今回はヤンマガ本誌で連載中の図書館お仕事コメディ「税金で買った本」から、穏やかでかわいいお婆ちゃん上司「林図書館長」について解説します。
林図書館長は主人公の石平くんたちが働く図書館のトップ。
図書館については素人らしく判断力は微妙と評されていましたが、作中で徐々に図書館に詳しくなっている様子が見受けられます。
モブから昇格したのか名前が付き、出番も増えてきたお婆ちゃん。
本記事ではそんな林図書館長のプロフィールや登場話(初登場・何話)、人間関係を中心に解説してまいります。
「税金で買った本」林図書館長のプロフィール
引用元:【公式】税金で買った本
基本プロフィール
林図書館長は主人公の石平くんたちが働く図書館のトップ。
穏やかで可愛らしい笑顔が特徴のシニア女性です。
下の名前は不明で「林」という苗字が判明したのも登場後かなり経過してから。
ファンブックでは「林」という苗字は記載がなく「図書館長」とだけ紹介されており、ひょっとしたら当初は役職だけのモブ予定で名前がなかったのかもしれません。
人柄は良いのですが登場当初は図書館の業務には詳しくなく、茉莉野に言われるがまま館内飲食を許可してしまいそうになるなど判断力は微妙。
ただトップとしての責任感はあり、部下からは慕われているようです。
図書館のトップだがほぼ素人
林図書館長は図書館のトップですが、図書館業務に関してはほぼ素人であまり詳しくありません。
特に登場当初は図書館長になってあまり間がなかったのか、余計ポケポケした印象がありますね。
図書館長の雇用がどのような形態か明言はされていませんが、恐らく彼女は元々市の正規職員で、定年間近に図書館に赴任してきた、ということなのでしょう。
市職員以外から図書館長を公募する例もありますが、その場合ならもう少し業務に詳しいでしょうしね。
館長補佐の柏川と立場的には同じはずですが、あちらは図書館勤務が3回目で林図書館長よりずっと業務に詳しいです。
「税金で買った本」林図書館長の登場話(初登場)
初登場は「公務員白書 3年版」
林図書館長の初登場は34話の「公務員白書 3年版」。
何か成果を挙げたい、褒められたいと暴走する茉莉野が、閲覧席での飲食を可能にしようと提案しているシーンで登場します。
茉莉野に「蓋付き容器飲料可の実例はたくさんあって…」と直にプレゼンされ、
「へ~ いいんじゃない?」
と許可を出してしまいそうになっています。
ただその後すぐに角野さんが実際にあった館内飲食のトラブル事例を示して反対し、
「う~ん じゃあダメかもね~」
と意見撤回。
この緩い判断を以ってファンブックでも「判断力は微妙」と記載されていましたが、図書館業務に詳しくないトップが部下から実例付きでプレゼンされたら否定から入るのは難しいですよね。
これはむしろ直属の上司に諮ることなく直接図書館長にプレゼンした茉莉野と、彼女をコントロールできていなかった上司の吉沼チーフにこそ問題があります。
モブから昇格? 突如出番が増加
初登場からしばらく出番のなかった林図書館長ですが、ある時期を境に出番が増加しています。
110話の「システム開発紛争ハンドブック」のラストでは、郷土係の源川さんから世間話がてら、図書館システムについての陳情を受け付ける姿が。
125話の「自治体広報SNS活用術」では茉莉野、小池さん、山本さんの若い女性職員に図書館のSNS公式アカウントを運営させ、若い層の図書館利用を促進するよう指示をしていました。
131~132話の「絵でみる年中行事」では宇多野事務係長のやらかしの尻拭いをさせられキレる不二さん、早瀬丸さん、今村さん、朝野さん、美上さんら展示班に差し入れを行いフォローに回っています。
146話の「図書館協議会傍聴要領」では図書館協議会からの諮問に対応する側でちらっと登場。
147話の「公務員のカスハラ対応術」では最上位「☆9」(白井の勝手な認定)のクソ利用者「黒杖」のクレームに対し、毅然と対応し、自分を殴らせて相手を出禁にしようとまで目論む林図書館長の胆力ある姿が描かれていました。
「税金で買った本」林図書館長の人間関係
林図書館長は穏やかな人柄で職員から慕われています。
特に仲が良いのは郷土係の源川さんで、二人は前に別の職場で一緒だったことがあるらしく、歳が近いこともあってか非常にざっくばらんに話をしています。
また、館長補佐の柏川も林図書館長に対してはタメ口。
役職は当然林図書館長の方が上ですが、柏川も同じ市の職員ということで元々親しい関係だったのかもしれません。
ちなみに石平くんだけは何故か林図書館長に対してやけに畏まった態度。
彼は源川さんに対しても少し緊張しているので、年配の穏やかそうな女性に対して何か苦手意識があるのかもしれません。
「税金で買った本」林図書館長は成長中?
登場当初、林図書館長は図書館業務に関してほぼ素人。
これは市の職員がこれまで携わってきたことのない部署に突然やってきたのだから仕方のないことでした。
しかし彼女もいつまでも何もわからないままではありません。
作中では時間経過に伴い、林図書館長も徐々に図書館業務に詳しくなって成長している様子が描かれています。
110話では図書館システムについてある程度事情を理解していた様子でしたし、125話では自ら主導して部下にSNS活用を指示。
146話の図書館協議会では、協議会側から「漫画の収集基準」について拡大を求められ困った顔(=漫画の取り扱いは難しい)をしている姿が描かれています。
147話ではカスハラ客へのクレーム対応まで行っており、頼れる図書館長に成長。
こういう時間経過による人の変化がしっかり描かれている点も、この作品の良いところですね。
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