「呪術廻戦」伏黒甚爾(伏黒父・パパ黒)~運命の破壊者、そのプロフィール、五条との因縁、恵への想い~

 今回は言わずと知れた大人気漫画「呪術廻戦」で、伏黒父、パパ黒など様々な呼び方をされ、物語の鍵を握る男「伏黒 甚爾(ふしぐろ とうじ)」(旧姓、禪院甚爾)について紹介します。

 伏黒甚爾はメインキャラの1人伏黒恵の父親であり、物語が始まる12年前に既に死亡しています。

 そのエピソードが本編で語られた際は、印象には残っても既に終わった人物。重要人物という印象はありませんでした。

 しかし、実は彼こそが呪術廻戦という物語の引き金を引いた男だったのです。

呪術廻戦、伏黒甚爾のプロフィール

基本プロフィール

誕生日12月31日
所属無所属(術師殺し)
趣味・特技ギャンブル
ストレス禪院家
声優子安武人

 伏黒甚爾は呪術師界の御三家の一つ禪院家宗家に生まれた「完全に」呪力を持たない異端児。

 メインキャラの1人伏黒恵の実父であり、物語が始まる12年前に五条悟と戦って死亡していますが、伏黒恵はそのことを知りません(というか甚爾の名前を知っているかも怪しい)。

 呪力を持たなかったがために禪院家での扱いは最悪。そのせいで家を飛び出し、伏黒恵の母親と出会って丸くなりますが、彼女が死んでまた荒んでしまいます。

 その後は色んな女のところに転がり込むヒモ生活。その中で津美紀の母親と再婚し、伏黒恵を預けてそのままを行方をくらました「ザ・ろくでなし」。

 顔は伏黒恵そっくりですが、息子とは似ても似つかぬダメ人間ですね。

その強さ、天与呪縛と特級呪具

 伏黒甚爾は呪術師でこそないものの、その戦闘能力は作中でも屈指のものです。

 その特徴は、本来呪術師として持って生まれるはずだった呪力を「完全に」持たない代わりに、超人的な身体能力を保有しているという点。

天与呪縛:フィジカルギフテッド
本来持って生まれるはずだった能力を持たない代償として得られる能力。
伏黒甚爾の場合は一般人でさえ微弱に保有している呪力を一切持っておらず、その代償として超人的な身体能力と呪力への耐性、五感で呪霊を認識する力を得た。

 類似の存在として、同じ禪院家宗に生まれた真希が天与呪縛のフィジカルギフテッドを得ていますが、真希の場合は呪力を一般人並には保有しています。

 そのため伏黒甚爾ほどの身体能力はなく、呪力への耐性もなければ、呪霊を五感で認識することも出来ません(後に真希も完全に呪力を捨て去りますが)。

 とは言え、呪力を持たない以上、対人戦はともかく対呪霊となるとそのままでは役立たず。伏黒甚爾はそれを、複数の強力な特級呪具を駆使することで対応しています。

天逆鉾 (あまのさかほこ)
太めの十手のような形状をしており、発動中の術式を強制解除する能力を持つ。

游雲(ゆううん)
三節棍。特殊な力を持たず、ただただ強力な破壊力を持つ。

 こうした呪具を、伏黒甚爾は飼いならした武器庫の能力を持つ呪霊に持たせ、自在に使い分けて戦っていたわけです。


呪術廻戦、伏黒甚爾は因果の外にあり運命を破壊した男

伏黒甚爾は「五条悟」を一度倒している

 さて、そんな伏黒甚爾ですが、彼は12年前にあの「五条悟」を倒すという偉業を一度成し遂げています。

 とは言えその頃の五条悟は、まだ反転術式も習得していない最強になる前の段階。

 しかも事前にじっくりとプレッシャーをかけて余裕を削り、心に隙が生まれた瞬間を狙った不意打ちによるもの(それでも普通は勝てませんけどね)。

 挙句の果てに、うっかり止めを刺し損ねたせいで、その後復活して最強に覚醒した五条悟に逆に殺されてしまっています。

 ある意味、噛ませ犬にも近い役回りですが、実はこの時、伏黒甚爾はとんでもないことをしでかしていたのです。

「天元」「星漿体」、そして「六眼」その運命の破壊

 伏黒甚爾が五条悟と戦うことになった切っ掛けは、呪術界の中核「天元」の新たな肉体である「星漿体」の暗殺を依頼されたため。五条悟は「星漿体」の少女、天内理子の護衛でした。

 本来、「天元」「星漿体」、そして五条悟の持つ「六眼」は互いに強力な因果で結ばれており、「天元」の肉体が老いにより変質する前には必ず新たな器である「星漿体」と「六眼」の保持者が現れ、「天元」の存在は維持されていました。

 「天元」と「星漿体」の同化を妨害しようとして事前に「星漿体」と「六眼」を殺したとしても、また新たに「星漿体」と「六眼」が現れていたと言います。

 ですが、完全に呪力を持たないという縛りにより因果の外にあった伏黒甚爾が介入したことで、その運命は破壊されました。

 そこから現在に至るまでの一連の事件。呪術廻戦という物語の引き金を伏黒甚爾が引いてしまったのです。


呪術廻戦、伏黒甚爾と息子、恵への想いと最期

恵、その名前にこめられた想い

 さて、基本的にとんでもないロクデナシであり、息子を捨てて出て行った伏黒甚爾ですが、妻と息子には彼なりに愛情を注いでいたようです。

 まあ、妻を亡くしてからは荒れに荒れて、恵という息子の名前も忘れるようなありさまでしたが、それでも死の間際に思い出したのは、生まれた頃の息子の姿。

 挑発的かつ婉曲な物言いではありましたが、五条悟に息子のことを託して死んでいきます。

 息子の方は「俺の性別も性別も知らず”恵”なんて名前をつけた父親」なんて評していましたが、きっとその名前には、自分と違う恵まれた人生を歩んで欲しいという想いがこめられていたのではないでしょうか。

渋谷事変での復活と自殺

 そんな伏黒甚爾ですが、渋谷事変において一時的ではありますが復活しています。

 呪詛師・オガミ婆の降霊術で呼び出された後、強引に呪詛師の肉体を乗っ取って復活。

 伏黒恵たちと交戦する特級呪霊、陀艮と戦い、あっさりとそれを打ち破るという活躍ぶり。

 その後、暴走する伏黒甚爾は息子の恵にも襲い掛かるのですが、目の前にいるのが自分の息子だと気づくと意識を取り戻し、恵に問いかけます。

「オマエ名前は?」
「……? 伏黒……」
「禪院じゃねぇのか。良かったな」

 そう言い残して、自害しました。

 恵は、彼が自分の父親とさえ気づいていませんでした。

 何というか……ロクデナシではあるんですが、本当に、最期まで心に刺さる男でした。

【まとめ】「呪術廻戦」キャラクター考察wiki

 



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