今回は大人気漫画「ワールドトリガー」より、ボーダー隊員たちの最もポピュラーな敵である「トリオン兵」について解説します。
トリオン兵とは異世界からの侵略者・近界民(ネイバー)によって送り込まれてくる自動型兵器。
バムスターのようにボーダー隊員なら誰でも倒せる雑兵から、ラービットのようにA級隊員であっても食われるリスクのある強敵まで、その能力・種類は実に多種多彩となっています。
本記事では改めて「トリオン兵とは何か?」について整理するとともに、これまでに登場したトリオン兵を一覧形式で解説してまいります。
ワールドトリガー「トリオン兵」とは?
近界民(ネイバー)が操る多種多彩な兵隊人形
トリオン兵とは異世界からの侵略者・近界民(ネイバー)によって製造・運用されている兵隊人形。
4年半前の第一次大規模侵攻以降、幾度となく三門市に送り込まれてきており、近界の実態を知らない一般人にとって近界民とは主にこのトリオン兵のことを指します。
ボーダー隊員が通常の防衛任務で戦っているのがこのトリオン兵。
その能力や種類は実に多種多彩で、基本的にはボーダー正隊員であれば苦も無く倒せる雑兵が大半ですが、中にはA級隊員であっても倒されるリスクのある強力な個体も存在しています。
ボーダーでもトリオン兵に関する研究は進んでいますが、コスト面と市民感情への配意から、実際の運用はされていません。
ただ遠征選抜試験の様子をみると、今後はボーダーもトリオン兵の導入を予定しているようです。
主な目的は「トリオン能力を持つ者」の捕獲
近界民が地球(玄界)を含めた他国を侵略する目的は、主にトリオン能力を持つ者の捕獲です。
近界はトリオン技術によって発展しており、他国からその為の資源(トリオン能力者)を奪い、それをあちら側の戦争などに活用しています。
しかし他国を侵略する上で問題となってくるのが、ネイバー国家間の移動の困難さ。
国家間の移動のための遠征艇は現状非常に狭く、乗員は可能な限り絞らなくてはなりません。
強力なトリガー使いだからこそ、数人で他国を侵略するのは失敗した時のリスクが高すぎますよね。
そこで役立つのがトリオン兵。
トリオン兵は小さな卵の状態で大量に運搬可能なため、小型の遠征艇でも100体以上、大型の遠征艇であれば1000体を超えるトリオン兵を積み込むことができるのです。
その為、ネイバーにおいて侵略の主力を担っているのはトリガー使いではなくトリオン兵。
トリガー使いが出てくるのは比較的稀なケースです。
ちなみに、遠征艇を使わずとも生身でゲートを潜って他国へ渡ること自体は可能なようですが、何らかリスクや問題があるのか、組織だった行動には使われていません。
ワールドトリガー「トリオン兵」一覧
バムスター(捕獲用)
作中で一番最初に登場したトリオン兵がこのバンダー。
トリオン兵の中では最もポピュラーな個体で、人間の捕獲に特化しています。
大型で2~3階建の建物ほどの大きさがあるものの、戦闘能力そのものは低く、正隊員であれば苦も無く倒せるレベルの雑兵。
新入隊員オリエンテーションで戦闘訓練の相手にも使用されています。
口から人間を食べて捕獲し、トリオン能力の高い人間はそのまま保管して回収、低い人間はトリオン機関だけを奪って肉体は廃棄されてしまうそうです。
モールモッド(戦闘用)
一般的な戦闘型のトリオン兵。
大型車ほどのサイズで、背中にはトリオン兵の中では最硬度を誇る鋭利な3対のブレードを備えています。
戦闘型というだけあって中々強いものの、B級以上の正隊員なら問題なく倒せます。
初登場時は三雲修20人換算の戦闘力があると評された修のライバルその①(その②は”セミ”こと唯我尊)。
その後、アフトクラトルによる大規模侵攻の際には、1対1で修に敗北しています。
やしゃまるシリーズ
玉狛支部の宇佐美栞が仮想訓練用にプログラムしたオリジナルの個体。
やしゃまるゴールド
圧倒的なパワーと装甲!
やしゃまるブラック
神速の斬撃ととんがったボディ!
やしゃまるハニーブラウン
女子ウケがいい!
やしゃまるピンク
やしゃまるブラックのことが気になっているが、生き別れの兄妹だということはまだ知らない!
