今回はジャンプスクエアで連載中の大人気漫画「ワールドトリガー」から、遠征を目指し快進撃を続ける主人公チーム「玉狛第二(三雲隊)」について解説します。
玉狛第二は近界遠征部隊へ選ばれること目的に新設されたB級部隊で、4人の主人公の内、三雲・空閑・雨取の3人が所属しています。
主人公チームということもあり、メンバー個々の潜在能力が高いことは勿論ですが(1名を除く)、それ以上に手段を選ばぬやり口で「ずるい」と揶揄されることもある玉狛第二。
本記事ではそのメンバーや強さ、隊服の特徴、戦術やランク戦での戦績などを中心に解説してまいります。
ワールドトリガー「玉狛第二(三雲隊)」の概要
遠征選抜部隊を目指す主人公チーム
玉狛第二(三雲隊)は近界への遠征選抜部隊を目指して新設されたB級部隊。
本作における4人の主人公の内3人が所属している主人公チームです。
結成当初は戦闘員3人編成の部隊でしたが、後にネイバーであるヒュースを加えて戦闘員4人編成となっています。
ネイバーやトリオンモンスターなど、メンバーの過半数が「訳アリ」で占められていますが、実は一番の問題児は一見優等生風の持たざるメガネ(隊長)。
彼らは実力以上に手段を選ばぬやり口でボーダー内に旋風を巻き起こしていくことになります(言い方悪いな)。
通常の本部所属部隊は隊長の名前をとって「〇〇隊(この場合は三雲隊)」と呼ばれるのが一般的ですが、彼らは本部ではなく玉狛支部所属のため「玉狛第二」と「支部名+部隊の番号」で呼ばれています。
なお、作中において縦書きの場合は「玉狛第二」、横書きの場合は「玉狛第2」と表記が使い分けられていますが、本記事においては「玉狛第二」で統一しています。
隊服・作戦室(隊室)・エンブレムの特徴
玉狛第二の隊服はジャージタイプで上が浅葱色、下が黒に統一されています。
個々に細部のデザインが異なっており、修は左肩に「隊長ショルダー」と呼ばれる黒いでっぱりがついており、ヒュースは軍服風の装飾がついているのが特徴。
また誰の案かは不明ですが、千佳は素足を強調したホットパンツ姿となっています。
デザインは玉狛支部の先輩たちが関わっており、修の隊服は迅、ヒュースは宇佐美、遊真と千佳は迅・宇佐美・小南の合作です。
作戦室について、玉狛第二は基本的に支部で打ち合わせを行うため、本部の作戦室はテーブルやデスクなど必要最低限のものしか置かれていません。
また、エンブレムについては玉狛支部の共通エンブレム(旧ボーダーのエンブレム)を使用しています(デザインの由来などは玉狛第一の紹介記事を参照)。
一部でずるい(強すぎ)と揶揄される理由
玉狛第二は作中やファンの間で「ずるい」と揶揄されることがあります。
その原因となったのが、今のままではB級ランク戦を勝ち進めない(=遠征選抜部隊になれない)と判断した修が、なりふり構わず迅(元S級の現A級ソロ隊員)やヒュース(三門市に侵攻してきたアフトクラトルの軍人で捕虜)を部隊に引き入れようとしたこと。
客観的に見れば、組織を利用して遠征に行きたいがために、自分たちの実力が不足していることを理解していながら、強者に利用して試験を突破しようとしているわけですから、確かに「ずるい」と言われても仕方ありませんよね。
まあ、迅に関しては本人に断られてますし、またルールの範囲内であったためそこまで批判は大きくありませんでした。
ただヒュースに関しては元々ボーダーや市民にも多大な被害をもたらした敵の一味。
ヒュース本人が直接的に手を下したわけではないにせよ、味方や市民の感情、諸々のリスクを考えれば彼をボーダー隊員にするなど本来あり得ないことです。
それを自分たちの利益(=遠征選抜部隊)を優先して上層部と交渉し、仲間に引き入れてしまったのですから……ずるいどころの話じゃないですよねぇ。
ワールドトリガー「玉狛第二(三雲隊)」のメンバー
三雲修(隊長)
本作の主人公の一人にして持たざるメガネ・三雲修隊長。
ポジションは近接用のレイガストを併用するシューターですが、ランク戦後半からはひたすらMAPにスパイダーでワイヤーを張る係になっていましたね。
ボーダー隊員となるための最低限の資質(=トリオン量)もなく、入隊試験に落とされたにも関わらず、強引に立ち入り禁止区域に侵入し、上層部に直談判を試みようとしたなりふり構わないメガネ。
その後、迅と出会って無事にコネ入隊が叶い、ボーダー内で旋風を巻き起こすことに。
足りない能力を知恵と工夫で補うタイプと評されていますが、特別地頭が良いわけではなく、ただただ執念深く諦めないので色んな発想がでてきて、その繰り返しで結果的に知恵と工夫がついたタイプという印象ですね。
……彼は色々手段を選ばないので批判されることも多いですが、基本的にその行動原理は千佳や遊真といった「仲間のため」であるため、善人であることは間違いありません。
ただまぁ……それにしても、もう少し外聞を気にしろよと言いたくなるだけで。
空閑遊真
