今回はその強烈すぎるストーリーとキャラクターで話題を攫った傑作漫画「チェンソーマン」より、”ふたくち”ちゃんとも呼ばれた魔人「ピンツイ」について解説します。
ピンツイはデンジの心臓を狙って送り込まれた刺客・クァンシに従う4人の魔人の1人。
4人の中では最も知性が高く、魔人たちのまとめ役として振舞っていました。
作中では何の魔人なのか明かされず仕舞いだったピンツイ。
本記事ではそんな彼女の能力や正体、その最期(死亡+人形化)などを中心に深掘りしてまいります。
「チェンソーマン」ピンツイのプロフィール
クァンシの4人の愛人(魔人)のまとめ役
ピンツイはデンジの心臓を狙って中国から送り込まれた刺客・クァンシに従う4人の魔人(悪魔が人間の死体に憑りついた存在)の1人。
ピンツイを含めた魔人は全員女性で、クァンシ(美女)の愛人でもあります。
見た目は黒髪ポニーテールの小柄な少女。
ほとんど普通の人間と違いはありませんが、ポニーテールの先っぽに蛇のようなかわいい目と口がついていて、自在に動かせるようになっています。
その見た目から名前が判明する前はファンの間で”ふたくち”ちゃんとも呼ばれていました。
一般的に魔人は知性が低く、まともに意思疎通できない者がほとんどですが(パワーですら知性が高い部類に入る)、ピンツイは普通の人間と遜色ないレベルで意思疎通が可能。
作中ではクァンシの愛人たちのまとめ役として振舞っていました。
名前の意味は「おしゃべり」「無駄話」
「ピンツイ」という名前には中国語で「おしゃべり」「無駄話」といった意味があるそうです。
その名の通りピンツイは非常に口数が多く、ちょっぴり嗜虐的。
クァンシや他の魔人たちと一緒に回転寿司に入った際には、クァンシに魚の豆知識を披露しており、
「魚の白身はほとんど全部同じ味で脂の量や触感にしか違いがないそうですよ」
サバ寿司を食べている最中にそんなことを教えられたクァンシは悲しそうに、
「そんな事知りたくなかった」
「知りたくなかったな……」
「えへへ!」
「そうだと思いました」
知性が高いので優等生風に見えますが、中身は結構Sですね。
「チェンソーマン」ピンツイの能力(強さ)
詳細は不明ですが、ピンツイには相手の秘密を暴く能力があるようです。
作中でその能力が使用されたのはコミックス7巻61話、岸辺隊長に使用された一度だけ。
ポニーテールの先端を輪っか状に変形させ、そこから岸辺隊長を覗き込んで能力を発動。
岸辺隊長の契約悪魔が「爪」「ナイフ」「針」であり、その身体にもう契約の対価となるものがほとんど残っていないことを見抜いていました。
それが「秘密」を暴く能力だと考える根拠は、ピンツイは岸辺隊長のことを「雑魚」と勘違いしていたこと。
対象の「能力」や「情報」を見抜くことができるのであれば、最強のデビルハンター相手にそんな勘違いはおきませんよね。
見抜けるのは対象が隠している「秘密」だけといった縛りがあると考えるのが自然です。
なお、ピンツイの直接的な戦闘能力については未知数。
作中では戦闘描写が皆無であり、簡単に人質になっていたことを考えると、戦闘能力はかなり低いものと考えられます。
「チェンソーマン」ピンツイは何の魔人?(正体)
作中では結局、何の魔人か語られず仕舞いだったピンツイ。
ただ、その名前や言動、能力などから、恐らく「おしゃべり」の魔人なのでは、と推察されます。
要は「聞きたくないことや秘密を暴露される恐怖」から生まれた悪魔、その魔人。
「真実」とか「諜報」の魔人であれば、岸辺の「強さ」を見抜けなかったのは不自然。
相手の隠していることや嫌がることを暴露する「おしゃべり」の魔人だと考えれば色々と辻褄があいます。
あるいは回転寿司店でクァンシの嫌がる豆知識を披露したのも、ピンツイの魔人としての能力の一端なのかもしれませんね。
「チェンソーマン」ピンツイが話した中国語の意味は?
ピンツイは作中で日本語を喋っているのか中国語を喋っているのか分からないキャラクターです。
漫画でのセリフはほぼ日本語で書かれていますが、岸辺相手に、
「なになに?」
「日本語わかりませ~ん」
とも発言しており、実は全て中国語で喋っていたのかも?
この辺りは、ピンツイが日本語を分かっていて、ふざけてそんな発言をしていた可能性もありますし、はっきりしたことは言えませんね(アニメでの登場を待ちましょう)。
ちなみにピンツイが作中で唯一、明確に中国語で喋っていたのが、コミックス7巻60話。
「呵呵呵、尸体在说话」
突如姿を消したクァンシを探すデビルハンターたちに向けて、
「ははは、死体が喋ってる」
既にクァンシに斬られて死んでいることに気づかない彼らの滑稽さを嘲笑っていました。
ちなみにクァンシたちは最後、このピンツイの発言をマキマに皮肉るように使われ、
「死体が喋ってる」
と首を斬り落とされてしまいます。
「チェンソーマン」ピンツイの最期(死亡+人形化)
ピンツイの最期は悲惨なものでした。
まずピンツイたちはサンタクロースが契約した地獄の悪魔によって、デンジやクァンシたちと共に地獄に落とされてしまいます。
そこでマキマをも凌ぐ最強の悪魔の一角・闇の悪魔の襲撃に遭い、魔人ロンらと共にバラバラに切り裂かれて死亡。
超越者の強さを理解していたピンツイたちは恐怖で全く動くことが出来ず、戦いにすらなっていませんでしたね。
そのまま死んだままであればまだマシだったのでしょうが、マキマの介入により地獄に落ちた面々はその死体も含めて全員が地獄から帰還。
地獄で死亡したピンツイとロンはサンタクロースにその死体を人形にされ、操られてしまいます。
サンタクロース(=人形の悪魔)でも魔人は人形にできないと言われていましたが、死体となっていたから人形にできたのか、それとも元々時間をかければ魔人も人形にできたのか……
ともかく人形にされたピンツイたちはサンタクロースに操られ、生き延びていた魔人ツギハギを人質にとってクァンシを攻撃。
ピンツイはその手の刃でクァンシの肉体を貫いてしまいます。
もちろん武器人間であるクァンシはその程度では死ななかったのですが、愛人たちの死体を利用されたクァンシの胸中たるや……
人形となったピンツイの最期は描かれていませんが、恐らくサンタクロースの死亡に伴い、人形化が解けて再び死体に戻ったものと考えられます。
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