今回はジャンプスクエアで連載中の大人気漫画「ワールドトリガー」から、ボーダーの”顔”を担う広報部隊「嵐山隊」について解説します。
嵐山隊は作中で最も早く登場したA級部隊(コミックス1巻6話)。
一部の者からは顔で選ばれたマスコット部隊などと勘違いされていましたが、しっかり実力と人気を兼ね備えた精鋭部隊で、本編でも様々な場面で引っ張りだことなっています。
本記事では嵐山隊の概要(隊服・メンバー・作戦室)やメンバー、部隊としての強さ(戦術)や作中での戦績を中心に解説してまいります。
ワールドトリガー「嵐山隊」の概要
ボーダーの”顔”を担う広報部隊
嵐山隊はA級5位に位置するボーダーの精鋭部隊。
作中で最も早く登場した(コミックス1巻6話)A級部隊で、未熟な主人公たち(主に修)を様々な形でサポートしていました。
通常の防衛任務に加え、ボーダーの”顔”としてTV出演や広報活動も担っており、ボーダー内外でアイドル的な人気を博している部隊。
隊員のうちわや等身大パネルなど、グッズも数多く存在しているようです。
人気者であるが故に上から割り振られる仕事も多く、作中では新入隊員のオリエンテーションなども任され、多忙な日々を送っていました。
ちなみにボーダー内での派閥は「街の平和が一番」の忍田本部長派。
隊服・エンブレム・作戦室(隊室)の特徴
嵐山隊の隊服はスタンダードなジャージタイプで、色は上が赤、下が黒となっています。
A級部隊の証であるエンブレムは、5つの小さな星が集まって大きな1つの星を象ったもの。
小さな星が隊員一人一人を表しており、それが集まって一つのチームとなる、非常に優等生的なデザインとなっています。
実は葦原先生が一番気に入っているデザインらしいです。
作戦室は大型モニターのついたミーティングルームに、オペレータ―ルーム、ベイルアウト部屋、給湯室に女子用ロッカールームと無駄のない間取り。
嵐山隊はメンバー5人中4人が整頓好きなので、あまり無駄なものが無く片付いています。
部隊結成の経緯(過去)
嵐山隊の詳しい結成経緯は語られていません。
恐らくは現ボーダー設立時(約4年前)に入隊した嵐山と柿崎が中心となり、そこに時枝、佐鳥、綾辻(約3年前入隊組)が加わる形で旧嵐山隊が結成されたと考えられます。
その後、嵐山隊が広報部隊となることが決まり、それに併せて柿崎が部隊を離れ、新たに柿崎隊を結成(約2年前)。
そして木虎が入隊し、現嵐山隊のメンバーが揃ったのが約1年前。
木虎をエースに据え、嵐山が指揮に専念できるようになったことで嵐山隊の成績は向上し、A級に昇格、現在に至ります。
ワールドトリガー「嵐山隊」のメンバー(旧嵐山隊)
嵐山准(隊長)
イケメン・爽やか・人格者と三拍子揃った好青年・嵐山准。
とにかくいい人で、主人公たち玉狛支部のメンバーにも好意的。
強いて問題を挙げるとすれば、あまりに完璧すぎて同年代の友人(柿崎)に劣等感を抱かせてしまったことでしょうか。
時枝充
作者の「眠そうな目の奴はデキる奴」を地で行く男・時枝充。
相性は「とっきー」で、ボーダーでも屈指の名サポーター。
分析力が高く卒なく冷静。
ある意味、ボーダーの「部隊としての強さ」を体現した少年と言えるでしょう。
佐鳥賢
「ツイン狙撃(スナイプ)」という唯一無二の絶技を使いこなすスナイパー・佐鳥賢。
あまりに凄すぎて誰も真似できず、真似する意味もないという悲運の男。
嵐山隊の三枚目担当で、何かとネタにされることが多いです。
実は初期設定では物凄いイケメンのモテ男となる予定だったのですが、嵐山とのポジション被りを避けるためにやむを得ずこのような形になってしまったのだとか。
木虎藍
嵐山隊のエースを務めるツンツンガール・木虎藍。
