今回は魔物食という異色のテーマを扱う人気作「ダンジョン飯」から、作中で登場する「種族」について解説します。
この作品にはファンタジーでは定番のエルフやドワーフなど様々な種族が登場しますが、彼らには一般的なファンタジーでのイメージとは異なる種族的特徴がいくつか存在します。
また「人間」がエルフやドワーフなど友好的人型種族の総称となっていて、所謂ヒューマンは「トールマン」と呼ばれていたり、普通に原作を読んでいるだけではわかりづらい部分も。
本記事では作中に登場する種族の特徴、平均寿命や身長などについて一覧形式で解説してまいります。
「ダンジョン飯」種族一覧
トールマン(人間・短命種)
トールマンはこの世界における所謂「ヒューマン」「人間」にあたる種族です。
世界人口の内、約3分の1を占める最も個体数が多い種族。
一般的な「人間」と比べ、やや身長が高く手足が長いのが特徴で、それが名前の由来ともなっています。
<主な登場人物>
ライオス、ファリン、シュロー、イヅツミ、カブルー、リン、マイヅル、ヒエン、ベニチドリ
ハーフフット(人間・短命種)
ハーフフットは手先が器用で五感に優れた小柄な種族。
指輪物語に登場する「ホビット」がイメージとしては近いですが、より斥候に向いた特徴を強化した印象です。
冒険者などになるのは上昇志向が強い者が多いため、他種族からは狡猾で口が上手いといった偏見を持たれています。
エルフ(人間・長命種)
エルフは魔術を扱うことに長けた耳長の長命種、
一般的なファンタジーのエルフと比べやや小柄で、世界に対し積極的に関与し、強い影響力を持っています。
カナリア隊の影響か、作中で最もクセの強いという印象がありますね。
<主な登場人物>
ミスルン、パッタドル、シスヒス、オッタ、フレキ、リシオン、フラメラ、ミルシリル、シスル
ドワーフ(人間・長命種)
ドワーフは鉱物の扱いに長け、鍛冶が得意な者が多い種族。
パワフルで優秀な戦士が多い一方、持久力には欠けるためあまり重い鎧などは着込めません。
血縁関係の絆が強い一方、それより大きな国家などのまとまりは希薄です。
ノーム(人間・長命種)
ノームは古代より精霊と共に生きてきた小柄な魔法種族。
種族名は地の精霊に由来しています。
見た目や文化、生活圏がドワーフと近く、他の種族とはドワーフといっしょくたにされることがあります。
オーガ(人間・短命種)
オーガは頭のツノと筋骨隆々の巨体が特徴の種族。
後述するオークやコボルトと異なり、亜人ではなく人間種の一つに数えられています。
大食漢のため環境の変化について行けず、戦に負けて絶滅寸前。東方群島などの一部で稀に姿を見かけるのみとなっています。
<主な登場人物>
イヌタデ
オーク(亜人・短命種)
人間と猪型の魔物を掛け合わせたと思しき亜人。
屈強な体格をしているが一般的なファンタジーでのイメージと比較すると小柄。
極めて狂暴かつ残虐な性格で、基本的にオークを見かけたら討伐するのが冒険者の義務。
作中でライオスやセンシたちが友好関係を築けているのは、極めて特殊な例と考えた方が良い。
<主な登場人物>
ゾン、リド
コボルト(亜人・短命種)
コボルトは人間と犬型の魔物を掛け合わせたと思しき亜人。
作中で登場するコボルトは愛らしい見た目をしていて、彼らを専門に取り扱う奴隷商もいるほど。
ただし基本的には残忍で好戦的な種族であり、話は通じないと考えた方が良い。
<主な登場人物>
クロ
その他混血(ハーフエルフなど)
ダンジョン飯には、数は少ない者の異種族間の混血(ハーフ)も登場しています。
この混血(ハーフ)の扱いについては作中でも不明瞭な部分が多く、分かっていることは次の通り。
種族間の組み合わせにより、三通りのパターンが存在。
①交配不可
②交配可・その子は子孫を残せない
③交配可・その子は子孫を残せる
どの組み合わせが①にあたるかは不明ですが、ガイドブックなどでわざわざ交配可の組み合わせが示されていたことから、交配不可な組み合わせもある模様。
②の例は「トールマン×エルフ」のハーフエルフ。
③の例は「トールマン×ハーフフット」「トールマン×オーガ」「ドワーフ×ノーム」。
ハーフエルフは短命種より丈夫で、寿命も約1000年とエルフより長生きですが、成長速度が不安定で子孫を残せないと作中で明示されています。
作中ではハーフエルフ以外の混血が登場していないため、③のケースでどちらか一方の種族が生まれるのか、ハーフエルフのような混血種が生まれるのかは分かっていません。
「ダンジョン飯」種族ごとの平均寿命
平均寿命 | 成人年齢 | |
トールマン | 60歳 | 16歳 |
ハーフフット | 50歳 | 14歳 |
エルフ | 400歳 | 80歳 |
ドワーフ | 200歳 | 40歳 |
ノーム | 240歳 | 40歳 |
オーガ | 58歳 | 15歳 |
オーク | 55歳 | 14歳 |
コボルト | 55歳 | 13歳 |
大体一般的なイメージ通りの寿命、成人年齢ですが、エルフやドワーフなどは他のファンタジー作品ではもう少し長寿の印象。
特にエルフは永遠の命を持つ種族として描かれることも珍しくありません。
古代種族はもう少し寿命が長かったそうなので、環境に適応するためにサイクルが短くなっているのかもしれませんね。
なお、作中では平均寿命が100歳以上の種族が長命種、それ未満の種族が短命種として扱われているようです。
「ダンジョン飯」種族ごとの平均身長
平均身長 | ||
男 | 女 | |
トールマン | 180cm | 170cm |
ハーフフット | 100cm | 95cm |
エルフ | 155cm | 150cm |
ドワーフ | 135cm | 125cm |
ノーム | 130cm | 120cm |
オーガ | 200cm | 190cm |
オーク | 160cm | 150cm |
コボルト | 150cm | 140cm |
この世界における「ヒューマン」「人間」にあたるトールマンが意外と高身長なのが目立ちますね。
逆にエルフは一般的なファンタジーだと「ヒューマン」より高身長に描かれることが多いので、平均身長150~155cmというのは結構小柄です。
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