今回はワールドトリガーから、ボーダー隊員が持つノーマルトリガーの基本装備「ベイルアウト(緊急脱出)」について解説します。
ワールドトリガーは集団戦の要素が強いSFバトル作品で、作中で実際に活躍している武器(=トリガー)の多くは一点モノの特殊な武器ではなく、汎用品のノーマルトリガー。
ベイルアウトとはその名の通りノーマルトリガーに備えられた脱出機構で、実はボーダー最大の強みとも言える根幹技術の一つです。
本記事ではベイルアウトの基本情報(意味・仕組みなど)や、復活までにかかる時間、その意義などを中心に解説してまいります。
ワールドトリガー「ベイルアウト」とは?
基本情報(意味・仕組み・有効範囲など)
ベイルアウト(緊急脱出)とはボーダーの正隊員(B級隊員以上)が使用するノーマルトリガーに備わる基本機能の一つ。
その名の通りの脱出機構で、トリオンで構築された戦闘体が破壊された際に自動発動し、基地作戦室のベッドに瞬時に肉体が転送されます。
ベイルアウト機能がない場合に戦闘体が破壊されると、その場(=戦場)で換装が解けて生身に戻ってしまうので非常に危険。
ボーダー隊員たちにとっての命綱のような存在です。
また戦闘体が破壊される前でも、隊員が自発的にベイルアウトを行うこともできます。
発動すると基地まで光が軌跡を飛んでいくように見えますが、これは基地作戦室までの座標を辿った道のようなもの。
生身の肉体は作戦室に戻るまで「向こう側」の空間に保管されているため、この間敵から攻撃を受けることはありません。
ベイルアウト機能が働く有効範囲は三門市内だけ。
ネイバー(近界)への遠征中は、遠征艇の半径3km圏内でのみベイルアウト可能です(帰還先は遠征艇)。
非常に便利な機能ですが、通常の武器トリガーなどと比べ、装備することで消費されるトリオン量は格段に多いことが示唆されています。
ちなみに名称の由来は恐らくパラシュートでの脱出を意味する「bail out」。
ファンの間では「腹筋崩壊」「逃亡」の意味で使われることも多く、またワートリイベントでは演者がシメの言葉などに使用しています。
電子音声(セリフ・声優)
戦闘体が崩壊しベイルアウト機能が発動すると「戦闘体活動限界ベイルアウト」という電子音声が流れます(自発的なベイルアウトの場合は隊員が言う)。
アニメでこの電子音声を担当されている声優さんは、公式には発表されていないため不明。
ただ国近や熊谷などの声を担当されている庄司宇芽香さんがTwitterなどで何度も「戦闘体活動限界ベイルアウト」と言ったと発言。
他にも小佐野役の吉川未来さん、氷見役の上田瞳さん、根本京里さんらがシステム音声などを担当されていたため、恐らくは都度持ち回りで担当していたものと思われます。
ワールドトリガー「ベイルアウト」後、復活までにかかる時間は?
ベイルアウトした隊員たちは、その後しばらく戦線に復帰することができません。
それは「ベイルアウト=戦闘体の崩壊」であり、再び戦闘体を構築できるまでにトリオンが回復するには相当の時間がかかるためです。
この復活までにかかる時間は隊員ごとにまちまち。
トリオン量の多い隊員ほど回復には時間がかかり、トリオン量が少ない修であれば1~2時間程度で復活するそうです。
ちなみにベイルアウトではなく自発的に戦闘体の換装を解いた場合は、「戦闘体(トリオン体)をしまった」という扱いになるため即座に復帰が可能。
ただその場合、戦闘体が受けたダメージなどはそのままとなります(もちろん戦闘体を作り直せばダメージは回復する)。
ワールドトリガー「ベイルアウト」できない状況
ベイルアウト機能は便利ですが、いつでも使用できるわけではありません。
まず前述した通り、三門市外や遠征艇の半径3km圏外では使用不可。
捕獲用のトリオン兵やトリガーによってキューブ化されてしまった場合もベイルアウトは発動しません。
当然のことではありますが、そもそもベイルアウト機能を装備していないC級隊員の訓練用トリガーやブラックトリガーもベイルアウトすることは不可能。
またボーダー隊員同士のランク戦では機能ではなくルールにより、自発的なベイルアウトは「周囲半径60m以内に敵の隊員がいない場合」に制限されています。
ワールドトリガー「ベイルアウト」の意義
ベイルアウトがボーダーに与えた影響は非常に大きいです。
そもそもネイバー(近界)におけるトリガー使い同士の戦いは死と隣り合わせ。
平和な日本において、このベイルアウト機能がなければボーダーが隊員を集めることなど不可能だったでしょう。
この機能があるからこそボーダーは危険な戦場に隊員たちを送り込むことができ、敗北しても戦力を失うことなく、その経験や情報を元に隊員たちは更に成長していきます。
命の危険がない分、囮になったり自分ごと味方に敵を切らせたり、思い切った戦術をとることも可能であり、あらゆる面においてボーダーの根幹を支えるシステムと言えるでしょう。
ワールドトリガー「ベイルアウト」が模倣される
基本的にネイバー(近界)国家において人の命は地球(玄界)と比べて軽く、失われたトリガー使いは他国から攫ってきて補充するものという認識。
そのためこれまでベイルアウトのような機能はネイバーのトリガーには備わっていませんでした。
しかし大規模侵攻において、大国アフトクラトルがその有用性を認識。
その情報が属国ガロプラに伝わり、ガロプラは早々にベイルアウト機能を模倣し、ボーダーへの侵攻作戦に活用しています。
ベイルアウト機能を備えたガロプラは従来より大胆な作戦を実行できるようになり、ボーダーにとっては撃退しても捕まえられない非常に厄介な存在。
今後、他のネイバー(近界)国家がベイルアウト機能を次々模倣するようなことがあれば、ボーダーにとっての脅威が拡大するのではと危惧されますが……
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