今回は原作・赤坂アカ、作画・横槍メンゴの豪華タッグがヤングジャンプで連載中の人気作【推しの子】から、敏腕プロデューサー「鏑木 勝也(かぶらぎ まさや)」について解説します。
鏑木勝也は作中でアクアたちに仕事を世話してくれるフリープロデューサーです。
拝金主義者で腹黒い”悪い大人”ですが、業界への幅広いコネクションと映像制作などに関して深い知識を持つプロフェッショナル。
かつて星野アイと双子の父親を結び付けた人物でもあり、物語に大きく関わってくることになります。
本記事ではそんな悪くて頼れる大人・鏑木Pのプロフィールや仕事ぶりを中心に解説してまいります。
【推しの子】鏑木勝也のプロフィール
基本プロフィール
鏑木勝也はフリーの芸能プロデューサー。
初登場時は「インターネットテレビ局『ドットTV!』所属」と紹介されていましたが、実際にはネットTVだけでなく映画や舞台など、芸能界全体に広く関与しています。
外見は腹の底が見えない怪しい雰囲気の中年男性。
実際、良くも悪くも(9:1で悪い)大人な人物で、本音と建前、表と裏を巧妙に使い分ける腹黒いおじさんです。
プロデューサーとしては「顔面至上主義」、作中では顔の良いアクアたちに可能性を感じ、積極的に仕事を世話してくれています。
過去には星野アイに仕事を世話したこともあり、彼女とプライベートでも関りを持っていました。
声優は”てらそままさき”さんが担当。
当初は双子の父親候補として疑われる(初登場)
鏑木Pの初登場は14話。
有馬かなが(久しぶりに)主演するドラマ「今日は甘口で(原作:吉祥寺頼子)」を取り仕切るプロデューサーとして登場しました。
有馬に脇役として出演しないかと誘われ、当初は興味を示さなかったアクアでしたが、鏑木勝也の名前を聞いて出演を決断。
というのも鏑木勝也はアイの電話帳に名前が載っていた人物であり、アクアは彼が自分たちの血縁上の父親(=アイを殺した黒幕)である可能性を疑っていました。
(こっそりやった)DNA鑑定の結果、アクアたちとは赤の他人であることが判明した鏑木P。
しかし鏑木Pがアクアたちの知らないアイの過去を知る人物であることは確かであり、鏑木Pからアイの話を聞き出そうとするアクア。
一方の鏑木Pも顔の良いアクアに可能性を感じ、ただアイの話をするだけでなく、積極的に仕事を世話してコネクションを繋いでいくことになります。
【推しの子】鏑木勝也は悪い大人で拝金主義者
鏑木Pは芸能界に夢を見るキャラクターの多い【推しの子】では数少ないビジネスライクな拝金主義者。
映画やドラマのプロデュースにおいても、良い作品を作ることよりビジネスとして金になるかを第一に考えるタイプです。
まあ、”大人”としては正しい発想ですよね。
役者に対しても、表面的には愛想の良いことを言っていますが本音はかなりシビア。
「今日は甘口で」で主演に有馬かなを主演に据えたのも、
・元子役でネームバリュー有り
・フリーで安いギャラで使える
・誰にでも尻尾を振る使い勝手のよい役者
という非常に打算的でシビアな理由によるもの。
そもそもこのドラマが若い役者の宣伝目的ということもあって、演技力などどうでもよく、そもそも演技力を求めてさえいませんでした。
有馬は今までの頑張りが認められたと喜んでいたのに、悪い大人ですね~。
【推しの子】鏑木勝也は敏腕プロデューサー
口を開けばビジネス、金の話しかしない鏑木Pですが、プロデューサーとしては間違いなく優秀です。
役者や出資者とのコネクションを繋ぎ続け、映像制作や舞台に関する工程全ての知識を持ち、現場全体のケアと牽引をする。
口にするのは簡単ですが、到底情熱が無ければ出来ない大変な仕事です。
業界トップで活躍する片寄ゆら、不知火フリルといった人気女優にも若い頃から仕事を世話してコネを繋いでいますし、ドラマや2.5次元舞台を世話した鳴嶋メルト、ジャパンアイドルフェスに枠をねじ込んだMEMちょやルビーら新生「B小町」、恋愛リアリティショーに出演させたアクアや黒川あかねなど、分かっているだけでも非常に手広くやっています。
前述した有馬かなに関しても、子役時代の才能は枯れたと思っていたようですが、何だかんだ仕事を振っていたのですから、可能性は感じていたのかもしれませんね。
ちなみに、鏑木Pは元々映画監督志望でこの世界に入ってきており、実は今でもその夢を諦めていないのだとか。
時折見せる情熱もそこから来ていたようですね。
【推しの子】鏑木勝也と星野アイ(双子の父親)
鏑木Pはかつてアイドルになるため上京したばかりだったアイに仕事を世話していました。
切っ掛けはファッション誌のモデルの仲介で仕事を一緒にしたことで、以来仕事を振るだけじゃなく、良い営業先を紹介したり何かと世話をしていたそうです。
当時プロ意識の低かったアイに、何かの一助になればと「劇団ララライ」のワークショップを紹介したのも鏑木P。
アイはそこで双子の父親と出会いました。
鏑木Pは具体的にそれが誰かということまでは知りませんでしたが、アイがそこで恋をしたことは把握しており、事務所に内緒で密会するための店を紹介したりもしていたようです。
【推しの子】鏑木勝也と映画「15年の嘘」
五反田監督とアクアが企画し、脚本を書いた映画「15年の嘘」。
アイの死の真相を語るこの実録映画の製作に、鏑木勝也はプロデューサーとして参加しています。
企画を持ち掛けられた当初は内容があまりにセンシティブ過ぎて商業化できないと否定的でしたが、アイとその息子が証言者だと聞くと、興味を持ち、プロデュースを応諾。
「これは僕にしかプロデュース出来ない」
と、かなり前のめりになっていました。
恐らく鏑木P自身、アイの死に無関係というわけではありませんから、色々と思う所はあったのでしょう。
非常に頼りになるブレーンとして、この映画の実現に向けて尽力してくれています。
五反田監督は映画が撮れるだけのでっかい大人ですから、やっぱりしっかりした商業映画を撮るにはこういう大人の協力が必要不可欠、味方になると非常に頼りになる存在ですね。
ただし138話ではカミキヒカルが映画のスポンサーについたことが判明。
鏑木Pは自分がアイとカミキヒカルを引き合わせてしまったことに罪悪感を感じており、その贖罪のために協力してくれているので裏切ったわけではありません。
全てを理解した上でカミキヒカルを引き込んだ鏑木Pの意図はどこに?
これはカミキヒカルの本音、その裏にいる人間の意図を感じ取っていたということなのか……?
コメント