今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、「バルドル」について解説します。
バルドルは移動教育機関「海上学術機関特区(通称「学区」)」のトップを務める男神。
眉目秀麗かつ穏やかで聡明、地上の人々が思い描く理想の神を体現したような神格者です。
作中ではなぜか強烈にロキから嫌われているバルドル。
本記事ではそんなバルドル神のプロフィールや学区の概要、神々との関係を中心に解説してまいります。
「ダンまち」バルドルのプロフィール
基本プロフィール
バルドルは移動教育機関「海上学術機関特区(通称「学区」)」のトップを務める男神です。
外見は緩やかに波打つ金髪が特徴の美男子。
性格は穏やかで聡明と、地上の人々が思い描く理想の神を体現したような存在です。
ただ一方で、単純に神格者というだけでなく、作中では一時的な偽装処置として学区に受け入れたはずのベルをそのまま生徒として登録し、学区に取り込む準備を整えていたり、なかなか強かな一面も持ち合わせています。
初登場はソード・オラトリア13巻、本編では19巻とかなり後発組。
元ネタとなった神様(神話)
バルドルの元ネタは北欧神話の光の神「バルドル」。
大神オーディンの息子であり、最も賢明で光り輝く美貌を持つ万人に愛された神です。
バルドルにまつわる有名なエピソードと言えば「ヤドリギ」。
ある時、バルドルの母フリッグは彼を心配するあまり、世界中の全てのものにバルドルを傷つけないよう約束させたのですが、この時実はヤドリギだけは若すぎて契約ができていませんでした。
その後、神々は不死となったバルドルを祝う宴で、バルドルに様々な物を投げるという娯楽にふけっていましたが、これを面白くないと考えていたのがロキ。
ヤドリギの存在を知ったロキは、バルドルの弟で盲目の神ヘズをたぶらかし、ヤドリギをバルドルに投げさせた結果、バルドルは命を落としてしまいました。
ただ死したバルドルは、ラグナロクによって世界が滅んだ後、新たな大地とともに復活する、とされています。
「ダンまち」バルドルと学区
移動教育機関「海上学術機関特区」のトップ
バルドルは移動教育機関「海上学術機関特区(以下、「学区」)」の創立者兼校長です。
学区とは超巨大な浮遊艦「フリングホルニ」を学び舎とし、世界中を巡って優秀な人材を集め育てる教育機関。
バルドルを筆頭とした一〇の神々、ファミリアが集まった派閥同盟で、生徒たちはいずれ学区を飛び立つ存在であることから、学区において派閥はファミリアではなくクラスという呼称が使われています。
生徒たちを来るべき決戦に備えオラリオに送り出すことを目的としており、オラリオを三年周期で訪問(近くの港町メレンに寄港)。
その際にはオラリオ中のファミリアが優秀な生徒をスカウトすべく、「眷族募集(リクルート)」や「派閥体験(インターン)」を行っています。
ちなみに生徒たちは必ずしも冒険者になるわけではなく、ギルド職員のエイナやミイシャもこの学区の出身です。
エリート意識を抱え逸る生徒たちを危ぶむ
学区の生徒たちは非常に優秀で、中にはLV3に到達した生徒も存在しています。
彼らは世界中を旅する過程でモンスターと戦うことも多く、自分たちの実力と功績に相応の自負を抱いています。
そのため生徒の中には、モンスターに荒らされた世界を憂い、迷宮にばかり注力するオラリオの冒険者を役立たずと見下す者もいます。
そうしたエリート意識の高さから学区の生徒たちはオラリオの冒険者、特にボールスを始めとしたリヴィラの住人などとは衝突しがち。
作中でバルドルはそうした生徒たちを危ぶみ、彼らを成長させるべく色々と手を回していました。
「ダンまち」バルドルとバルドル・クラス
バルドルが主神を務めるバルドル・クラスは学区の中核をなすクラスです。
ルークのように既にLV3に到達した生徒や、LV2ですがヒーラーとして類稀な資質を秘めたニイナ・チュールも在籍。
ロキ・ファミリアのレフィーヤもこのバルドル・クラスの出身です。
また生徒たちは基本的にいずれ卒業していってしまいますが(中には監督生となり教師を目指すアリサのような生徒もいる)、バルドル・クラスには世界最強の一角たるLV7レオン・ヴァーデンベルクが教師として在籍。
それもあって、バルドルの影響力は学区のみならず世界においても屈指のものとなっています。
「ダンまち」バルドルと神々(ロキ・ヘルメス)
バルドルはヘルメスとは旧知の仲で神友。
学区に無断侵入を繰り返すヘルメスに困りつつも、苦笑しながら受け入れています。
これはバルドルがどうというより、ヘルメスの交友関係が広いことが影響しているのでしょうね。
バルドルはロキから「スカした笑顔がうざい」と理不尽極まりない理由で一方的に嫌われており、天界にいた時は命を狙われたこともあるのだとか。
ちなみにその時は元ネタの神話とは違ってヤドリギと弟を味方につけ、難を逃れることに成功したそうです。
バルドルはそんなロキを自分に難癖をつける数少ない存在としてむしろ気に入っており、彼女の言動を受け入れています。
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