……多分、まだ修よりは強い。
イルガー(爆撃用)
空中を飛行し、爆弾をまき散らす超巨大なトリオン兵。
深刻なダメージを受けると自爆モードに移行し、最も被害が大きい場所めがけて落下するという迷惑仕様が特徴です。
元々装甲が極めて硬い個体ですが、自爆モードになると並のA級ではダメージを与えられないレベルにまで硬度が上昇します(一応、太刀川クラスの使い手なら問題なく切り裂ける模様)。
運用コストがトリオン兵の中でも飛びぬけて高く、使用するのはアフトクラトルやキオンのような大国に限られるそうです。
ラッド(隠密・偵察用)
小型犬並みのサイズの隠密用小型トリオン兵。
戦闘能力は皆無で、作中では他のトリオン兵の内部に潜んで送り出し、そのトリオン兵が倒された後、こっそり這い出して周囲に潜伏するという手法が使われていました。
アフトクラトルでは、周囲の人間のトリオンを吸収し、ゲートを開く機能を持った改造型が運用されています。
ちなみに、上位個体として黒く塗られ映画に五月蠅い「エネドラッド」が存在します。
バンダー(捕獲・砲撃用)
捕獲と砲撃、二つの機能を併せ持つ中型トリオン兵。
口からレーザービームを出して攻撃し、人間を捕獲する際はバムスター同様に口からパクッと食べてしまいます。
特化型と比べると色々中途半端で、戦闘能力ではバムスター以上、モールモッド未満といったところ。
ラービット(トリガー使い捕獲用)
アフトクラトルが大規模侵攻で投入した「トリガー使いを捕獲する」ための新型トリオン兵です。
基本的にネイバーにおいてトリガー使いは少数精鋭の貴重な戦力ですから、それを捕獲可能なラービットの戦闘能力はもはや他のトリオン兵とは別物。
ボーダーのA級隊員であっても、単独で挑めば食われるリスクがあります。
サイズは約3mほど。
トリガー使い捕獲の際には、胸部を開き、そこから触手なようなものを刺して敵をキューブ化し、体内に保管します。
キューブ化された者は正しい解き方をしない限り元に戻せない代わり、その間は傷一つつかない状態となるそうです。
また、ラービットには複数のバージョンが存在します。
プレーン体
特別な改造(モッド)が加えられていない基本形態。
基本的な攻撃手段は格闘戦ですが、速度と威力は桁外れ。
しかも頭部には電撃を発生させる機能もついています。
高機能故に製造コストは極めて高く、イルガーの約3倍のコストがかかっているのだとか。
モッド体・ランバネイン型
ランバネインの「雷の羽」の機能を取り込んだ改造(モッド)体。
強力な砲撃機能と飛行機能を併せ持ちます。
モッド体・エネドラ型
エネドラの「泥の王」の機能を限定的に取り込んだ改造(モッド)体。
腕部を液状に変形させた奇襲を得意とします。
モッド体・ヒュース型
ヒュースの「蝶の楯」の機能を取り込んだ改造(モッド)体。
胸部から磁力の塊を飛ばして敵を抑えたり引き付けたりする援護タイプ。
ドグ(偵察・集団戦闘用)
ガロプラ戦で使用されたロドクルーン製の犬型トリオン兵。
偵察モードではステルス機能を発揮し、視覚情報を仲間と共有することができます。
戦闘時には集団で襲い掛かり頭部からビームを放ちますが、一体一体の戦闘力はそれほどでもありません。
犬型ではありますが、犬が苦手な荒船哲次がビビって動けなくなるようなことはありませんでした。
アイドラ(集団戦闘用)
ガロプラ戦で使用されたロドクルーン製の人型トリオン兵で、集団での連携に特化しています。
サイズは2mほど。
ブレードや射撃、シールド機能を持ち、それらを集団で運用する能力に長けています。
個体としての戦闘能力はそこそこですが、数が揃うと非常に厄介です。
オペレータ―のヨミが開発した装置により、遠隔操縦することも可能です。
番外①レプリカ(トロポイの自立型トリオン兵)
主人公の一人・空閑遊真の相棒にしてお目付け役、レプリカ先生。
その正体はトロポイの自立型トリオン兵です。
見た目は炊飯器のようですが、高度な知識と演算能力、ブラックトリガーの補助までこなす超高性能な個体。
ラービットやブラックトリガーの機能をコピーすることも出来る、実は作中随一のチートキャラ。
便利すぎるためか、大規模侵攻編で行方不明になってしまっています。
番外②レオフォリオのトリオン兵
作中では未登場ですが、騎兵国家レオフォリオでは特殊なトリオン兵に騎乗して戦っているそうです。
ネイバー遠征編で登場するのかな?
番外③エルガテスのトリオン兵(アニオリ)
アニメオリジナルストーリー「逃亡者編」で登場したネイバーの国家エルガテス。
自立型トリオン兵の技術がとんでもなく発達しており、人間と全く見分けのつかないトリオン兵も存在します。
ただ、この「逃亡者編」に関しては、アニメ第2部以降は無かったことにされている模様で……
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