「呪術廻戦」日車寛見(ひぐるまひろみ)~領域展開を前提とした術式、実力は1級術師相当、初登場は(ネタバレ注意)~

 今回は「呪術廻戦」から、死滅回遊編の鍵を握るキーマンの一人「日車 寛見(ひぐるま ひろみ)」について考察していきたいと思います。

 日車は死滅回遊における泳者の一人で、死滅回遊のルール追加のために必要な100ポイントを保有していた重要人物。

 過去の回想を見ると単なる悪人というわけではなく、最終的には虎杖たちに協力してくれることになります。

 本記事では、車のプロフィールや強さ、術式(領域展開)などを中心に解説してまいります

「呪術廻戦」日車寛見(ひぐるまひろみ)のプロフィール

基本プロフィール(年齢、初登場など)

誕生日不明
所属不明
趣味・特技不明
ストレス不明
声優不明

 日車寛見は死滅回遊編において、東京第1結界で活動する泳者(プレイヤー)の一人。

 年齢は36歳、三白眼の真面目そうな男性で、本来の職業は弁護士。

 T大法学部受験や法科大学院導入前の旧司法試験などあらゆる難関をストレートで突破してきたエリートです。

 羂索に術式を与えられた現代の人間で、その中でも特に強力な術式を保有しています。

 初登場は158話で、本格的にその背景が語られたのは159話。

 作中では102ポイントというその時点でトップのポイントを保有する泳者で、死滅回遊のルール追加のために虎杖伏黒が接触を試みました。

ルール6
泳者は自身に懸けられた点を除いた100得点を消費することで管理者と交渉し、死滅回遊に総則を1つ追加できる。

元は弁護士として正義を追い求める熱血漢だったが……

 日車寛見は元々正義感に溢れる人物でした。

「正義の女神は法の下の平等のために目を塞ぎ」
「人々は保身のためならあらゆることに目を瞑る」

「私だけは目を開けていたい」

 日車は国選弁護人として、被告人を守ろうと自身の利益を度外視して真実を追求していましたが、日本の刑事裁判の有罪率は99.9%。

 日車はある殺人事件の弁護を担当し、第一審では見事無罪を勝ち取ります。

 その時は被告人も日車に対し「俺を信じてくれてありがとう」と感謝していました。

 しかし控訴審(第二審)で、その判決はあっさりと覆されます。

 検察側から新規の証拠は無く、ただ「行方不明者の犯行と疑う理由は無い」と無茶苦茶な事実認定が下されて。

 第三審の最高裁は審議されることさえ難しい狭き門。

 その裁判は初めから有罪ありきのものだったのです。

 そのことを理解し、同時に被告人が自分を裏切り者を見るかのような目で見ていることに気づいた時、日車の在り方は反転します。

 法が人を裁けないなら自分がそれを為す。

 日車の背後には、正義の女神を模した式神が浮かび上がっていました。


「呪術廻戦」日車寛見(ひぐるまひろみ)の強さ、能力(術式)

術式は領域展開:誅伏賜死(ちゅうぶくしし)

 日車の術式は領域展開を前提とした特殊な術式です。

領域展開:誅伏賜死(ちゅうぶくしし)
領域内の対象を強制的な裁判にかける。
対象となったものは式神ジャッジマンから告発を受け、無罪を勝ち取ることができなければ罰を受ける(罪の重さによって罰は変動し、軽ければ術式・呪力の没収、重ければ死罪もある)。
告発の内容に対して、被告は「黙秘」「否認」「自白」のどれかを選ぶ。
被告、原告(日車)ともに主張できるのは一度だけ。
罪を認めない限りは二回まで裁判のやり直しを要求できるが、受ける告発の内容は一度目の裁判の内容とは異なる。
→日車本人でさえ術式の全てを把握できているわけではない。

 原告である日車は一定のルールに基づいて証拠を手に入れることが出来るようですが、何らか条件があるようですね(有罪を決定付ける証拠はとは限らない)。

 領域展開を行使することができるものの領域を支配しているわけではなく、日車自身も原告という参加者に過ぎません

 昔の呪術師にとって領域展開は必中(術式の強制)ではあっても必殺ではなかったため、現代に比べスタンダードな技術だったと作中で天元様が説明しており、日車はたまたま生得術式にそのタイプの領域が組み込まれていた、ということのようです。

術式開花12日間で1級術師レベルにまで成長した天才!