本作の主人公の一人で歴戦の戦士でもあるネイバー・空閑遊真。
ポジションは軽量型ブレード・スコーピオンとジャンプ台を作るグラスホッパーを併用する高機動型アタッカーです。
玉狛第二のエースであり、ランク戦前半はほとんど彼一人でポイントを獲得していました。
戦士として完成された割り切った性格・思考の持ち主ですが、仲間たちと触れ合うことで徐々に普通の少年のような振る舞いを見せるようになっていくところが非常に良いですね。
父親の形見であるブラックトリガーを所有していますが、ランク戦では使用できないため、そちらはB級ランク戦突入以降出番がありません。
雨取千花
桁外れのトリオン量を保有するトリオンモンスター「アマトリチャーナ」こと雨取千佳。
正隊員のトリオン量の平均が4~6程度とされる中、何と雨取のトリオン量は破格の「38」(あくまでボーダーの評価なので、実際にはもっと上の可能性が高い)。
雨取がひたすら爆撃するだけでB級ランク戦など突破できてしまいそうですが……なんと彼女は人を撃てないという欠点の持ち主でした。
そのため、当初は地形破壊や人にダメージを与えない鉛弾を使用して味方をサポートすることに徹していたのですが……ランク戦最終戦でついにその欠点を克服。
もはやただのモンスターと化した彼女が敵を存分に爆殺する日が楽しみですね。
宇佐美栞(オペレータ―)
ボーダーメガネ協会会長・宇佐美栞。
元々は玉狛第一のオペレータ―で当初はそちらと兼務していましたが、スカウト旅に出ていた林藤ゆりさんが戻ってきたことで玉狛第二の専属オペレーターにシフトしています。
メンバーのお姉さん役で、基本誰にでも優しいですが、メガネをつけている相手にはもっと優しくしてくれる差別的平和主義者。
元々可愛がっている雨取がメガネを装着したら、もうメロメロでしょうね。
ヒュース(追加メンバー)
元アフトクラトルの軍人で現捕虜・ヒュース。
対外的には玉狛支部のエンジニア、ミカエル・クローニン(ネイバー)の甥っ子でカナダ人ということになっています。
元々敵で、現在でも無条件に味方と言うわけではありませんが、立場の違いを考慮すればその行動は極めて真っ当。
玉狛支部においては立派なお子さま・林藤陽太郎の後輩で、彼には特に心を開いています。
能力的には極めて優秀ですが、困っても人に助けてと言えない甘えんボーイ(小南談)。
ワールドトリガー「玉狛第二(三雲隊)」の強さ(戦術・戦績)
新戦術・新メンバーを加え次々に飛躍を遂げる
玉狛第二は新設されたばかりの部隊であり、その戦い方は作中でどんどん変化していきます。
当初の部隊編成・戦術は、エースアタッカーの空閑をヘッポコシューターの三雲と人を撃てないスナイパーの雨取がサポートする形。
三雲も色々工夫していましたが、当初の玉狛第二は完全な空閑のワンマンチームで、しかも他のメンバーは十分に空閑をサポートできているとは言えない状態でした。
しかしランク戦ラウンド4での敗北を経て、三雲はスパイダーによるワイヤー陣を、雨取は鉛弾狙撃を習得し、直接敵を倒せないまでも空閑をサポートする術を手に入れます。
この二つの戦術によりチームは飛躍的に成長しますが、それでも空閑が倒れたらアウトという致命的な欠点は残ったままでした。
その後、三雲は上層部と交渉してヒュースをチームに引き入れ、二人目のエースを獲得。
A級クラスの実力者である空閑とヒュースの二枚看板で点を取り、三雲と雨取が二人を援護するというチームの戦術が一先ずの完成を見せることになります。
更に三雲はその機転に磨きをかけ、雨取は人を撃てないという欠点を克服しており……元A級4位の二宮隊を撃破するなど、チームとしてボーダートップクラスの実力を獲得した、と言えるでしょうね。
B級ランク戦での戦績
B級ランク戦での玉狛第二の戦績は次の通りです。
勝敗(得点) | 対戦相手(得点) | 順位 | |||
1 | 勝(8) | 吉里隊(0) | 間宮隊(0) | 21→12 | |
2 | 勝(6) | 荒船隊(1) | 諏訪隊(2) | 12→8 | |
3 | 勝(4) | 那須隊(3) | 鈴鳴第一(2) | 8→5 | |
4 | 負(1) | 二宮隊(3) | 影浦隊(2) | 東隊(2) | 5→8 |
5 | 勝(7) | 香取隊(1) | 柿崎隊(1) | 8→4 | |
6 | 勝(4) | 生駒隊(3) | 王子隊(3) | 4 | |
7 | 勝(6) | 影浦隊(2) | 鈴鳴第一(1) | 東隊(2) | 4→3 |
8 | 勝(6) | 二宮隊(3) | 生駒隊(2) | 弓場隊(2) | 3→2 |
ラウンド3や6などギリギリの勝負もありますが、8戦中7勝と驚異の勝率。
最下位である21位からA級昇格圏内(B級2位以上)へと1シーズンで躍り出る大躍進を遂げています。
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