外に得点源がいないので、ある意味これは当然のこととも言えます。
傑物揃いのボーダー隊員としては珍しく、学力・身体能力ともに最低ランク。
ボーダーが無ければ、果たして彼はどうなっていたことやら……
真木理佐(オペレータ―兼支配者)
冬島隊を表から支配するオペレータ―・真木理佐。
とても女子高生には見えない迫力を持つ女傑で、登場前から「真木理佐は怖い」という情報だけが先出しされていました。
A級オペレーターの中でも優れた能力の持ち主ですが、その分プライドが高く、強めに自己主張していくタイプのため、相手によってはフリースタイルバトルが勃発することがあるのだとか。
遠征選抜試験の事前アンケートでは、判明している限りで最多の3名から一緒に行きたくない人に選ばれていました(北添「怒られちゃうから」若村「見下されてる」菊地原「偉そうだから」)。
能力主義者ですが一芸を尊重しており、無芸の人間が偉そうにしていると北極にワープさせたくなる真木理佐。
そんな彼女も、女性オペレータ―の例に漏れずみかみかにはメロメロです。
ワールドトリガー「冬島隊」の強さ(戦術・戦績)
スナイパーとトラッパーの戦闘員2人編成による特異な戦い方(戦術)
冬島隊はこれまでに何度も述べた通り、スナイパーとトラッパーの戦闘員2人編成という極めて特異な部隊です。
戦闘員2人編成というだけならA級1位の太刀川隊も似たようなものですが、トラッパーは直接戦闘能力のない援護役で、スナイパーは一度狙撃して位置が判明したら、後は隠れて逃げ回らなければならないポジション。
正面からの戦闘能力が皆無と言う、非常に不安定な組み合わせです。
しかし冬島隊はスナイパーの弱点をトラッパーの短距離ワープによりカバーするという戦術で、当真の能力を最大限に活かし、A級2位にまで登り詰めました。
若干推測が混じりますが、冬島隊の基本戦術はまず隠密行動。
冬島が戦場にトラップ(恐らく短距離ワープ中心)を設置し終えたら、今度は当真が敵を狙撃。
狙撃すれば当然当真の位置は判明してしまいますが、当真は短距離ワープを使って戦場を素早く移動し、敵から逃げ回りつつ死角からの狙撃を繰り返します。
逆に奇襲をしかけてくる敵に対しては、真木理佐が警戒を行い2人に注意を促す、といったところでしょう。
正面から戦えば弱いですが、そもそも相手に正面から戦うことを許さないトリッキーな戦術を得意とする部隊だと推察されます。
大規模侵攻編では他部隊と連携しブラックトリガーを足止め
冬島隊のフルメンバーでの戦いは、今のところ本編で一度も描かれていません。
黒トリガー争奪戦に参加したのは冬島隊からは当真1人で、その際は三輪隊や出水と連携して嵐山隊を追い詰めましたが、最終的に木虎の奇襲に遭って敗退しています。
これは「もしも」の話ですが、ここに真木理佐の支援があったなら、結果は全く違ったものになっていたのではないでしょうか。
大規模侵攻編では冬島は侵攻開始当初、鬼怒田開発室長とともに本部防衛システムをつかって迎撃、当真は本部内に待機していました。
恐らくこれは未来視のサイドエフェクトを持つ迅の依頼によるもの。
侵攻終盤にハイレインとミラが本部近くに迫った際、2人は他の部隊とともに出撃し、それぞれ短距離ワープと狙撃を駆使して足止めを行っていました。
……というか、何で真木理佐は出てこなかったんでしょうね?
大規模侵攻編は他の対応を任されていたのかな、とも推測できますが、黒トリガー争奪戦に参加しなかった理由がよくわからない。
まさか、組織内のゴタゴタに付き合えるか、と真木理佐が上層部に逆らったなんてことは……あり得そう(というか、上層部が真木理佐を怖がって関わらせなかったなんて可能性も)。
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