「呪術廻戦」呪具~作中に登場する呪具の能力(術式効果)や使い手を一覧形式で解説~

 今回は言わずと知れた大人気漫画「呪術廻戦」から、物語に登場する数々の「呪具」について解説していきます。

 呪具とは呪いの力が宿った対呪霊用の武具。

 基本的には呪術師・呪詛師が使用するモノですが、呪力を持たない者でも使用できるため、作中では禪院真希と伏黒甚爾の天与呪縛のフィジカルギフテッド組が多用してします。

 本記事では呪具の定義や区分を改めて整理するとともに、作中で登場した呪具について一覧形式で解説してまいります。

「呪術廻戦」呪具とは?

呪いの力が宿った対呪霊用の武具

 呪具とは呪いの力が宿った対呪霊用の武具。

 その成り立ちから、呪術師が使い込んで呪具化した物と、元々曰く付きの物(呪具として製作された物を含む)の二種類に分けられます。

 強力な呪具は概ね後者。

 威力や効果によって呪術師や呪霊と同様に1~4級、特級に等級分けされていますが、作中では特級とそれ以外という雑な区分をされることが大半です。

 物によっては非術師でも扱え、法で裁かれることなく殺人などを犯すことも可能。

 それ故、非術師の世界でも莫大な金額で取引の対象となっています(特級呪具なら数億はくだらないとか)。

呪具と呪物との違いは?

 呪具と呪物、共に作中で多用され、区別しにくい二つのワード。

 その違いは武具かそれ以外か、です。

 呪いの籠った物品全般を呪物と呼び、その中でも特に武具に分類されるものを呪具と区別して呼ばれています。

 例えば五条悟を封印した「獄門疆(ごくもんきょう)」は、封印具であって武具ではないため、呪物に分類されるわけです。


「呪術廻戦」名称の判明している呪具

屠坐魔(とざま)

 等級不明の分厚い短刀型の呪具。

 作中で一番最初に登場した呪具であり、使用者は虎杖悠仁

 呪力が宿っているだけで特別な術式効果はなく、特級呪霊との戦いであっさり破壊されているため、低級の呪具と推察されます。

 元は禪院真希の持ち物でしたが、五条悟から虎杖に又貸しされ(壊され)ました。

游雲(ゆううん)

 三節棍型の特級呪具。

 特別な術式効果を持たず、その威力が使い手の膂力に大きく左右される珍しいタイプの特級呪具です。

 使用者は伏黒甚爾夏油傑、禪院真希、東堂葵

 元々伏黒甚爾が使用していましたが、過去編で彼が五条悟に倒され、武器庫呪霊ごと夏油傑のものに。

 その後、百鬼夜行で夏油が敗れて禪院真希の手に渡り、京都校との交流戦で東堂が花御相手に一時的に使用した、という流れ。

 最終的には渋谷事変で降霊術で一時復活した伏黒甚爾が陀艮を祓うのに使用し、破壊されています(削られてまともに使用できなくなったと考えられる)。

天逆鉾(あまのさかほこ)

 十手に似た奇妙な形状の短刀型の特級呪具。

 発動中の術式を強制解除できるという破格の能力を有しています。

 使用者は伏黒甚爾。

 過去編で五条悟との戦いに使用し、これにより伏黒甚爾は無下限呪術を封じ、一度は五条悟を倒すことに成功しています。

 過去編の後、この天逆鉾は五条悟により破壊または封印された模様(負けたのが悔しかったんですかね)。

 獄門疆の封印を解く数少ない手段だったのですが……

万里ノ鎖(ばんりのくさり)

 鎖型の特級呪具。

 持ち手の部分を観測されない限り、際限なく伸びるという性質を有しています。

 使用者は伏黒甚爾。

 先端に天逆鉾を結び、ぶん回して使用していました。


釈魂刀(しゃっこんとう)

 柄の部分に毛がついた刀型の呪具。

 あらゆる物の硬度を無視して魂を切り裂くことができる能力を有していますが、十全に使いこなすには無生物の魂すら観測する目が必要です。

 等級は不明ですが、特級相当の力を保有しているものと考えられます。

 魂を切り裂くため通常の反転術式では治せず、治療には宿儺や虎杖のように魂の輪郭を知覚できる者の特殊な反転術式を必要とします。

オリジナル

 釈魂刀のオリジナルの使用者は伏黒甚爾。

 過去編において五条悟との戦いで使用していました。

 ファンの間での通称は5億円ソード(単純に値段に由来する命名)。

レプリカ

 禪院真依がその命を代償に構築術式で作り出したのが釈魂刀レプリカ。

 真依はどこでオリジナルを目にしたのか……甚爾によって禪院家から持ち出されたのだとしたら、タイミング的に甚爾が倒された後?