 日車は即席呪術師ながら凄まじい才能を持っていました。

 領域がデフォルトで備わった自身の生得術式を解明することで結界術の基礎を同時に習得。

 結界術から逆算する形で呪力操作による強化術の勘を掴み、術式開花から僅か12日間で1級術師と比べても遜色ないレベルまで成長しています。

 作中で見せたガベル(裁判官が持つ木槌)を使った体術も堂に入っていました。

 インフレが進んでいて1級では驚かなくなってきたかもしれませんが、そもそも1級術師ってナナミン東堂クラスですからね。

 あのレベルにたった12日間、しかも独学で到達するとか相当なチートキャラですよ。

 いくら羂索が関わったとはいえ、領域展開込みの術式を短期間で操れるようになるなんて、いったいどんな裏があるのかと色々考察してはいましたが、まさか単なる天才だとは……

 作中では五条悟と並ぶほどの才能の原石と評されていましたから、とんでもないですね。



「呪術廻戦」日車寛見(ひぐるまひろみ)と死滅回遊

東京第1結界でルール追加のためのポイントを巡り虎杖と対峙

 日車は東京第1結界内で活動しており、虎杖と伏黒は日車の持つポイントを狙って彼に接触を試みます。

 結界内で虎杖と伏黒は分断され、日車の元に辿り着けたのは虎杖一人。

 虎杖は日車に、死滅回遊のルール追加のためにポイントを使わせてくれと交渉を持ち掛けますが、日車はそれを断ります。

 法に無力を感じていた日車は、真偽を争うこともなく機械的にルールが適用される死滅回遊に可能性を感じており、ルールに問題はあれど死滅回遊ー正確にはそのシステムを見守りたいと考えていました。

 そのため、死滅回遊を終わらせる行為に協力するつもりはなかったのです。

 交渉が決裂した虎杖は力づくで日車に言う事を聞かせようとしますが、日車の術式によって呪力を失い、追い詰められていきます。

 日車の術式のからくりに気づいた虎杖は第二審を要求しますが、そこで告発されたのは渋谷事変での大量虐殺。

 宿儺に乗っ取られてやったそれを虎杖は自分が殺したと認めてしまい、死刑判決が下されます。

 しかし、その虎杖の在り方に希望を見出した日車は戦いをやめ、虎杖に100点を譲ることを決めたのです。

罪を感じて虎杖たちの前から立ち去る(再登場は?)

 日車の得点を利用して無事に10番目のルール追加に成功した虎杖。

 日車はそれを見届けると虎杖の元から立ち去ります。

 虎杖は日車に協力してくれないかと頼んだのですが、日車は自分が東京に来る前に裁判官と検事の2名を殺害した罪を挙げ、

「結界が開けたら」
「自首でもするかな」

「それまでは自分が」
「何をすべきか考える」

「それに君といると」
「益々自分を嫌いになりそうだ」

 当初から102点と、少なくとも2人以上の非術師の泳者を殺していることが気にはなっていましたが、やはりその事実が日車が仲間になる道を阻んだようです。

 自分の罪と向き合い続ける虎杖の存在は日車にとってあまりに眩しすぎたのでしょうね。

 根が善人なだけに、日車の再登場を希望する声は多かったのですが……

「呪術廻戦」日車寛見(ひぐるまひろみ)VS宿儺

 その後、222話では宿儺との決戦に挑む五条悟を見送るメンバーの中に、日車がシレッと紛れ込んでいました。

 罪を償う云々とか……仲間になるエピソードとか省略し過ぎじゃなかろうかと……

 宿儺との決戦で五条悟が敗れ、鹿紫雲一も敗れ、次に登場したのが虎杖とタッグを組んだ日車です。

 日車の領域展開「誅伏賜死(ちゅうぶくしし)」は非常に強制力の高い術式であり、罪に塗れた宿儺には有効。

 実際に宿儺には「死罪(術式没収+即死効果のある処刑人の剣を具現化)」の判決が下されました。

 しかし日車本人も知らなったことですが、判決が下された対象が呪具を持っていた場合、術式没収の効果は対象の生得術式ではなく呪具に適用されるというルールが、日車の術式にはありました。

 図らずもの遺した呪具が宿儺の窮地(宿儺本人がそう思ってるかは別として)を救った形です。

 ただ日車もそれで終わりではなく、戦いの中で領域展延を習得するなど急激に成長。

 宿儺すら魅了するほどの才能を発揮しています。

 しまいには反転術式すら習得し手足の欠損さえ修復してしまいますが、やはり宿儺には遠く及ばず、処刑人の剣も自ら斬り落とした腕で受けられ防がれることに。

 最期に処刑人の剣を虎杖に託しますが、ギリギリのところで術式が解けてしまい、宿儺に一矢報いることは叶いませんでした。

「呪術廻戦」日車寛見(ひぐるまひろみ)の最後(生存)

 宿儺戦で死亡したかと思われていた日車ですが、269話でしっかり生き残っていたことが判明します。

 宿儺戦の雰囲気で生き残っていたとは思えなかったのでこれはサプライズ。

 270話では総監部の圧力で無罪になりそうでしたが、彼はそれを良しとせず、きちんと罪を償うため後輩弁護士に頼んで裁判のやり直しを試みていました。

 今後虎杖たちと共に歩んでいくことになるとしても、それは罪を償った後の話になりそうです。

【まとめ】「呪術廻戦」キャラクター考察wiki

 



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