「チェンソーマン」黒瀬ユウタロウ~死亡後も殺し屋三兄弟(偽者)やマキマに利用された不遇な男、相棒・天童との関係は?~

 今回はその強烈すぎるストーリーとキャラクターで話題を攫った傑作漫画「チェンソーマン」より、生前より死後に活躍した男「黒瀬ユウタロウ」について解説します。

 黒瀬ユウタロウは京都公安所属の敏腕デビルハンター。

 バディの天童ミチコとともに”活躍しそうな雰囲気”を漂わせておきながら、非常にあっけなく死亡してしまったことで話題となったキャラクターです。

 しかしただ死んだだけでなく、死亡後は偽者や死体がきっちり出番を確保した黒瀬。

 本記事ではそんな死後強まる念のような男の活躍や相棒・天童との関係を中心に語ってまいります。

「チェンソーマン」黒瀬ユウタロウのプロフィール

 黒瀬ユウタロウは京都公安所属のデビルハンター。

 顔を大きく横切るように傷痕が刻まれ、常に飄々とした雰囲気を漂わせた青年です。

 初登場はサムライソード編。バディの天童ミチコとともに、京都出張時に襲撃されたマキマに巻き込まれる形で東京まで出張っていました。

 声優は河西健吾さん。

 基本は京都訛りですが、東京の人の前では訛りを抑えようとするクセがあり、作中では訛りを隠せない感じの標準語で喋ることが多いです。

 作中で当人が戦うシーンはありませんでしたが、早川アキの指導(キャリア相談)を任されていたことから、公安でも優秀な部類に入るものと考えられます。

 公安所属のデビルハンターらしく銃の悪魔に恨みを持っていますが(お兄さんが殺された?)、銃の悪魔を殺すことは既に諦めています。

 そのため銃の悪魔を殺すことを諦めていないアキに対し、当初は皮肉気な態度をとっていました。

 ただ最終的にはエールを送っていたので、結局のところアキを心配していたのでしょうね。

 口調や態度のせいかあまり頭が良さそうには見えませんが、当初からマキマに対して不審なものを感じていたらしく、アキに対しても別れ際、

「特異課にまともな奴が」
「いないから気をつけな!」

 と警告しており、意外と洞察力に長けたタイプであることがうかがえます。


「チェンソーマン」黒瀬ユウタロウと天童ミチコ(彼女ではない)

 黒瀬ユウタロウのバディは天童ミチコ。

 顔に黒瀬と左右シンメトリーになった大きな傷跡がある長身の女性で、殺し屋三兄弟の次男からは「いい女」と評されていました。

 黒瀬と比べると多少言葉遣いが丁寧で、作中では黒瀬のツッコミ役に回ることが多かったですね。

 男女年齢の近いバディなので当初は「恋人なのかな?」とも思われていましたが、黒瀬は東京に「ミサちゃん(※)」という彼女がいたので、天童と付き合っていたわけではありません。

 ただ二人は一緒に海に泳ぎにいくなどプライベートでも仲が良かったようです。

(※)ミサちゃんは黒髪眼鏡の大人しそうな女性で、写真の中で黒瀬の頬にキスをする姿が描かれていました。

「チェンソーマン」黒瀬ユウタロウ、殺し屋三兄弟に殺される

 サムライソード編でアキと交流を深め、世界の刺客編ではデンジの護衛として京都から呼ばれ、再登場することになった黒瀬。

 しかし彼は東京に来る途中、同行していた天童と師匠のスバルとともに、アメリカからの刺客・殺し屋三兄弟の手であっさり殺されてしまいました。

 車で東京に向かっていた途中、道路上に突如現れた障害物を避け、車は道路わきの木に激突。

 衝撃で混乱する黒瀬たちは、待ち伏せていた殺し屋三兄弟に抵抗する間もなく射殺されてしまいます。

 モブでもないのにあっさりした死亡劇に困惑する読者。

 しかしその後、黒瀬は生前以上にしぶとく活躍し続けることになります。


「チェンソーマン」黒瀬ユウタロウ、偽者が出回る

 殺し屋三兄弟が黒瀬たちを殺害したのは、彼らが契約した「皮の悪魔」の力で黒瀬に成りすまし、デンジたちの懐に潜り込む為でした。

 皮の悪魔には触れた死体の身なりを奪う力があります。

 黒瀬に成りすました三兄弟の長男は、天童とスバルの仇を討ちたいと言ってデンジたちの護衛に参加。

 恐らく隙を突いてデンジを殺害・拉致するつもりだったのでしょうが、その目論見を阻んだのがパワーちゃんでした。

 なんとコベニの新車を運転してみたいと我儘を言ったパワーちゃんが、ついうっかりデンジごと黒瀬の偽者を轢殺。

 黒瀬(偽者)の死体は偽装が解け、殺し屋三兄弟の存在が露見します。

 その直後、周囲に潜んでいた次男も吉田ヒロフミに始末され、残された三男は黒瀬に化けて襲撃の機を伺うことに。

 この時、黒瀬に化けた三男は黒瀬の友人・友野の家に泊り、結果的に黒瀬というキャラクターを深掘りしていました。

 その後三男は本来の姿でデンジ達を襲撃しますが、本気のハロウィンに巻き込まれ死ぬまでハロウィンのことしか考えられなくなり物語から退場しています。

「チェンソーマン」黒瀬ユウタロウ、マキマに利用され再登場

 偽者もいなくなり、今度こそ完全に退場したかと思われた黒瀬でしたが、今度は76話のマキマ(=支配の悪魔)と銃の悪魔の決戦において、その死体が再登場することになります。

 登場したのは黒瀬に加え、天童と早川アキ、沢渡アカネの死体とそれぞれの生前契約悪魔、そして天使の悪魔と蜘蛛の悪魔。

 マキマは他者を支配する力で死体を操り、彼らが契約する悪魔の能力を使用して銃の悪魔を倒します(結局、銃の悪魔は魔人となって生き延びたわけですが)。

 またこの時初めて、黒瀬と天童の契約悪魔が「罰の悪魔」であったことが判明しました。

 罰の悪魔の能力は不明ですが、決戦では地獄から無数の亡者が溢れ出て銃の悪魔に襲い掛かる様子が描かれており、恐らくこれこそが「罰の悪魔」の能力だったのでしょう。

 強力そうな能力ですが、その分代償がエグそうですね。

 これ以降、黒瀬は登場していませんので、銃の悪魔との戦いでマキマに全て使い潰されてしまった可能性が高そうです。

【まとめ】「チェンソーマン」キャラクター一覧

 



コメント

タイトルとURLをコピーしました