努力を惜しまぬ天才で、プライドの高さと物言いのキツさからウザがられることの多いオールラウンダー。
葦原先生のお気に入りで出番は非常に多いです。
物語が進むほど味が出てくるキャラの筆頭ですね。
綾辻遥(オペレータ―)
キレイでかわいいしっかり者のお姉さん・綾辻遥。
進学校である六頴館高等学校で生徒会副会長を務める優等生で、性格も茶目っ気のある人気者。
公式データでも一番のモテガールであることが判明しています。
ただし絵と歌はちょっぴり苦手。
柿崎国治(旧嵐山隊)
嵐山隊を脱退し、現在はB級柿崎隊を率いている柿崎国治。
自己評価が低く、嵐山の完璧さに劣等感を感じ、そこから逃げ出すように部隊を離れました。
実際は柿崎も嵐山とタイプは違えど周囲から慕われ、評価の高い人格者。
ちなみに嵐山とは今でも普通に仲が良く、プライベートで同い年の19歳組で遊びに行った時は、はしゃぎまわる嵐山に苦労させられているそうです。
ワールドトリガー「嵐山隊」の強さ(戦術・戦績)
三人のオールラウンダーによる変幻自在のフォーメーション(+ツイン狙撃)
嵐山隊は嵐山・時枝・木虎の三人のオールラウンダーと、スナイパーの佐鳥を有するバランスの良い部隊です。
その最大の武器は三人のオールラウンダーによる変幻自在のフォーメーション。
三人が状況に応じて攻撃・サポート・囮と役割を自在に変化させ、あらゆる局面に対応できることが嵐山隊の強みです。
加えて、そこにスナイパー佐鳥が遠距離から敵に圧力をかけられることも大きいですね。
また、オールラウンダーと言っても嵐山と時枝は中距離での打ち合いと連携を重視したサポート型、対して木虎は近距離で敵を倒すことに向いたエースとややタイプが異なっています。
この木虎の決定力こそが嵐山隊のもう一つの武器。
木虎加入前の嵐山隊は嵐山がエースと指揮官を兼任していて個人にかかる負担が大きく、部隊はB級に留まっていました。
木虎というエースを獲得したことで指揮に余裕が生まれ、また対応力だけでなく攻撃に軸ができたことで部隊の実力は大きく向上し、A級へと昇格しています。
……ああ、佐鳥の「ツイン狙撃」も決定力のあるスゴ技で、決して侮れないのですが(実際、後述の実戦では佐鳥が決め手になっている)……あれを戦術的にどう評価していいのか凡人の筆者には正直わかりかねます。
ブラックトリガー争奪戦ではA級上位陣を退ける
嵐山隊の見せ場と言えば、コミックス3~4巻のブラックトリガー争奪戦。
嵐山隊は忍田本部長の命令で、迅悠一に味方してA級上位陣+三輪隊と戦っています。
途中から戦場は分断され、嵐山隊は三輪隊の三輪と米屋の前衛二人、そしてA級1位部隊太刀川隊の天才シューター出水、No.1スナイパー当真というそうそうたる面子と4対4でぶつかることに。
恐らく個人技で言えば、この4人は嵐山隊の4人よりも格上だったでしょう。
木虎の奇襲で米屋を落としたものの、米屋の捨て身の特攻と出水・当真の連携により時枝が落とされ、木虎は足を削られてしまい不利な状況に。
しかし嵐山隊と即席部隊では、チームとしての練度に格段の違いがありました。
嵐山隊は嵐山が囮となって三輪と出水を引きつけ、その隙に残る2人による奇襲を狙います。
そのことは三輪達も読んでいましたが、木虎は削れた足をスコーピオンを使ってカバーし、油断していたスナイパーの当真を撃破。
そしてその動揺をついて佐鳥が必殺の「ツイン狙撃」で三輪と出水の腕を同時に撃ち抜き、勝負あり。
個人技では格上の相手にチームとして勝利する、まさにワールドトリガーらしい戦いを見せてくれました。
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