 今、オリジナルはどこにある?

 使用者は禪院真希。

黒縄(こくじょう)

 その名の通り、編み込まれた黒い縄の形状をした特級呪具。

 相手の術式を乱し相殺する効果がありますが、使用する度に短くなります。

 使用者はミゲル

 ミゲルの国の術師が何十年もかけて作る呪具で、五条悟の無下限呪術にも対抗可能(ただし全て使い切った)。

 獄門疆の封印を解く数少ない手段その②で、乙骨憂太はこれを探してミゲルと海外に行っていましたが、結局見つからず仕舞いでした。

竜骨(りゅうこつ)

 峰の部分に奇妙なギミックが組み込まれた刀型の呪具。

 刀身で受けた衝撃と呪力をため込み、使い手の意図に合わせて峰から噴出させる機能を有しています。

 奇襲・初見殺しに特化した呪具ですね。

 呪詛師・組屋鞣造の傑作呪具とされ、等級については不明。

 使用者は禪院真希。

 父親である禪院扇との戦いで使用していましたが、扇に一歩上を行かれ真希が敗北しています。

凰輪(ガルダ)

 九十九由基の傍らに浮いている魚型の式神。

 これは九十九の術式で呪具化した式神で、九十九の術式:星の怒り(ボンバイエ)を付与することが可能となっています。

 主な使われ方は仮想の質量が付与された状態で敵にぶつかっていくというもの。

 九十九の術式ありきですが、特級呪霊を一撃で撃破していました。

爛生刀(らんしょうとう)

 刀身に卵が埋め込まれた鉈のような形状の呪具。

 ゴキブリの特級呪霊・黒沐死(くろうるし)が持つ呪具であり、生と死が交雑する魔剣と評されていました。

 刀身から相手の体に卵を発射し、そこから孵化したゴキブリが相手の体を食い破る能力を有しています。

 等級は不明ですが、間違いなく特級相当の呪具と考えられます。

神武解(かむとけ)

 万(よろず)がその絶命の縛りと引き換えに構築した独鈷杵に似た形状の呪具。

 宿儺が「懐かしいな」と発言していたことから過去に存在した呪具のレプリカと思われます。

 術式効果は電撃。

 等級は不明ですが、間違いなく特級相当と考えられます。


「呪術廻戦」名称不明の呪具一覧

 この他にも作中では名称不明の呪具が多数登場しており、ここではその使い手と形状などを一覧で整理しています。

使用者形状備考(製作者など)
禪院真希大刀
眼鏡呪いを視認できる
乙骨憂太日本刀
枷場美々子術式に使用
枷場菜々子スマホ術式に使用
釘崎野薔薇釘と金槌術式に使用
伏黒恵黒い刀
七海健人死後七海の術式を宿す
→猪野が使用
三輪霞日本刀
禪院真依種類多数
重面春太柄が手になった剣作:組屋鞣造
楽厳寺嘉伸ギター術式に使用
魔虚羅退魔の剣
冥冥大斧
日下部篤也日本刀
禪院扇日本刀
日車寛見ガベル(木槌)術式の一部?
鹿紫雲一如意棒雷をため込む
シャルルGペン術式の一部

 大半は呪力を持つ呪術師が使用したことで呪具化したもので、それほど強力なものはありません。

 例外は伏黒恵の十種の影法術の式神「八握剣・異戒神将・魔虚羅」が持つ退魔の剣。

 反転術式・正の呪力を纏った対呪霊用の剣で、呪霊に対する特攻を有しています。

 正の呪力ではなく、通常の呪力を込めて戦うこともできるようです。

 等級は不明ですが間違いなく特級相当の呪具でしょう。



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